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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE147 最終決戦決着!因縁の一撃!

ペインアブソーバが切られているが故に、痛覚は現実同様に働き――紅蓮の不死鳥、マキシマム・ザ・フェニックスの燃え盛る身体に近づくだけで高熱がオズマを襲い、接近戦以外での攻撃手段を持たぬオズマにとっては圧倒的不利!オズマは既にフェニックスを倒す手段は時分でもないであろうと自ら認めつつも、尚もガチャモンとモックを斬る事を諦めず、剣を握り締め、フェニックスの背後でオズマの状況を面白おかしく実況解説を続ける二人を狙うが……by立木ナレ



フェニックス「キィアアァァァァ!」

再びフェニックスの甲高い悲鳴染みた鳴き声だ。翼を広げ広範囲の熱風を引き起こす、火炎ブレスやコッドフェニックスほどのダメージではないのだが、その攻撃範囲と飛距離は凄まじく、現状ではその場で可能な限りしゃがみ込む以外に回避手段は無く、俺は大きく広げられた翼がはばたかれると同時に身体を屈める。

ガチャモン「暑い暑い暑い!暑いです熱風攻撃!ただいま現実(リアル)の方では1月で冬真っ只中ですけど、これは暑い!幾ら暖房が必要だからと言ってこれは暑いぞぉ―――!!」

モック「え~、私としては~、今年から始まる予定の第二回、55年ぶりの大阪万博が楽しみで楽しみで仕方ありませんですぞ~」

ガチャモン「あ、そう言えば七年前の発表以来僕も楽しみにしてたんだよね~。55年前はさ、月の石を見るのに4時間待ちの行列が出来たりしてさ、も~凄い大変だったよねぇ~」

大変なのは月の石の行列よりかフェニックスの熱風に晒されてる俺の方だ!今度は全くこの場では関係のない、今年の大阪万博の話で盛り上がるガチャモンとモックに対して内心で毒づく一方で、フェニックスに対しても熱風攻撃などどうでもいいと言ってやりたかった。

だが、フェニックスは一向に熱風攻撃を止める様子は無く、大きく広げた紅蓮の翼を休む事無く何時までも羽ばたき続けていた。

俺「なんだこれは――俺が一撃食らわせるまで辞めないのかよ……!」

だとしたらまた俺はあのクソ熱いフェニックスに接近して攻撃をしなくてはならない事になる。俺は屈んだままフェニックスの方を見据えて、このくらいの距離であれば転移可能の範囲内であると判断しワープビジョンを発動する。

――次の瞬間には俺の眼前は熱風を仰ぎ続けるフェニックスの眼前で俺は右手の剣を単発の垂直斬りで振り下ろす。

ガチャモン「ああっとぉ!ワープビジョンからのあれは……SAOのソードスキル、バーチカルの猿真似かぁぁぁぁ!?」

モック「中々的確にフェニックスのくちばしに吸い込まれるような垂直斬りですな~」

俺のバーチカルもどきはフェニックスのくちばしの中を狙い振り下ろされるのだった。さらに追撃で左手のソードブレイカーで殴りつけるように突き刺し攻撃を一発食らわせる。

俺「あっちぃ―――」

だが、やはり熱い!燃え続けるフェニックスの身体の炎が燃え移りそうで俺はその攻撃の直後に速攻背を向けて退避する。
そんな逃げる俺を狙う様にフェニックスのくちばしから吐き出される火炎のブレス攻撃が背後から迫り、俺はそれもワープビジョンで自分の視界内前方の移動可能な限りの距離までワープする。

ワープ直後に振り替えると、フェニックスとは再びかなりの距離をとった状態になるのだが、奴の熱風攻撃はここまでの距離をとっても届くほどの飛距離だから、今のままだと奴の方が一方的に俺に攻撃できる状態だった。

モック「オズマさん、ヒット&アウェイという戦法でしょうか?しかしこれは、余りにも非効率、しかもワープビジョンは発動の度にMPを消耗してしまいますので、MPの最大値が控えめなオズマさんは余りワープビジョンを乱発できないのは分かってるんでしょうかね?」

