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デジモンアドベンチャー Miracle Light

作者:setuna
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第39話:ピエモン撃破

キメラモンを異空間に放り込み、消滅させることで撃破した子供達。

マグナモンとカオスピエモンの攻防も熾烈さを増していく。

「はああああ…!!」

「ぬう…!!」

カオスピエモンは何度もマグナモンの体に打撃を浴びせていた。

しかしマグナモンはダメージを受けようが構わず、倍返しとばかりに拳を、蹴りを叩き込んでいく。

マグナモンの防御力の高さを活かして回避よりも攻撃を優先して真っ向からねじ伏せようとしている。

「小癪な…!!」

カオスピエモンの拳が胸に入るが、高純度クロンデジゾイドのアーマーで守られているため、ダメージは大したものではない。

「はあっ!!」

逆に強烈な一撃を顎に叩き込み、カオスピエモンを仰け反らせる。

「己!!」

アーマーで覆われている部分を攻撃しても効果が薄いならば覆われてない部分を攻撃するだけだ。

「ぐっ…!!」

「エンディングスナイプ!!」

吹き飛んだマグナモンにカオスピエモンが即座に追撃の衝撃波を放つ。

「ライトオーラバリア…」

バリアを展開し、両肩、両腰のブースターを一気に噴かして一気にカオスピエモン目掛けて突進した。

「!?ぐあああああ!!!」

突進をまともに受けたカオスピエモンが勢い良く吹き飛んで地面に背を強く打ち付けた。

「俺が成長期の時の必殺技にブイモンヘッドって言う頭突き技があるんだ。成長期の技でも工夫次第で強力になる」

マグナモンのバリア強度とブースターの推進力を合わせればシンプルではあるが充分強力な攻撃となる。

「くっ…」

「どうしたピエモン。段々パワーが落ちていくぜ?もうガス欠か?」

いくら究極体であろうと生物である以上、動けば疲労は蓄積する物だが、カオスピエモンの疲弊度は少し異常だ。

「はあ…はあ…」

「…どうやら予想通りだな」

「…?どういう意味です…」

「お前、そのカオスピエモンに進化出来るようについ最近だろ?」

「それが…何だというのですか?」

「カオスピエモンへの進化を完全にコントロール出来ていないんだよ。いくら暗黒のパワーで進化したって直ぐに進化の能力に慣れられるわけがないだろ?俺達だって苦労するのに」

進化の能力を持つ正規のパートナーデジモンであるブイモン達ですら進化を維持するのに苦労した時期がある。

それをいくらピエモンが暗黒のパワーで手にしたとしても進化の能力を普通のデジモンが簡単に自在に操れるようになる訳ではない。

「まあ、だからと言って俺はお前を逃がすつもりなんか更々無いけどな。随分変わったとはいえデジタルワールドを滅茶苦茶にしたんだからな。」

僅かでも逃げる素振りを見せたら即座に潰す。

マグナモンの目はそう言っていた。

「ふふふ…なる程、カオスピエモンへの…進化の能力にこんな欠点があったとは…しかし、勝つのは私ですよ!!トランプソード!!」

短剣を投擲、マグナモンの周囲を縦横無尽に動き回る。

「舐めるなよ」

一気に駆け出すマグナモン。

数本の短剣がマグナモンの首目掛けて飛んでいく。

即座に左手でそれを薙ぎ払う。

「っ!まぐれです!!」

「どうかな?」

残りの短剣がマグナモンに迫るが、マグナモンは両手でそれらを砕きながら近づき、カオスピエモンを殴り飛ばす。

「確かに最初は見切れなかった。でも戦っているうちに感覚が研ぎ澄まされていったんだ。見切った以上はもう、回避に無駄なエネルギーは使わない。さあ、覚悟しろ!!」

吹き飛んでいるカオスピエモンにアームハンマーを繰り出し、地面に叩き付けた後、強烈な蹴りを叩き込む。

「ぬうう…」

「進化の能力を軽く見過ぎたな。お前は進化の能力を手に入れて間がない。勝てると思うのは大きな間違いだ…前にお前が言っていたことだったな。お前達が俺達を倒せるのは最初の戦いが最後のチャンスだった。さて、そろそろ決めさせてもらうぜ」

