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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2241話

 グワジン級の納入が終わり、早速技術者達は異常がないのかを調べ……当然の話だがヅダの改修チームだけでは手に負えないので、ルナ・ジオンに所属する技術者やメカニック達が勢揃いでの仕事となったらしい。
 それでも地球のハワイでアプサラス計画を進めているギニアス達を呼ぶといった事がなかったのは、良かったと言うべきか。
 ともあれ、グワジン級には当初予想していたようなトラップの類はなく……その報告にかなり驚いたのは俺だけではないだろう。
 ザビ家の性質を考えれば、それこそ核爆弾辺りを仕込んでいてもおかしくはない。
 そう思うのは、きっと俺だけではない筈だ。
 もっとも、核爆弾の類があってもそれをスライムで切断して空間倉庫に収納するなり、寧ろもっと単純にスライムが吸収するなりといった手段で容易に無力化出来たりするのだが。
 もしくは、グワジン級は最初に渡すという事で、こっちを安心させる為に敢えて何も仕掛けなかったとか。
 そうなると、ドロス級の方が本命か?
 ……実際、グワジン級ですら色々と業務に支障が出る程に調査や解析が大変だった事を考えると、そのグワジン級よりも大きなドロス級では更に大変な事になるのは間違いない。
 グワジン級の解析が終わったという事は、即ちルナ・ジオンがグワジン級と同レベルの軍艦を建造出来るだけのデータ収集も終わったという事であり……
 ヅダの改修チーム以外で、現在ルナ・ジオン専用の軍艦を作ろうと頑張っているらしい。
 ザンジバル級や、ムサイ級、パプア級といった軍艦や補給艦についても既にデータがある以上、何気にジオン軍の軍艦の殆どを製造可能だったりする。
 あ、でもチベ級はないか。
 何気に結構高性能な軍艦だし……いっそどこぞのジオン軍の基地にでも忍び込んで、盗んでくるか?
 そう思わないでもなかったが、そのような真似をした場合は絶対に俺が怪しまれる事になるだろう。
 というか、ルナ・ジオン建国前にズム・シティにある基地でザクやら何やらが盗まれた一件は、確実に俺の仕業だとジオン軍でも判断してる筈だ。
 それでも追求の類がないのは、俺の仕業であると予想していても、その証拠がないというのが大きい。
 ……逆説的に、証拠がないのが俺の仕業だという証拠と言えなくもないのだが。
 ともあれ、そんなやり取りをしながら、政治班から上げられてきた書類整理をしていると、通信が入る。
 ちなみにここはホワイトスターにある政治班の建物の1つだったりする。
 まぁ、書類を処理した後ですぐに渡す為には、こうして政治班の建物で仕事をするのが最善なのは間違いない。

『アクセル代表、申し訳ありませんが、少しクレイドルの政庁まで来て貰えないでしょうか?』

 空中に浮かんだ映像スクリーンに映し出されたのは、ジェーンだった。
 基本的にクールビューティーと呼ぶのが相応しい人物で、ルナ・ジオンの政権内部でも大きな影響力を持つにいたった女なのだが……そのジェーンは、珍しい事にどこか戸惑ったような表情を浮かべている。
 あのジェーンにこういう表情を浮かべさせるという事は、よっぽどの何かがあったな。
 とはいえ、現状でルナ・ジオンが危機に陥るといった事は、ちょっと想像出来ない。
 さて、一体どんな事が起きたのやら。

「分かった、そっちに行くのはすぐにか?」
『はい、出来れば早くお願いします。アクセル代表も、シャドウミラーとして知っておいた方がいい情報ですし』
「……分かった。なら、今すぐそっちに向かう」

 さて、本当に一体何が起こったのやら。
 そんな疑問を抱きつつ、俺は目を通して処理の終わった書類をエザリアの机の上に置き、影のゲートでその場から立ち去るのだった。





「で? 一体何があったんだ? ジェーンがあんな表情を浮かべるって事は、余程の事があったと思うんだが」

 UC世界のクレイドルの中心にある政庁。
 影のゲートを使ってそこに姿を現した俺は、早速訪ねる。
 既に何度となく影のゲートを見せているからだろう。
 俺がいきなり姿を現してそう尋ねても、驚いた様子を見せているのは……いない事もないが、殆どの者達は驚いていない。

