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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2244話

 映像モニタの向こう側で、黒く塗装された3機のヅダが連邦軍の方に向かって飛んでいく。
 もっとも、向こうに攻撃されてもすぐに対応出来るように、それなりに慎重に行動している様子だったが。

『アクセル代表、どうなると思いますか?』

 そう通信を送ってきたのは、今回特別に俺と小隊を組んでいる……正確には俺を小隊に入れさせられたジャンだ。
 俺、ジャン、クスコ、マリオンの4人は、もし戦闘が始まったらすぐ出撃出来るように、機体に搭乗してダラニに乗っている。

「どうなるか、か。……それは、考えるまでもないだろ。間違いなく戦闘になる筈だ。連邦軍……いや、タカ派にとって、俺達の存在はよっぽど邪魔らしいからな」

 そう言いながら、ふと思いつく。
 何故ジオン軍に攻撃をするのではなく、月に……ルナ・ジオンに攻撃してきたのかは分からなかったが、もしかしてその理由というのは、俺達になら勝てると踏んだからか?
 一瞬そんな疑問を抱き、タカ派がこれまでやってきた無謀な作戦の数々を思えば、恐らくそれは間違っていないのではないかという風に思えた。
 勿論、ルナ・ジオンの後ろには圧倒的な戦力を持つ俺達シャドウミラーがいる。
 だが、タカ派の連中はシャドウミラーさえ出てこなければ、自分達でルナ・ジオン軍と勝てると思った可能性はある。
 もっとも、そう考えたのなら少しでも早く攻撃をする必要があり、何故こうして睨み合いをしたままだったのかというのは疑問だが。
 正直なところ、何も考えていないという可能性もあったりするんだよな。

『邪魔、ですか。まぁ、姫様の出自を考えれば、連邦軍にとってルナ・ジオンは最悪の存在になりかねないと警戒してもおかしくはないですが』

 ジャンの言葉に、俺も頷く。
 連邦軍にとって、ジオン・ズム・ダイクンの血を引くセイラ……いや、アルテイシアという人物は、それこそ可能であれば殺しておきたいと思ってもおかしくない相手だ。
 だが……

「だからって、この程度の戦力でルナ・ジオン軍を……そして背後にいるシャドウミラーをどうにか出来ると思うのか?」

 MSというのは、絶対無敵な兵器という訳ではない。
 ジオン公国の独立戦争が起きてから今までの戦いで、連邦軍は負け続けてきたが、それでもジオン軍のMSを何機も仕留めている。
 それはMSが強力な兵器ではあっても、決して無敵ではないという事の証だろう。
 そして今の連邦軍においてMSはない……いや、開発に成功して存在していても、そこまで数は多くないだろう。
 そんなMSを、ジオン軍ならともかくわざわざ月を攻めてくる事で使い潰すか?
 本当に何を考えているのか分からない。
 そう考えていると……

『あ』

 通信から聞こえてきたのは、一体誰の声だったのか。
 先程まで俺と話をしていたジャンか、それとも小隊のメンバーたるクスコやマリオン、もしくはそれ以外の誰かか。
 ともあれ、R2型の映像モニタに表示されていた、連邦軍に向かってギリギリの位置まで移動していた黒い三連星の機体に向け、サラミス級やマゼラン級からメガ粒子砲が発射されたのだ。
 当然のようにヅダという最新鋭機――改修されている以上、そう表現しても構わない筈だ――であっても、シャドウミラーの機体が装備しているようなEフィールドに類するバリアの類を装備している訳でもない。
 そうなると、当然のようにメガ粒子砲に当たれば撃破されてしまう訳だが……それは、生憎と命中すればの話だ。
 黒い三連星のヅダ、正確にはそのヅダが乗っているダラニは、敵艦がメガ粒子砲を発射するかどうかといった時、既に散会して回避行動に移っていた。
 そうして、一瞬前まで黒い三連星のいた場所を貫くメガ粒子砲。

『撃ちやがった』

 そう言ったのは、これもまた一体誰だったのか。
 次の瞬間には大勢の声が聞こえてきたので、それが誰の声なのかをしっかりと確認する事は出来なかったのは間違いないが……それでも、この戦闘の引き金を連邦軍が引いたのは、間違いのない事実だった。

