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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE142 理不尽な戦い・・・絶望からの希望!

キリト・オズマ・デレック・リーファ・レコン……5人での世界樹攻略!無理、無茶、圧倒的不可能!!だが、やらねばならぬ……キリトはそんな一抹の不安、予感を感じオズマらからの協力を得て、再び無謀なる戦いへと身を投じる! by立木ナレ


キリト「いくぞ!!」

キリトの叫び声を合図に地を蹴り、一気にドーム内部へと突入した。事前の打ち合わせ通り、俺とキリトは猛烈な加速で天蓋中央のゲート目指して急上昇を開始した。
リーファとレコンとデレックは底面付近に留まり、ヒールスペルの詠唱に入っていた。

俺「早速御出ましのようだな……」

次々と白い大柄な守護騎士たちが姿を現す光景を目の当たりにして、俺はつばを飲み込みながらそう呟いていた。
多勢に無勢だったとはいえ、SAO次代に黒の剣士の異名を誇ったキリトを制圧した守護騎士たちは今度はキリトだけでなく俺にも殺到してくる。
俺達よりも圧倒的に大柄な守護騎士と俺、キリトが交差した瞬間、爆音と閃光がドームを揺るがした。

レコン「……すげぇ」

デレック「ホントスゲェよね……オズマも……あのスプリガンもね」


それは、恐ろしい程の剣の威力を発揮したオズマとキリトへの言葉であった。だが、敵の数は余りにも圧倒的!網目状の天蓋から吐き出される守護騎士の密度は、まさにゲームバランスなど全く考慮されぬ規模!現在ALOで最悪のフィールドと称されている地下世界ヨツンヘイム内のダンジョンですら、モンスターの湧出ペースはこれよりは遥かに緩い。
守護騎士たちは幾つかの密集した群れを成し、帯を描く様に次々とキリトとオズマへと襲い掛かった!だが、その度に空間に迸る閃光が連続……吹き飛ばされた騎士の身体が四散するが、一体が消滅するたびに二体、三体が増えるような光景であった! by立木ナレ


キリト「オズマ、大丈夫か!?」

俺「誰に言ってる……見ての通り大した事は無い!」

ゲートまでの距離を半分ほどまで詰めたところで俺もキリトもHPが一割ほど減少していた。そのタイミングでリーファとレコンとデレックは待機状態のまま保持していた治癒魔法を発動し、俺とキリトの身体は青い光に包まれ、HPケージは全快する。

――だったのだが

スペルが届いた途端に、それは起こった。

俺「おい、デレックたちが!」

キリト「なんだと……!」

それは、最も低空を飛行していた守護騎士のグループが揃ってデレックたちの方に顔を向けたのだった。

俺「どうなってやがる……アイツらまだ、ヒール以外のスペルは使ってねぇだろ……」

キリト「ああ、なのに……ターゲットされた!」

事前の打ち合わせでは、あの三人はターゲットされるのを回避する為に、ヒール以外の魔法を一切使わないことを決めて、その通りに行動していた。
通常、モンスターは反応圏内にプレイヤーが侵入するか、あるいは遠距離から弓や魔法で攻撃されない限り襲ってくる事は無いと言う事は、この数週間のALOで俺も既に分かり切った事だった。

キリト「あの守護騎士たちは特別な仕様だったって事なのか……こんな事ありかよ……!」

ユイ「はい、圏内のプレイヤーに対する補助スペル全般にも反応する以上、前衛にアタッカー、後衛にヒーラーと言うオーソドックスな配置は最早意味を成しません……」

守護騎士の軍勢に襲われつつあるリーファ達を見て、キリトが歯を食いしばりながら苦悶の表情を浮かべ、ユイが冷静な口調でキリトにそう声を掛けた。

俺「とにかく、今更俺達が下に戻って加勢したって仕方ねぇ……俺達は上を目指すんだ!」

キリト「ああ……分かってる!」

キリトは自分の妹のリーファの事が気がかりのようだが、今は従来の目的通り戦わねばならぬと割り切り、もう既に俺達の周囲を取り囲む守護騎士達を相手に再び鬼神の如く剣を交える事になる。

