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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2236話

 コンペは、まず各自の機体の紹介から行われた。
 このコンペを見に来ている者の多くは、当然前もってそれぞれの機体の情報を知っていたのだろうが、復習の意味も込めて改めて……というのもあるし、俺達のような飛び入りはその辺りについてそこまで詳しい情報を持っている訳ではない。
 そんな訳で、どういうコンセプトで開発されたのか、またカタログスペックはどのくらいなのか、1機を製造するにあたってのコストはどれくらいなのか。そんな感じの事を説明していくのだが……
 やっぱり、ジオニック社は不利だな。
 性能で言えば、R2型の方が高い。だが、その差は圧倒的と言う程ではない。
 それに比べると、既存のドムの製造ラインをほぼそのまま使えるリックドムは、コストの面で圧倒的に有利だ。
 一応R2型も現状のザクの製造ラインをそれなりに流用は出来るのだが……残念ながら、その差は大きい。
 また、R2型は性能は高いが、それはあくまでも精鋭やエースパイロットといった者達が乗って、始めて性能が発揮されるタイプだ。
 リックドムは重装甲で高い機動力を持っている事から、ある程度の被弾を前提としている。
 新人パイロットや一般的な能力しか持たないパイロットにしてみれば、R2型よりもリックドムの方が安心して操縦出来る筈だ。
 取りあえず、この時点ではリックドムの方が1歩有利になったのは間違いないんだろう。
 ジオニック社の社員もそれは分かっているのだろう。悔しそうな表情を隠そうとしても、隠し切れていない。
 それとは反対に、ツィマッド社の面々は上機嫌な様子だ。
 ……さて、序盤はツィマッド社の勝利といった感じだが、次の各種性能試験、そして最後の模擬戦。この2つでR2型がどこまで追いつき、追い越す事が出来るか、だな。

「では、次にそれぞれの各種性能試験を行います。まずは簡単に機動力と運動性から。これは、指定されたコースをそれぞれ3回ずつ走ってもらい、その平均タイムがどれくらいなのかを競うものです」

 なるほど。まぁ、MSで重要なのは機動力だし、R2型もリックドムも機動力を重視した機体だけに、一番注目しやすいといった感じか。
 3回の平均で競うのは、1回だけであれば偶然……といった事もあるからだろう。
 また、テストパイロットが最初は緊張して、上手く操縦出来ないといった事も考えているのか。
 まぁ、このコンペはジオン軍の次期主力MSを決めるものだけに、参加しているテストパイロットの面々が強いプレッシャーを感じてもおかしくはない。
 ジオン軍としても、自分達が使う次期主力機である以上、パイロット云々という話ではなく、純粋に機体性能で採用する方を決めようと思うのは当然だろう。

「どう思う?」

 となりのセイラがそんな風に尋ねてくるが……俺は少し迷ってから口を開く。

「そうだな。加速性能はR2型が上、最高速度という意味でも若干R2型が上、運動性という意味ではかなりR2型が上。……総じて、性能という意味ではR2型が上だな。防御力の高さでは、リックドムが上だけど。……今回の機動力の試験ではあまり関係ないしな」

 とはいえ、幾つかの試験の後に防御力についてのものもある。
 そこでは、間違いなくリックドムが勝つだろう。
 R2型の防御力は、カタログスペックで見てもそこまで強力なものではないし。
 Eフィールドの類のようなものでもあれば、また話は違ってくるんだが……残念ながら今のところ、このUC世界においてそのような技術は存在しない。
 いや、技術の基礎となる部分はジオン軍や連邦軍辺りで開発しているのかもしれないが。

「そう」

 俺の説明に納得したように呟くセイラ。
 そんなセイラの横では、シーマも俺の言葉に同意するように頷きつつも口を開く。

「カタログスペックだけなら、アクセルの言う通りかもしれないね。けど、MSは……いや、兵器はカタログスペックだけでは分からない性能もあるんだよ。だからこそ、こうやって実際に性能試験をするんだからね」