『全機、出撃。黒い三連星を助けろ。ただし、敵を不用意に殺さないように。もしここで不用意に連邦軍の軍人を殺すような真似をすれば、後々面倒な事になる』

 ダグラスのその通信に、思わず舌打ちをする。
 いや、今回の件を出来るだけ穏便に済ませたいと思っているのは分かるのだが、それでも向こうから攻撃してきた以上、こちらだけが手を抜くという選択肢は有り得なかった。
 ……それでも、今回の作戦の指揮を執っているダグラスからの指示である以上、それを聞かないという選択肢はなかったが。

『アクセル代表、出撃準備はよろしいですか?』

 俺に向かって尋ねてくるジャン。
 とはいえ、ジャンの顔に不安そうな色はない。
 自分達が作り上げてきた、ヅダという機体の性能を信じているからだろう。
 何より、連邦軍の戦力はジオンのザクによって大きな被害を受けたのだ。
 そのヅダよりも性能の高いヅダが主力となって戦う以上、絶対にルナ・ジオンが勝利すると、そう考えていてもおかしくはない。

「ああ。俺の方は問題ない。……初めてのヅダの実戦だとはいえ、あまり気負うなよ」

 今まで、ヅダを使った模擬戦は何度も行われてきた。
 それこそ、俺が現在乗っているR2型……の前のバージョンとすら、模擬戦は行われている。
 だが、結局模擬戦は模擬戦でしかないというのも、また事実なのだ。
 それだけに、今回ジャンの気の入りようはかなりのものがあった。

『分かっています。連邦軍に、このLMS-01ヅダの力を、思う存分思い知らせてやりますよ』

 いや、俺は別にそういう事を言ってる訳じゃないんだが。
 気負いすぎるなと、そう言いたかっただけなんだけど……まぁ、実際ジャンの技量とヅダの性能、そして連邦軍の装備を見れば、マゼランやサラミスのメガ粒子砲のまぐれ当たりにでもぶつからなければ、問題はないか。
 ともあれ、そうしている間にも俺達の機体は次々に移動し、カタパルトに乗せられる。

「アクセル・アルマー、ザクⅡR2、出るぞ!」

 その言葉と共にダラニ諸共射出され、宇宙空間に姿を現す。
 そうしてまず映像モニタに表示されたのは、無数のセイバーフィッシュと戦う黒い三連星の姿。
 ……というか、どうやら自分達からセイバーフィッシュの群れに突っ込んでいったらしい。
 大胆なと思うものの、マゼランやサラミスの援護射撃たるメガ粒子砲を封じるには、それが一番単純で良い手なのは間違いのない事実だ。
 もっとも、それは当然のように一定以上の……それこそ精鋭やエースパイロットといった技量があって、始めて出来ることなのだが。
 もし腕の悪いパイロットであれば、それこそセイバーフィッシュに集中攻撃され、撃墜されることになってもおかしくはない。
 ガイア率いる黒い三連星は、自分の腕に自信があるからこそこのような真似が出来るのだろう。

「ジャン、どうする? 俺達もガイア達と同じような行動を取るか?」

 俺だけであれば、間違いなく敵に突っ込んでいく。
 だが、俺がアクセル・アルマーであるという事を、表向きは隠してこの小隊に所属している以上、小隊長はジャンだった。

『ええ、そうしましょう。ただし、マリオンはいつものように後方からの援護射撃を』
『分かりました』

 SP型という狙撃型のヅダを使っているマリオンにとっては、ジャンの命令はいつも通りのものだったのだろう。
 短く答えると、近くに浮かんでいるデブリに身を隠す。
 ……折角のニュータイプなんだし、出来ればニュータイプに対応した狙撃システムとか欲しいよな。
 取りあえず、この戦いが終わったらニュータイプ研究所から奪ってきたデータでも使って……ああ、でも研究者がいないんだよな。
 一応虐待には殆ど関わってなかった研究者もいるし、そういう連中を引っ張り出すか?
 一番簡単なのは、それこそシャドウミラーの技術班に任せる事だろうが……ただ、そうなると、ニュータイプ用の技術には他の世界の技術も入ってしまって、この世界独自の技術とは到底言えなくなるんだよな。
 そうならない為には、やっぱりこの世界の研究者達に任せるしかない。
 ……ヅダの改修班を含めた技術者や研究者、それと他にも色々な技術者や研究者がクレイドルにいるのを思えば、ニュータイプ研究の方はどうにかなる……か?
 まぁ、そうなると1から……いや、研究データがある以上、3くらいからのスタートとなるが、マリオンやクスコ、セイラ用にニュータイプ対応機器を用意するのは、結構大変そうになりそうだ。
 この独立戦争がいつまで続くか分からない以上、下手をすれば戦争が終わった後でニュータイプ用の機器が完成するという事も有り得るのだから。
 ただ……そうだな。そうやって全員で1つの難題に取り組むとなると、自然と全員が協力して事に当たるという形になる以上、一致団結するという意味ではいいかもしれない。
 技術者や研究者ってのは、大体難問にぶち当たると意地でもそれをどうにかしたくなり、今まで敵対していた相手とも協力するようになる。
 正確には、敵対した相手は嫌いなままだが、それ以上に難問をどうにか出来ない方が嫌だ……というのが正しい。
 勿論全員がそういう風になる訳じゃないから、絶対にとは言えないが。
 それでも、今までの経験から言うとそんな感じなのは間違いなかった。