んな事は分かり切ってるし、そもそもこのヒット&アウェイ戦法だって好きでやってるわけじゃない。ペインアブソーバが切られてなければ、接近したら堂々と攻撃しまくってる所だ。

ガチャモン「おおっとぉ!休んでる暇なんてあるのか!マキシマム・ザ・フェニックスの猛攻はまだまだ続くぞぉ――!!」

俺「今度は……なんだよ、違うのか……」

フェニックスは自信を中心に幾何学的な魔方陣を展開すると、頭上に4個の巨大な火の玉を灯していた。あれはALOの火属性魔法でサラマンダー連中が得意としているファイアボールと似たような魔法攻撃のようだった。
だが、こんな攻撃を待っていたわけじゃない。俺は次々とフェニックスがこちらに向けて飛ばしてくる巨大な火の玉の魔法攻撃を回避しなければならなくなった。

一発目の火の玉の直進を俺はその場で高く飛び跳ねて回避するが、そこを更に今度は二発目の火の玉が飛んでくる。

俺「――仕方ねぇ!……」

俺は二発目の火の玉の攻撃をワープビジョンで回避した。俺の手にする場所は流石にフェニックスも予測できないようで三発目の火の玉の直進軌道は俺が手にして出現した場所とは全く違う場所へと飛んでいた。
そしてすぐに四発目の火の玉が発射される。

俺「何処を狙ってやがるんだ……?」

だが、その4発目の火の玉は地面に直立している俺に向かう事無く、俺の頭上を通り過ぎるように飛んでいった。
軌道がズレて外したのだろうか―――だが、それは直ぐに甘い考えであると思い知ることになる。俺の頭上を通り過ぎた火の玉は一旦急停止したかと思うと、今度は俺のいる場所に向かって急バックで接近してくるのだった。

俺「四発目は追尾攻撃か!」

地面擦れずれの軌道で飛んでくるのでしゃがんで回避は不可能であると判断し、左方向に回転(ローリング)しながらの移動で火の玉を避けた――しかし、俺が避けた火の玉は数メートルほどはそのまま直進したが、再び一旦停止すると、再び進行方向を急変更して俺のいる方へ向かい熱く燃え盛りながら飛んでくるのだった。

俺「キリがねぇ……!」

何度避けても幾らでも俺を狙ってくる火の玉は今度は地上を転がりながら接近してくる。俺は左手のソードブレイカーを火の玉に向けて投げ放つが、その程度では火の玉のを打ち消す事は出来ず、多少の火柱を放つのみで俺の眼前には既に巨大な火の玉が迫っていた。

俺「これで……どうだぁぁぁ!!」

俺は目の前まで迫った巨大な火の玉の中心部に向けて右手の剣を垂直軌道の上段突進斬りを放つ。SAO時代のソードスキルのソニックリープを再現した剣技なのだが、システムアシストが無いのでソードスキルのソニックリープの様に10メートルもの移動距離を生み出す事は出来す、精々持ち前の俊敏性のステータスを生かして数メートル程度の突進となったが―――

ガチャモン「き、消えたぁ―――!!火の玉が……魔法の火の玉が直進軌道の上段斬りで消えたぞぉぉぉ!!」

モック「何という事でしょうか……!ソードスキルですらない剣技で魔法を斬り消す……魔法斬り(スペルカット)……なんてのはどうですかな?」

ガチャモン「う~ん、今一つのネーミングセンスだねぇ~」

別にただ必死になって魔法攻撃を何とか斬り割いただけで、別に技名なんてどうでもいい!それよりも重要なのはフェニックスが次にどんな攻撃を仕掛けてくるかだ。いい加減にあの技を使ってくれなくちゃ俺のHPが底をつく……