 そんなシーマの説明にセイラは頷き……ちょうどそのタイミングで試験は始まった。
 最初のコースを飛んだのはR2型で、真っ直ぐに飛んで次にスペースデブリ――実際にはダミーで、機体に傷がつかないような代物だが――の中を飛んでいく。
 デブリ同士の間隔は結構あるので、そこを通り抜けるのはそこまで難しくはない。難しくはないんだが……当然のように、出来るだけ速度を稼ぐ必要があるので、可能な限り速度を落とさないようにして移動する必要がある。
 そんな中で、R2型は高い運動性を活かしてデブリを回避しながら進み、結果としてリックドムに勝利する事になる。
 リックドムも、直線の機動力という点ではR2型にそこまで劣っている訳ではないのだが、やはり運動性という意味ではR2型に1歩も2歩も劣る。
 精鋭やエースパイロットにとってみれば、その辺がMSを操縦する上で大きなアドバンテージとなるのだろうが。
 また、R2型はエリオットが操縦していたというのも大きいだろう。
 ヅダとの模擬戦を見ても分かる通り、エリオットのMS操縦技術は非常に高く、それこそエースパイロット並だと言ってもおかしくはないのだから。
 リックドムの方のパイロットも、ツィマッド社がコンペに出してくるくらいだから、相応の腕を持っているのは間違いないのだろうが……残念ながら、俺は名前も聞いた事がない奴だった。
 勿論俺だって、ジオン軍の有名どころを全て知っている訳ではない。
 ……いや、もしかしたら原作知識があれば、全員知っていたという可能性は否定出来ないのだが。
 ともあれ、そんな訳で機動力や運動性という点ではR2型の勝利に終わった。
 とはいえ、その後の防御力の試験ではやはりリックドムに軍配が上がっていたが。
 武器に関しては、基本的にそれぞれ汎用型の武器を使えるので、試験はするもののそこまで大きな問題ではない。
 ……まぁ、リックドムのバズーカは威力が高かったけど、バズーカは砲弾の速度が遅いので、遠くからの攻撃では基本的に命中させるのは難しいといったところだ。
 つまり、命中させる為にはかなりの近距離まで接近する必要がある。
 その辺は、かなり難しいところだろう。
 そもそも、リックドムのパイロットは新兵を含めて標準的な技量の持ち主を想定してるのも、その辺りを難しくしている理由の1つだ。
 ……元々、バズーカの類はサラミスやマゼランを始めとした軍艦や、それ以外にも大きな建物のような場所を狙う事を前提にしているらしいので、命中率が低くてもおかしくはないのだが。
 ともあれ性能試験の方は終わり、これで最後に残ったのは模擬戦。
 今まで色々と性能を比べてきたが、やはり一番分かりやすいのは模擬戦だろう。
 どれだけ性能が高くても、実際に戦闘をやって勝たなければ意味がない。。
 ……もっとも、幾ら性能が高くてもコスト的な問題も大きく関わってくる以上、やはりバランスが重要になるのだろうが。

「模擬戦か。アクセルはどっちが勝つと思ってるんだい?」
「有利なのは、R2型の方だろうな。機体性能もパイロットの技量も上だし。とはいえ、リックドムに勝ち目がない訳ではないが」

 シーマの疑問に、そう答える。
 実際、リックドムの持つジャイアントバズは、360mmという凶悪な砲弾を使用しており、命中すれば一撃でR2型を撃破するだろう。
 もっとも、これは模擬戦なので盛大にペイントを被る事になり、模擬戦用のシステムが撃墜判定を下すのだが。

「けど、威力が大きい分、当てるのはちょっと難しいんじゃない?」
「だろうな。そこをどうにかするのが腕だろうけど……」

 少なくても、リックドムに乗っているパイロットはエリオットよりも優れた技能を持っているような人物には思えない。
 そうなると、操縦技術以外の何かでその差を乗り越える必要がある。
 ……例えば、地形を上手く使うとか。
 そんな風に思っている間に準備が整ったのだろう。映像スクリーンの前にいる司会の男が、口を開く。