「っと」

 そんな風に考えていると、向こうも新たに接近してくる敵に気が付いたのだろう。
 12機のセイバーフィッシュがこちらに向かってやってくるのが見えた。
 12機ということは、俺達1機ずつに対してセイバーフィッシュ4機で仕掛けるという計算か。
 まぁ、ジオン軍のザクが相手ならそれでもいいんだろうが……

「こっちを、ちょっと舐めすぎだろ!」

 そう言いながら、マシンガン……ザクマシンガンではなく、ヅダ用に開発されたマシンガンの銃口をセイバーフィッシュに向ける。
 ちなみに、当然の話だがR2型を受け取った時に一応武器も一緒に貰ってきた。貰ってきたのだが……R2型の武器は基本的にF型の物をそのまま流用してるので、その武器は今までジオン軍の基地から盗んだり、ルナ・ジオンに合流してきた連中が持ってきたりしていた事もあって、結構な量があるんだよな。
 そんな訳で、R2型を多少弄ってルナ・ジオン軍の武器を使えるように改修したのがこの機体となる。
 そうして放たれたマシンガンは、こちらに向かってきていたセイバーフィッシュの翼に命中し、そのまま戦場を離れていく。
 ステータスを確認するが、撃墜数は増えていないので、パイロットは生きてるだろう。
 ……宇宙空間で自分の乗っている機体が動かなくなって、最終的に酸欠で死んだりとかなる可能性もあるが……あのセイバーフィッシュは被弾したものの、母艦のいる方に向かっているので恐らく大丈夫だろう。
 続いて、ダラニのミサイルを発射する。
 ちなみに、ダラニには本来ビーム砲もあるのだが、UC世界においてはまだ軍艦とかのサイズでなければビームは使えないので、基本的に使えないようにしており……ダラニで使える武器は、バルカンとミサイルの2種類のみとなっていた。
 ああ、それとダラニ最強の武器たる自爆もあるから、3種類か。
 発射されたミサイルは、当然ながらミノフスキー粒子散布下である以上、誘導性能の類は期待出来ず、あっさりとセイバーフィッシュに回避されてしまう。

「けど、甘い」

 敵の攻撃を回避したと思って安心した場所に、マシンガンを撃ち込む。
 先程と同様に、翼に命中した2機のセイバーフィッシュはそのまま戦域を離脱していき……俺の方に向かってきてるのは残り1機。
 そう思った瞬間、最後の1機はこちらが銃口を向けようとした瞬間、急速に戦場を離脱していく……って、おい。それって敵前逃亡って言わないか?
 いや、俺としては助かるんだが、タカ派が率いてる軍隊でそれは不味いような気がするんだが。
 俺が心配する事じゃないけど、あのセイバーフィッシュのパイロット、母艦に戻った時に銃殺とかならないといいな。
 そんな風に思いながら周囲の様子を確認すると、ジャンは2機のセイバーフィッシュを片付けており、クスコは……3機のセイバーフィッシュを片付けていた。
 クスコはニュータイプ能力のおかげか?
 今回偶然ジャンよりも早く敵を撃破したのか、それともこの短時間でクスコの技量がジャンを上回ったのか。
 そのどちらなのかは正直なところ分からないが、それでもこうして素早く敵を撃破出来たのは、良かっただろう。
 ……あ、マリオンの狙撃でジャンと戦っていたセイバーフィッシュの翼が貫かれた。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S

海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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