キリト「オズマ、そっちに3体行ったぞ!」

俺「っつ!これで避けれるか……」

後方から雪崩込むように俺に襲い掛かる守護騎士たちを俺は首を後ろに回しながら目の当たりにしていた。俺は即座にこのALOで新たに習得した瞬間移動スキルの『ワープビジョン』を発動し、三体の守護騎士の連続攻撃を瞬間移動で回避――移動先は俺の視界内に存在してたキリとのすぐ隣で、キリトに巨大な剣を突き刺そうと身構えていた守護騎士を出現と同時に斬り割いた。

キリト「オズマ……それは、ユニークスキル『補足転移』なのか……?」

俺のワープビジョンを初めて目の当たりにしたキリトの表情は目を大きく見開き驚愕の声を上げていた。SAO時代に俺の補足転移を何度も見てきたキリトは俺がSAO時代のユニークスキルまで引き継いだのかと思ったようだがそれは違う。

俺「んなわけないだろ、確かにSAO時代のステータスは引き継がれたけど、ユニークスキルは消えてたよ。お前だってそうだろ?」

キリト「ま、まあなっ……!」

俺とキリトは周囲の守護騎士立を剣を交えながら言葉を交わし合っていた。気のせいか思ったよりも俺達の周囲に集う守護騎士たちの数が少ない様な気がした。
ついでに言うと、俺はこの時点でキリトもSAO時代のユニークスキルである二刀流を引き継いでいない事は確信していた。
何せこの戦いはキリトにとっては恐らく、アスナとの再会が掛かった戦い――もはや単なるゲームではないのだから、SAO時代はゲーム末期まで二刀流を隠し通していたキリトと言えど、この戦いで力の出し惜しみなどするはずがないからだ。

俺「これはな……SAOから持ち込んだアイテムの一つが使える状態だったから、それで習得したスキルだと……よっ!デレックの奴も初めて見るとか言ってたしな」

俺は残りのMPポイントの残量に多少の配慮をしつつワープビジョンで守護騎士の猛攻を回避しつつ反撃を繰り返しながらそう答えた。

キリト「な、なんだそりゃ……それってALOには本来存在しない……データ上は存在するけど実装はされてないアイテムとかじゃないのか!?」

俺「だろーな……SAOのデータを丸ごとコピーしてパクったから、こうなったのかもな―――って、何してんだアイツ!?」

キリト「え……アイツって―――なっ!?」

俺が見た光景をキリトも目の当たりにして、目を疑わずにはいられなかったようだった。リーファやデレックと共にヒールスペルに専念していたはずのレコンが……あの三人の中でも特に戦闘に不向きに思えてならないレコンが……守護騎士達の猛攻を避けながら、空を飛び回り、既に多数の守護騎士たちを引き寄せていた。

キリト「どうして―――なんだってあんな無茶を……」

俺「道理で、俺等を狙ってる守護騎士たちが減ってたわけか……」

おかげで俺とキリトの負担が減ったわけだが、あれが何時までも続くとは思えなかった。そして案の定、レコンを追う守護騎士の群れは二つに分裂し、左右から挟み撃ちにするような動きを見せていた。

リーファ「レコン、もういいよ!外に逃げて!!」

デレック「て言うかその役なら俺かリーファがやった方が良いって!!」

リーファとデレックの叫び声が俺達の方まで響き渡ってきた。リーファは既に一瞬自分も飛び立とうとしたように見えたが、レコンが何か新たなスペルを詠唱し始め、リーファの動きは止まった。

キリト「彼は、何をする気なんだ……?」

俺「分からねぇよ!紫色の光に包まれてるって事は闇系魔法なのか?」

そもそもシルフ族は本来風属性の魔法に長けている種族のはずだと言うのにどう言うわけかレコンは闇系の魔法が得意らしい。
本来であればそれは俺やデレックのようなインプの得意分野なのだが、レコンが詠唱している呪文の正体を俺は知らない。
ひとまず、複雑で巨大な魔方陣からして、高位の呪文だと言う事は分かる。

俺「加勢するべきなのか……」

俺が小さな声でそう呟き、羽をはばたかせて、レコンの方に飛び向かおうとした矢先―――

デレック「オズマ!もうレコンに近づかない方が良いよ!巻き込まれるから!!」

俺「―――はっ!?」

俺の動きを悟ったデレックが大きな声でそう叫び散らしていた。そのデレックらしからぬ真剣味を帯びた大声により、俺は思わず動きを止めていた。
そして魔法陣は幾つかの軸を作って回転しつつ巨大化し、全方位から押し寄せて来ていた守護騎士の群れを包み込んでいた。
光の紋様が一瞬、小さく凝縮し、ついで凄まじい閃光が俺とキリトの方まで届くほどの勢いで放たれていた。

俺「なっ……!!」

キリト「これは……!!」


余りにも眩い閃光はその場にいた他のプレイヤー達4人が思わず顔を背けるほどの勢いであった!……次いで爆音!……ドーム全体が激しく振動!そして……一同の視界が回復するのに一秒ほどを要し……次の瞬間に広がる光景は4人が思わず目を疑わざるを得なくなる光景であった!!