「では、これよりコンペの最後を飾る模擬戦を行います」

 その言葉が合図だったのだろう。R2型とリックドムの2機は両方同時に動き出す。
 まずは牽制というつもりなのか、R2型はザクマシンガンを撃つ。
 リックドムはそんな攻撃を予想していたかのように、高い機動力を活かしてその場から回避しつつ……ジャイアントバズを発射する。
 動きながらの射撃、それもザクマシンガンではなくジャイアントバズである以上、当然のようにそれは命中するような事はない。
 だが……R2型の近くに浮かんでいた岩塊に命中すると、周囲に大量のペイントを巻き散らかす。
 これは、実弾で使っていれば岩塊の破片が周囲に散弾の如く放たれていただろう。
 R2型の方もそれは分かっているのか、リックドムとの間合いを詰めていく。
 ……まぁ、リックドムの武器は基本的にジャイアントバズとヒートサーベルだけだしな。
 ああ、いや。胸部にある拡散ビーム砲もあったか。
 ただ、これはドムの時も同様だったが、ビームという形態は取っているが、その威力はかなり低いらしい。
 それこそ、目眩ましくらいに使うのが精一杯だとか。
 相手が装甲の薄い車両や対人兵器として使うのであれば、それはそれでありかもしれないが。
 とはいえ、頭部バルカン的な使い方をするのであれば、十分役に立ちそうなのは間違いない。
 であれば、使いようによってはそれなりに役立つのは間違いない。
 もっともR2型がザクバズーカを持っていれば、その迎撃で使えただろうが……生憎と、エリオットはザクバズーカを持っていない。
 高機動を活かした戦闘では、バズーカの類は役に立たないと判断したのだろう。
 実際リックドムはジャイアントバズを撃っているが、R2型はその全てを回避している。
 最初の時のように、散弾状になったペイントも容易に回避しているのを見れば、エリオットの操縦技術の高さは考えるまでもないだろう。

「へぇ、やるね」

 シーマもまた、エリオットの操縦技術に感心したように呟く。
 うーん、技術者としても優秀で、パイロットとしても優秀。
 ルナ・ジオンには今までいなかったタイプだな。
 ちなみに、シャドウミラーであれば、技術班には幹部陣と比べても決して引けを取らないレモンがいる。……それと、純粋にパイロットとしての技量が一流を超えている量産型Wも幾らでも使えるので、テストパイロットに困る事はないのだが。
 だが、今のルナ・ジオンにはそのような者はいない。
 一応ジャンやクスコ、マリオン……それ以外にも何人かテストパイロットをやっている者はいるのだが、どうしても技術者の視点からテストパイロットをやるというのは難しい。

「ルナ・ジオンに欲しいと思わないか?」
「来てくれるなら、大歓迎だけどね」

 俺の言葉に、シーマはそう告げ……そんな俺達の視線の先では、R2型が間合いを詰めつつザクマシンガンを乱射し、そのうちの何発かがリックドムの装甲に命中して緑のペイントを機体に付着させる。
 模擬戦のシステムはそんなリックドムの機体に損傷の判定を下したのか、その動きは鈍くなる。
 エリオットはその隙を見逃さず……ザクマシンガンを投げ捨て、ヒートホークに持ち替えて更に距離を詰める。
 リックドムのパイロットも、俺は名前を知らないが凄腕なのは間違いない。
 ジャイアントバズをR2型に投げつけ、ヒートサーベルを構え……その2機が交差する。
 胴体にペイントが付着したのは、リックドム。
 リックドムのヒートサーベルは、一撃を放ちながら足を使ったAMBACとスラスターで回避運動をしたR2型の肩に小さいペイントを付けただけだった。
 結果として、模擬戦はR2型の勝利で終わる。
 当然の話だが、機動力とかの試験の時と同じく、模擬戦も1度だけという訳でもない。
 機体を軽く洗浄し、大雑把にではあるが装甲に付着したペイントを洗い流した後で、その後も再び模擬戦が行われる。
 だが……その後行われた4度の模擬戦、最初に行われたのも合わせれば合計5回の模擬戦、その全てをR2型は勝利で飾ることになる。
 それは、エリオットのパイロットとしての能力も関係しているが、それ以上にR2型の性能がリックドムよりも明らかに上だと周囲に見せつけられたのだが……さて、これでコンペの流れは変わるかどうか。少し楽しみではある。

「アクセルはどう思う?」

 模擬戦が終わった後で、シーマからそう尋ねられるが……俺は小さく肩をすくめる。
 個人的にはR2型の方が好みだが、仮にも敵対している相手である以上、出来ればジオン軍には性能的に低いリックドムの方を使用して欲しいというのが、俺の正直な思いだ。
 それに、装甲が厚いのは実弾兵器としては厄介かもしれないが……恐らく遠くないうちに採用されるだろうビーム兵器の前では、装甲の厚さというのはそこまで大きな意味はないのだから。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S

海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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