「ルナツーの連邦軍が動いた」

 俺に向かってラルがそう言うが、それは別に珍しい事でもないだろうに。

 ルナツーにいる連邦軍は、サイド3の強行偵察によって影響力を増している。
 それだけに、自分達の影響力をより高めようとして動くというのは、別におかしな話ではなく、寧ろ当然の……予想されて然るべき内容の筈だ。
 なのに、何で今更連邦軍が動いた程度でここまでの騒ぎになる?
 そんな俺の疑問を理解したのか、ラルは首を横に振る。

「今回の連邦軍の目的はジオン軍ではない。……この、月だ」
「……は?」

 最初、ラルの言葉が理解出来なかった。
 いやまぁ、ルナツーのタカ派の性格を考えれば、いずれはこちらにちょっかいを掛けてくるかもしれないとは思っていた。
 思っていたが……だからと言って、まさか正面から挑むのか? この月に?
 ぶっちゃけ、今の月はバルジ、リーブラ、ニヴルヘイムといった機動要塞群のおかげで、鉄壁と言ってもいい防御力を持っている。
 それは、連邦軍だって分かっているだろうに。
 ただでさえ減ってる戦力を、連邦軍は更に減らすつもりか?
 もしくは……

「MSの開発が成功した?」

 ざわり、と。
 俺のその言葉に、話を聞いていた者達がざわめく。
 連邦軍がMSを開発していたというのは、当然のように多くの者達が半ば確信を得ていた。
 その開発が完了した……もしくは一段落ついたからこそ、こうして無謀な真似をしたのではないかと、そう思ったからだろう。
 とはいえ……

「MSの開発に成功したとしても、月の周辺にある機動要塞群を抜くのは、難しい……いや、ほぼ不可能なように思うのだが」

 アンリの口から出た言葉は、他の面々も思っていたのだろう。
 それこそ、MS程度がバルジやリーブラ、ニヴルヘイムの主砲……いや、主砲ではなくても、副砲の類の攻撃を受ければ撃墜されるのはほぼ間違いないだろうし、機動要塞にはメギロートを始めとした無人機の類も大量に存在している。
 その辺りの事情を考えれば、とてもではないが連邦軍が月を攻めるなどという決断をするとは思えないし、実際にそのような選択をしたのであれば、それは自殺行為以外のなにものでもなかった。

「そもそもの話、もし連邦軍がMSの開発に成功したとしても、開発が終了したからといってすぐに量産された機体が完成する訳でもないだろう?」
「シーマ中佐の言う通りだ……と言いたいところだが、連邦軍の場合はMSが完成する前に既に試験的に量産している……といった真似をしていてもおかしくはない」
「元帥の言う通りです。普通ならそのような行為は自殺行為……とまでは言いませんが、極めて無駄が大きくなります。ですが、ジオン軍に押されている事や、何より連邦軍の馬鹿げたと評してもいい国力を考えれば、そのような真似は決して不可能ではありません」

 アンリの言葉に続くように、ジェーンがそう告げる。
 まぁ、ジオン公国の30倍の国力を持ってる連邦軍にしてみれば、多少の無茶ではあっても、その程度の事は問題なく出来るのだろう。
 ああ、でも30倍というのは戦争が始まる前の話だから、既に3つのサイドが壊滅し、オデッサや北米、中東、東南アジアといった場所を始めとして、地球上の多くをジオン軍に占領されている今となっては、国力差は大きく縮まっていると考えていいのか?
 連邦軍の国力の多くを支えていただろう月や、地球のハワイもルナ・ジオンが占拠したし。
 そうなると、今の連邦とジオン公国の間にある国力差は、一体どのくらいになってるんだろうな。
 そう思いつつも、現在連邦軍がこちらに向かって攻めてきている以上、ルナ・ジオン軍としては対応しない訳にもいかないだろう。

「まぁ、攻めてきた理由はタカ派の暴走だとして……それで、どう対応するかだな。どうするんだ?」
「当然迎撃する。ルナ・ジオンとしては、このまま連邦軍に好き勝手にやらせるわけにはいかないからな」