「舐めるな…!エンディングスナイプ!!」

両手から衝撃波を放つカオスピエモン。

マグナモンはバリアを展開せずに両腕を交差して衝撃波を防御する。

「………どうやら今ので限界のようだな。カオスピエモンの進化が解けてるぞ」

「?…なっ!?」

先程の一撃でエネルギーを使い果たし、カオスピエモンの進化が解け、ピエモンの姿に戻っている。

「メタルシードラモンとかもだけど、自分の力に酔うのがお前らの最大の弱点だ。覚えとけ、プラズマシュート!!」

片手からプラズマ弾を放ち、直撃させてピエモンを吹き飛ばす。

「ぐあああああ!!」

「…ふう…俺も大分消耗しちまったけど。お前を倒すには充分な力は残ってるぜ」

マグナモンもカオスピエモンとの戦いで大分消耗したが、それでも同じく消耗し、ピエモンに退化した今なら今のマグナモンでも充分に倒せる。

「チ…ッ」

ピエモンが近付くマグナモンに舌打ちすると掌が光らせたかと思うと背後にいたエンジェウーモンの短い悲鳴が聞こえ、振り返るとエンジェウーモンがいない。

「エンジェウーモン!!」

ヒカリの叫び声に再び前を向くとピエモンに人質にされているエンジェウーモンがいた。

「空間転移か…エンジェウーモン…」

「さあ、どうする?少しでも動けばこいつの命は無いぞ?」

隠し持っていた短剣をエンジェウーモンの首に突き付ける。

「人質なんて卑怯だぞ!!」

「卑怯?実に良い言葉ですね。今私を見逃せばこのデジモンを助けてあげますよ」

目的は考えるまでもなくカオスピエモンへの進化をコントロールするための時間稼ぎ。

今ピエモンを見逃せば更に強大な敵になるとエンジェウーモンはそれが分かっていた。

「マ、マグナモン…私に構わないで早くピエモンを…」

「余計なことを言うな!!」

「ああっ!!」

短剣で翼を1枚両断されたエンジェウーモンは激痛に悲鳴を上げた。

「さあ、どうします?」

ピエモンは勝ち誇った笑みを浮かべながらマグナモンに問う。

選ばれし子供達のパートナーデジモン達は甘い者ばかりだからエンジェウーモンを助ける道を選ぶと考えていたが。

「エンジェウーモンの命と世界の未来ならどちらを選ぶべきなのか位は子供でも分かる。」

両肩、両腰のミサイル格納部を展開して左右の手にプラズマ弾を作り出す。

「なっ!?こいつがどうなってもいいのか!?」

「………」

「良いですか…?あなたが僅かでもこれ以上妙な動きをすればこのデジモンの命はタダでは……」 

「やれよ」

「な…?」

マグナモンの言葉にピエモンは目を見開く。

「今、俺が攻撃出来ないのはエンジェウーモンがお前の盾にされているからだ。お前の命を繋いでいるエンジェウーモンがいなくなったらどうなるかは子供でも分かるぜ?……徹底的に痛めつけて地獄以上の苦しみを与えた後、消してやる…!!」

仲間を盾にされた怒りでマグナモンのステータスが凄まじい勢いで急上昇している。

この変動ぶりには仲間ですら息を飲む。

「な…これ程の力を…」

「ピエモン。知ってるか?古代種はなあ、怒らせると怖いんだぜ…!!」

感情の高まりがそのまま力になる代わりに寿命が短い古代種の欠点をパートナーデジモンになるための調整によって克服しているマグナモンの力は究極体としても異常な域に到達しようとしていた。

「さあ、エンジェウーモンを離して一撃で楽になるか…エンジェウーモンを殺して惨たらしく死ぬか。マシだと思う方を選べ…逃げたいなら逃げても良いぞ?背中を見せた瞬間消してやるからよ」

更に鎧に黄金の輝きを纏わせ、デジメンタルのエネルギーを極限まで引き出し始める。

ピエモンは残り僅かな時間で他に生き延びる方法は無いかと必死に考える。

それが致命的な隙を生んだ。

「ネイルクラッシャー!!」

「なっ!?ぐあっ!!」

いきなり現れた長い牙を持つ獅子を思わせるデジモンがピエモンを弾き飛ばす。

「おっと」

「…すまない」

吹き飛ばされたエンジェウーモンをマグナモンが受け止めた。

「あのデジモンは一体?」

「久しぶりだな選ばれし子供達」

【その声は…レオモン!?】

「「「誰?」」」

太一達がデジモンの正体に気付いて目を見開くが、途中参加組の大輔達は疑問符を浮かべる。

「今はサーベルレオモンだ。かつてデジヴァイスの光を浴びた際に進化の能力が備わった。しかし…」

退化の光に包まれたサーベルレオモンは成熟期のレオモンに退化する。

「だが、すぐに戻ってしまう。まだ完全に進化の能力をコントロール出来ないでいるのだ…しかし、まだ未熟な力でも君達の力になれたようだ。」

例え弱っていてもピエモンを弾き飛ばすには究極体のパワーが必要だったろう。

サーベルレオモンの一撃は確かに子供達を、エンジェウーモンを救った。

「でもどうしてここに?」

「ピッコロモンと見知らぬデジモン達2体のおかげだ。彼らのおかげで私達もダークマスターズの生き残りと対等に戦えるまでの規模となった」

レオモンが指差した先にはハニービーモン、チャックモンと、そしてオーガモンやピッコロモン、渋谷デジモン達が戦っていた。

確かに戦力は相当な物だし、ダークマスターズと渡り合えるようになったのも納得がいく。

「そうか、ありがとうな。さあて、覚悟しろよピエモン。お前の負けは確定したぜ」

「……何故、私が負ける?私の方が強いはずなのに!私の方が力を持っているはずなのに!!」

「確かにお前は強い。でもな、お前は俺達の成長の可能性を甘く見過ぎていたんだ。だから負けるんだ。」

「ふざけるな…今まで死に物狂いで頑張ってきた、高みを目指して努力してきた。その私が貴様らに負けるはずがない!!」

「それじゃあ、試してみろよ…ピエモン」

マグナモンが促すように言うとピエモンは両手を突き出した。

「エンディングスナイプ!!」

ピエモンの全身全霊の一撃。

最早ピエモンの表情には最早余裕などなかった。

「エクストリーム・ジハード」

落ち着いた声色でマグナモンは最強の必殺技を放つ。

光はピエモンの衝撃波を打ち破り、ピエモンを飲み込んでしまう。

光の奔流が終わった時、ピエモンの姿はなかった。

ダークマスターズの最後の1体は今この時を以て消滅したのである。 
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