キリト「消えた……?あれだけ密集してた連中が……」

俺「つーか、レコンもいなくなってるみてぇだぞ……!さっきの爆音といい、まさか今の魔法は……」

ユイ「解りました。今のは闇系の最高位範囲攻撃魔法の『エクスプロージョン』です!通常に倍するデスペナルティと引き換えに周囲一帯に莫大なダメージを及ぼす攻撃を放つ自爆魔法です!」

俺がその先の予想していた言葉を口にする前に、キリトの頭からひょっこりと顔を伸ばしたピクシーのユイが詳細に説明した。
やはりあれは所謂……自爆魔法って奴だったか。しかもただ自分がDeadするだけでなく、通常の倍のデスペナルティを負うと言うのはよっぽどの覚悟がなくちゃ出来っこない事だ。

俺「お前の我侭の為に、あそこまでやってくれるとはな……これでもう撤退は出来ねぇよなキリト?」

キリト「当然だ!ここで撤退なんてしたらレコンに顔向けできるか!絶対に……突破してやるんだ!」


レコンの決死の覚悟の犠牲により活路を見出したオズマとキリト……決意を新たにした二人はそのまま全力で上空に向かって飛行する……!しかし、その先ではいつの間にか、ドームの天蓋は隙間なく埋め尽くされた守護騎士の一団によって埋め尽くされていた!

俺「んだよこりゃ……!最初からクリアなんてさせる気なんてねぇって事だろ……!欠陥なんてレベルじゃねぇぞ……!!」

余りにも理不尽な……システムの悪意とでも言うべき光景に俺は実態など持たないシステムに対して苛立ちを感じすにはいられなかった。
にも拘らずキリトは鬼神の如く勢いで大声を上げながら、守護騎士の軍勢との戦いを止める気配はない。

俺「クソが……!もうゲームバランスも何もあったもんじゃねぇ……こっちもゲームの体裁や運営のメンツをぶっ潰すつもりでやるっきゃねぇのか!!」

俺は周囲から一斉に……隙間ない群れを成して襲ってくる守護騎士たちを目の当たりにしてそう毒づいていた。
最早ワープビジョンで瞬間移動したところで、移動できる範囲内は完全に守護騎士が必ず眼前に固まっている場所でしかない。
守護騎士の一部が移動を停めて、スペルを詠唱し始めると、光の矢が出現していた。恐らくあれがキリトを一回目の挑戦で打ち倒す契機となったスタン効果のある光の矢……あれを一発でもまともに食らえば、あっと言う間に剣の滅多切りでお終いだろう。


まさに絶体絶命!オズマとキリトがもう数秒後には……大量の光の矢によって射抜かれ、そのまま剣の餌食になるである事をリーファもデレックも想像していた矢先であった―――突如背後から津波のような声のうねりが響き渡るのであった!by立木ナレ


リーファ「サクヤ……それにアリシャさん?」

デレック「どうやら、君が当てにしてた助っ人が大群で来たみたいだね~」


そう、それはリーファが密かに待ち望んでいた、サクヤ率いるシルフとアリシャ・ルーの率いるケットシーの合同部隊であった!そして、その合同部隊に続き姿を見せたのは、デレックはもとより、リーファも予想だにしていなかった助っ人の一団…… by立木ナレ


ディオ「おめーらぁぁぁぁ!!可愛い領民の為に立ち上がる寛大な領主様のご登場だぜぇぇぇぇ!!」

デレック「うわ……アイツ、シルフとケットシーの合同部隊に便乗しやがったのかよ……恥ずかしいな~」


それはインプ族の領主のディオが率いるインプ部隊!どういう経緯がったかは分からぬが……シルフとケットシーの合同部隊に加えてインプ部隊加勢!圧倒的戦力としてこの戦場に一石を投じるのであった!!by立木ナレ 
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