 アンリが俺の言葉にそう告げると、次々に指示を出していく。
 ラルやダグラス、シーマといったように精鋭部隊を率いてる者達に指示を出し、戦闘準備を整えるように。
 ……ちなみに、普段のラル隊はバクゥを主力として使っているのだが、宇宙での戦闘になれば地上用MSであるバクゥは使えない。
 いやまぁ、無理をすれば使えない訳でもないのだろうが、それよりももっと宇宙での戦闘に適した機体があるのは間違いなかった。
 そう、今回の戦いは、ある意味でヅダの初陣と言ってもいいのだ。
 このまま連邦軍が機動要塞群を無視して攻め込んできた場合、ヅダとダラニに乗ったMS部隊が連邦軍を出迎える事になるだろう。
 限りなく可能性は低いが、もし本当に連邦軍がMSを量産してこの戦いに投入してきたとしても、パイロットがそれを使いこなせるかといった問題がある。
 シミュレータやルナツー付近、もしくは訓練しているのを見られないように、人の来ないような宙域で訓練を重ねた可能性もあるが、結局訓練は訓練でしかない。
 いざ実践となれば、初めての実戦で初めてのMS投入なのだから、まともに動くというのは無理だろう。
 ああ、でもジオン軍に対して前もってMSで実戦を行っていたという可能性は……ない訳じゃないのか。可能性は低いけど。
 もしジオン軍を相手にそんな事をしていれば、当然のようにジオン軍は内部でも騒ぎになり、ルナ・ジオンに情報を流しているような連中の耳にも入って、こっちに情報が流れてきてもおかしくはない。
 だが、そのような事があったとは聞いてない以上、恐らくその心配はないと思う。

「一応聞いておくけど、連邦軍が今までジオン軍にMSを使って攻撃を仕掛けたって情報は聴いた事があるか?」
「ジオン軍から奪うなりなんなりした、ザクを使って……という話はゲラートから聞いた覚えがあるが、この場合はザクじゃなくて、連邦軍が開発したMSについてだな?」

 ラルの疑問に対し、頷きを返す。
 少し何かを考えるようにしたラルが、傍らのハモンに視線を向ける。
 そのハモンは、黙って首を横に振った。
 どうやら、その辺の情報は入っていないらしい。
 地球の軌道上に、衛星の類を置いておけば、多少は連邦軍の開発状況を見る事が出来たかもしれないが……いや。駄目だな。
 地球の軌道上というのは、現在ジオン軍が占拠している状況だ。
 勿論完全にという訳ではないが、それでも大部分はジオンの手の中にあると思ってもいい。
 そんな状況でルナ・ジオンやシャドウミラーが軌道上に衛星を置いても、それこそすぐに破壊されてしまうだろう。
 勿論、それはジオン軍がやったというのではなく、デブリの類が当たってしまった結果壊れたという事になる筈だ。
 ……いや、ジオン軍にその気がなくても、本当にデブリで破壊されてしまう可能性はあるんだけどな。
 ちょっと前にも、連邦軍は地球軌道上にいるジオン軍の艦隊を排除しようとして、ルナツーからの戦力を派遣したのだから。
 結局戦いではジオン軍が勝ったので、軌道上には連邦軍のなれの果てがデブリとして大量に浮かんでいるのは間違いない。

「ラルの方は駄目か。……ジェーン、その辺りの情報は何かないのか?」
「残念ですが、何の情報もありません。相当厳重に情報管制を敷かれているのかと。……アクセル代表の方でも情報はないのですか? サイド6のニュータイプ研究所の件を考えると……」
「いや、残念ながらその情報はないな。……連邦軍の方も、シャドウミラーの持つハッキング技術に対して、MS開発に関してはコンピュータの中にデータを残していないからな」

 コンピュータを使わずにMSを開発する……いや、勿論本当の意味でコンピュータを使っていないという事はないんだろうが、ともあれデータやら何やらの全てを紙とかに書いて、計算とかも可能な限り手動で行ったり、どうしてもコンピュータを使わなければならない場合は、別の名目にして他の計算する必要があるデータと誤魔化したり……といった真似をしているのだろうが、それでも普通にMSを開発するのに比べると、間違いなく時間が掛かってる筈だ。
 それを考えると、こんな短期間でMSを開発するといった真似が出来るかどうか。
 もっとも、俺がこの世界にやって来たのは、独立戦争が始まってすぐにという訳じゃない。
 その間に、連邦軍としても当然のようにMSを開発しようとしていた筈であり、その辺りの状況を考えれば……もしかしたら、本当にもしかしたら、もしかするのかもしれないな。

「取りあえず、今回の戦いは俺も参加させて貰うか」

 そう告げつつ、どの機体に乗るべきかを考えるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S

海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435  
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