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異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う

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 そして俺達はキャサリンに案内されて、神殿の方に連れていかれた。
 そういえばこの世界の神殿って見たこともないし、行ってみたことはないよな、どこにあるんだろうと思いながらキャサリンについていく。
 人の多い大通りをはぐれ内容についていくのは結構大変だった。

 そうやって歩いていくとやがて、大通りに面した所に大きな建物があるのに気付く。
 白を基調した大きな建物で、草花の彫刻がそこら中にされている。
 そして次々と質素な身なりの人が入っていくのが見える。

 何か石のようなものを持っているので、それを持ちながらお祈りか何かをするのかもしれない。
 そう俺は思ってついていくとそこでキャサリンが振り返り、

「こちらはお祈りの方々が入る門となりますので……私たちが普段使っている小さい入り口から内部に入ることになりますがよろしいでしょうか?」
「あ、はい。それは構いません」

 そう俺が返すとキャサリンが頷きまた進み始める。
 それに俺は付いていくがそこで、俺の後ろに隠れているルーシーに目をやる。
 それから小声で、

「ルーシーどうしたんだ?」
「いや、何となく? ほら、私もこの世界の女神様なわけで、自分を崇めている所に行くという、この気恥ずかしさにその……」
「……正体がばれるかも、といった身バレの危機感は?」
「……私が女神だと言い出したらそれはそれ痛い人に見られる気もするので大丈夫かなって」

 ルーシーがニコッと笑った。
 そしてそれを聞いた俺は一理あるなと思ったのでそれ以上は突っ込まない事にした。
 次に先ほどから黙っているエリカに俺は、

「そういえばどうしたんだ? さっきからずっとと黙っているみたいだが」
「ええ、私が狙われたのと、あの魔王討伐がどうかかわっているのかを考えていたの」
「何か気づいたのか?」
「……どうして魔王討伐をさせようとしたのか、ね」
「能力を見るため、か?」
「それなら魔王討伐の時についてきて様子を見に来てもいいと思うの。でも、私が魔王討伐に向かっている最中に何者かにつけられている気配はなかった」
「……ギルドでは見られていたんだよな?」
「ええ。いなかった。だからあの時すでに私の能力などは把握されていた、ということになるわね」
「能力が把握されるって、誰がその監視していた人物か分からないのか?」
「私は特定のパーティに入っていなかったから。お手伝いといった形で入るか、一人で行動していたの」
「そうなのか……思い当たる人物は全然いないのか?」
「分からないわ」

 エリカがそう呟いて呻く。
 どうやらそのあたりから敵の正体を探るのは難しそうだ。となると、

「魔王討伐に誘導したのにどんな意味があるのか」
「途中で私が仕事を投げ出すくらい気持ちの悪いパーティだったけれど……私に嫌がらせ? それとも偶然?」
「そんな偶然に労力を割くほど暇なのか? ……精神的に弱ったところでエリカに近づくか、後は魔王討伐で弱った所で襲って“駒”にするか、か?」
「……最悪」

 エリカがそう呟いた所で、俺達はようやく神殿の入り口(中の人専用)についたのだった。
 
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