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デジモンアドベンチャー Miracle Light

作者:setuna
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第55話:新しい始まり

ブイモンは青のVと書かれた風呂敷に荷物を纏めて、それを背負うと大輔とヒカリに向き合った。

「それじゃあ行ってくるな」

「修行の旅に行ってくるわ」

テイルモンが白のTと書かれた風呂敷を木の棒に括り付けた状態で振り返る。

最新型デジヴァイス・D-3の性能は実に良かった。

紋章覚醒で機能拡張したデジヴァイスの機能が強化されていて自由にゲートを開けるようになった。

なったのだが、そのデメリットに問題があった。

身体能力データが初期化されたことで普通の成長期、成熟期レベルになってしまったのだ。

特に成長期で成熟期と渡り合えていたブイモンのパワーダウンは激しい。

ゲンナイにクレームを、ゴマモンに八つ当たりをしてみたが駄目だった。

仕方ないからデジタルワールドに修行の旅に出ようとしたのだ。

因みに準備に時間がかかっていたので一時帰還はブイモンとテイルモンで最後だ。

「気をつけて行けよブイモン、テイルモン」

「おう」

「ええ、大輔。私が旅に出ている間、ヒカリをお願いするわね。ヒカリ、今週から小学5年生なんだからしっかりね」

「分かってる、テイルモンもブイモンと仲良くね?」

「…努力するわ」

ヒカリの言葉に凄い嫌そうに言うとテイルモンはパソコンに向き直る。

「「行ってらっしゃい」」

「「行って来ます」」

大輔とヒカリがD-3をパソコンに翳すとパソコンの画面が光ってブイモンとテイルモンを吸い込んだ。

「…寂しくなるなあ」

「特にブイモンは凄く長い付き合いだったもんね」

長い付き合いだったからしばらくはブイモンの声が聞けないというのは寂しいものだ。

「まあ、テイルモンもいるし大丈夫だろ。喧嘩しながら多分強くなって戻ってくるだろ」

「そうだね」

しかし、ブイモン達とは予想より遥かに再会出来ることになるとは大輔とヒカリは知らない。

一方デジタルワールドでは、早速ブイモンとテイルモンがピンチになっていた。

「おい、俺達はただ通り過ぎただけだろうが、何で襲いかかってくるんだよ!?」

「話すだけ無駄だわ、さっさと叩き潰すわよ!!」

黒い輪をはめたユニモンがブイモンとテイルモンに襲いかかってくる。

即座にブイモンとテイルモンは左右に散り、ユニモンを攪乱させると…。

「「ダブルキーック!!」」

ブイモンとテイルモンの蹴りがユニモンの顔面に炸裂し、ユニモンはゆっくりと倒れ伏した。

「ふう、何とか倒せたか」

「それにしてもどうしたのかしらこいつは?それにこの黒い輪は一体…?」

「う…うぐ…」

「おお、目を覚ましたかこの野郎」

ブイモンがユニモンが再び襲ってくると思ったのか戦闘体勢に入ったが、ユニモンの目には先程はなかった理性が宿っており、ブイモンとテイルモンを交互に見つめていた。

「お前達は一体…私は…」

「おい、ついさっきまで俺達を襲っといて何言ってんだ?」

「ちょっと待って、話を最後まで聞きましょう。あんたの首に黒い輪が填められていたんだけどあれは何なの?」

「黒い輪…そうか、私も操られてしまっていたのか。」

「操られていた?あの黒い輪には洗脳する力があるとでも言うの?」

テイルモンの問いにユニモンはゆっくりと頷いた。

「ああ、あの黒い輪を填められると善悪のデジモン問わず、奴の支配下に置かれてしまう」

「奴…?誰だよ?」

「………デジモンカイザーと名乗る人間の少年だ」

ブイモンの問いにユニモンは少しの間を置いて答えてくれた。

「人間!?」

「間違いないの?人間に良く似たデジモンと言うことは?」

ユニモンの言葉にブイモンが驚愕する。

テイルモンも驚愕するが、詳しい情報が欲しいためにユニモンに尋ねる。

「それはない。デジモン特有の臭いもしなかった。奴は今から約2年前にこのデジタルワールドに現れ、黒い輪を解き放った。今ではデジタルワールドの殆どが奴に支配されたと言っていい」

「マジか…ダークマスターズ倒してやっと平和になったと思ったらこれか。くそ」

「そうか、君達が噂に聞く3年前にデジタルワールドを救った選ばれし子供達のパートナーデジモンか……正直、今回の件は君達にも荷が重いかもしれない」

「やってみなきゃ分からないだろうが!!とにかくみんなと合流しようぜ!!そして、デジモンカイザーをボコボコにしてやる!!」

ブイモンが拳を握り締めながら空を見上げながら叫ぶのであった。

一方、現実世界の本宮家。

「えっと…おばさん。ごめんなさい、面倒かけさせて」

「良いの良いの。私はジュンの部屋の片付けで忙しくて大輔の夕食作りどうしようと思っていたから…」

もう心底疲れ果てたような表情を浮かべる本宮母にヒカリは苦笑しか出来ない。

それ以外に何をしろと?

だって高校生になってもまだ火事全般が壊滅的なのだ。

正直このままでは人間として、女としてヤバいと感じているのだが、ジュンは絶好調なまでに駄目人間であった。

「あ、ははは…私の料理が大輔君の口に合えば良いんですけど…」

ヒカリが今作っているのは大輔の食事である。

豆腐とワカメの味噌汁は昨日から残っていた物だが、ヒカリが作ったおかずの茸とたまねぎと挽き肉を軽く卵とじした料理がテーブルに並んだ。

「頂きます」

「ど、どうぞ…」

料理を口に運ぶ大輔にヒカリは緊張しながら感想を待つ。

「美味い、おかずの具も俺好みの固さだし、ヒカリちゃんも上手になったよな」

「ほ、本当?」

「おう」

「あ~お腹空いたあ…」

「「………」」

今まで掃除していたために体中汚れているジュン。

「姉貴、風呂に入れ」

「お姉ちゃん、お風呂に入った方がいいよ」

「え~?ご飯の後で良いじゃない」

「「良いから!!」」

食欲が失せてくるので、ジュンには無理やり退場してもらう。

そして食事を終え、食器を片付ける。

「えーっと、私帰るね?」

「あ、じゃあ送るよ」

「いいよ近いから」

「駄目」

いくら近くても女の子1人がこんな時間に出歩くなんて危険だと判断した大輔はヒカリを彼女の自宅に送り届けることにした。

それを見守る大輔の両親なのであった。 
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