ガチャモン「さて、窮地を回避したオズマ君ですけど、早くも次の窮地が再び彼を襲います」

モック「おおっと……あのフェニックスの全身を黄金が包み込むあのモーションは~……」

ったく……ようやく来てくれたか。

ガチャモン「ゴッドフェニックスキタァ―――!!命中した相手の最大HPの50%のダメージを与えるダメージ固定技!既にさっきの一撃で残りのHPがとっくに半分を切っているオズマ君がこれを食らえば問答無用でDead決定だぁぁぁぁ!!」

確かにこれで決まる。フェニックスの全身を黄金のオーラが包み込み、ゴッドフェニックスを発動する力を蓄えている。
そんなマキシマム・ザ・フェニックスに対して俺は―――

ガチャモン「ああっとぉ!何を考えているオズマ君!自分からゴッドフェニックスのモーションに入っているフェニックスに向かって猛突進だぁぁぁ!」

モック「まさに我が身を顧みぬ行動とはこの事ですかな~?オズマ君がフェニックスに接近する頃には力を蓄えたフェニックスの攻撃の餌食になる事は目に見えているですなぁ~」

奴らの言葉に気を回す事など無い。俺はフェニックスに向かって全速力で急接近するが、それは力を蓄えている最中のフェニックスに攻撃を加えるわけではない。
そして、俺とフェニックスの距離が5メートルにも満たない地点まで縮まった瞬間―――

ガチャモン&モック「「ゴッドフェニックス、はつどぉぉぉぉ!!」」

ついにフェニックスのゴッドフェニックスが発動し、翼を広げ向かい来る俺の息の根を止めるべく、直進飛行を開始する。あれを食らえば言うまでも無く、俺の残りのHPは底を尽きDeadとなる。俺はコンマ一秒後には直撃するであろうゴッドフェニックスの攻撃を回避する為に、直進しながら足に力を籠め、血を蹴り飛ばし上空に飛び跳ねる。

数メートルほどのジャンプをすると、俺のすぐ真下をゴッドフェニックスを発動したフェニックスが通り過ぎ去ったが―――

ガチャモン「おやおやオズマ君、ゴッドフェニックスの直進飛行攻撃を何とか回避したみたいだけどぉ~」

モック「ですがそれも気休め!ゴッドフェニックスを一度回避したところで旋回からの攻撃が待っているので彼の命運は変わりはありませんですなぁ~」

俺「ようやく……お前らを捉えたぜ」

フェニックスが俺の背後に回った事で、フェニックスの後ろで実況解説をしていたガチャモンとモックの姿が露になっていた。その距離は既にワープビジョンの移動距離範囲内だった。


オズマの狙いはこれであった……!フェニックスのゴッドフェニックスの発動直後は、フェニックスが指定の場所から離れる事により、その背後にいるガチャモンとモックの姿を視認可能となり――すなわちワープビジョンの発動で彼らの眼前にワープビジョンでの転移が可能となる―――オズマはこれを待っていた!


ガチャモン「え……?」

モック「はい……?」

相変わらず表情に変化は無いみたいだが、丸わかりだ。ワープビジョンで俺が自分達のすぐ目の前に出現すると同時にフェニックスのゴッドフェニックスを再び回避した事に奴らは驚いているんだ。
そして、俺の剣がこの距離でこの二人を逃すはずがない―――SAO時代では何度も切り伏せてやりたくて仕方なかったが、システムの保護という圧倒的な加護に守られて――一時の感情に任せて攻撃をすれば報復同然の私刑によって殺されてしまうが故に攻撃が許されることの無かった忌々しいガチャモンとモック、多くのプレイヤー達を悪ふざけ、冗談染みた私刑で何人も……何人もその命を奪い、時に金で釣ったプレイヤー達の命も軽く扱い死に追いやった奴らを……俺の剣の横払いの一撃によって斬り込まれたのだった……


ついにオズマの一撃……SAO時代からのいつか必ずと待ち望んでいた瞬間が訪れた……!!ガチャモンとモックに刻まれるオズマの斬撃、そして発動する自作アイテムによる強制プログラムがガチャモンとモックを襲う……圧倒的形勢逆転劇! by立木ナレ 
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