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デジモンアドベンチャー Miracle Light

作者:setuna
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第29話:非常時の際には店は運営されない

 
前書き
ダークマスターズ初戦でマグナモンとバンチョースティングモンが善戦出来た理由。

マグナモンとバンチョースティングモンも進化したばかりで力に振り回されてるのは変わりませんが、ブイモンとワームモンは約1年間の戦い(多分量はともかく質はテイルモンにも劣らない)とやはりマグナモンとバンチョースティングモンが上位クラスの究極体だからです。

後、マグナモンがウィザーモンの技を使えたのはウィザーモンのデータが奇跡のデジメンタルにあるからであって、サンダークラウド、マジックゲーム、テラーイリュージョン、ブリンク・ブリーズが扱えます。

無論威力はオリジナルより強烈で回復魔法のマジックヒールも使えますよ。

前書きが少し長くなりましたね。

では本編へ 

 
子供達が自分達がいるのが結界の中だと気付くのに多少の時間がかかった。

「久しぶりだっピね、初めて会う子供達は初めましてだっピ」

間一髪で自分達を救ったのはかつて太一を導いてくれたピッコロモンだった。

太一は真剣な顔をして、ピッコロモンに詰め寄った。

「ピッコロモン、俺達は10人揃えばこの世界と地球を救えると信じて戦ってきた。なのに……」

「確かに人数は揃ったっピ。だが、それだけではまだ勝てないっピ」

「私達に何が足りないの?」

「教えてくれ!」

「経験…単純に実力不足だっピ。戦いの一部始終は見させてもらったっピ。でも君達は自分達の有り余る力をまるで使いこなせていないっピ。」

「でも、それならマグナモンやバンチョースティングモンだって…」

「その3人のうち2人は君達がデジタルワールドで戦った時間よりも長く戦い続けて来たんでしょ?なら、経験や実力が上回るのは当然だっピ」

丈の問いにピッコロモンはあっさりと答えた。

ブイモンとワームモンはアグモン達より長く激しい戦いをしてきたその結果が今回の戦いで顕著に表れたのだ。

「………」

「少なくてもこの結界内なら安全だっピ。今はゆっくり休むといいっピ」

ピッコロモンは疲労した子供達とデジモン達を気遣ってか、ゆっくりとしたスピードで進んでいく。

そして辿り着いたのは…。

「ここは、どこだ……?」

視界を霧が遮る中、子供達は辺りを見回した。

「ファイル島の海岸だっピ。今はどこもかしこも変わってしまったけど、ここは数少ないかつての面影を残す場所の1つだっピ」

「あ…」

ピッコロモンの説明に誰もが目を見開くものの、しばらく経つと、漂っていた霧が徐々に晴れていく。

砂浜に転がる破壊された電話ボックスを見た時、太一が口を開いた。

「本当だ、ここは俺達が初めてデジモンと出会って旅をしたファイル島だ!!」

初めてデジタルワールドに来て、パートナーのコロモン達に出会い、凶暴なクワガーモンに追われて、命がらがら逃げた先に辿り着いたのがこの電話ボックスのあるこの海岸だった。

シェルモンの縄張りだと知らずにうっかりとシェルモンの縄張りに入ってしまって、襲われそうになった時にアグモンがグレイモンに進化して撃退した場所。

「どうしてここに?」

「このファイル島の海岸はスパイラルマウンテンの海のエリアの一部だっピ。ここはメタルシードラモンが支配しているっピ。」

それを聞いた子供達の目は見開く。

つまりここは敵がいつ現れるのか分からない場所のようだ。

「今の君達ではピエモンを倒すのは不可能だっピ。今は他のダークマスターズのメンバーとその手下達と戦って強くなるんだっピ。それしか方法がないっピ」

「そんな…」

選ばれし子供の中で最も争いが苦手なミミが呟いた。

「ピッコロモンはこれからどうするんだ?」

雰囲気が重くなったことに気付いた大輔がピッコロモンに尋ねる。

「私もただ君達ばかりに全てを任せるつもりはないっピ。私は私に出来る方法で君達の力になり、ダークマスターズと戦うっピ。そのためにダークマスターズに反抗しているデジモン達を捜しに行くっピ。まずはファイル島のデジモンからだっピ」

「待ちな!!」

飛び立とうとしたピッコロモンを呼び止めたのはハニービーモンであった。

「君は…」

「俺はハニービーモンだ。ピッコロモン、俺も仲間集めに協力させてくれ」

「「「ハニービーモン?」」」

「何だよいきなり?」

大輔達はいきなりのハニービーモンの言葉に付き合いの長い面子は目を見開く。

「いやな、俺も出来るだけ兄貴達のサポートはしてきたけどな。正直このままいても兄貴達の足手まといになりそうなんでな。だったら俺は仲間集めに力を貸すさ」

ハニービーモンなりに考えての結論だった。

成熟期相当のアーマー体である自分がいたところでダークマスターズの連中にはてんで役に立てない。

ならば仲間を集めて戦力増強に手を貸した方がいいと考えたのだ。

「分かったよハニービーモン。君が自分で決めたならそうすればいいよ」

「すまねえ兄貴。チャックモン、俺に付き合ってくれねえか?」

「勿論…ほら、君達も来るんだよ」

「「ギクーッ!!」」

逃げようとしたゴツモンとパンプモンにチャックモンがジト目で見遣る。

「てめえら何逃げようとしてんだ?」

「だ、だってさー!!俺達は戦うより遊ぶ方が…」

「そうそう!戦って死んだら元も子もないし…」

「この軟弱者!!」

逃げ腰のゴツモンとパンプモンにピッコロモンの一喝が炸裂した。

「「ひぃ!?」」

「黙って聞いていれば何て甘ったれなことを…その腑抜けな根性をこの私がビシバシ鍛えてやるっピー!!」

ピッコロモンが杖を振るとゴツモンとパンプモンは結界内に閉じ込められ、強制的に連れて行かれる。

「いやああああ!!」

「助けてー!!」

「ポイズンパウダー!!」

「「あががががが…痺れ…びれ…」」

毒鱗粉を喰らった2体はピクピクと痙攣しながら沈黙した。

「それじゃあまたね♪」

【あ、はい。また】

チャックモンの満面の笑顔の別れの挨拶に子供達もデジモン達もそれしか返せなかった。

そしてハニービーモン達はパンプモン達を強制連行しつつ、ピッコロモンと共に去っていった。

「嵐のように去って行きやがったなあいつら…」

太一の呟きに全員が頷いたその時である。

「助けてー!!」

突然、沖の方から助けを求める声が聞こえ、向こうを見遣ると派手な水飛沫を上げて、誰かが溺れかけている。

海に落ちてしまったデジモンだろうか。

「溺れてるな」

「溺れてるね」

「冷静に言ってないで助けようよ!?」

冷静に溺れている何者かを見つめる大輔と賢にヒカリが思わず叫んだ。

「しょうがない、助けに行ってやるか」

ブイモンが海に飛び込んで溺れている何者かに近付いていく。

「デジメンタルアップ!!」

「ブイモンアーマー進化、ライドラモン!!」

念の為にライドラモンにアーマー進化させると一気に向かっていく。

因みにライドラモンの泳ぎ方は四足歩行の都合上、犬掻きである。

「ん?」

波間にちらりと見えた色鮮やかな何かを目にし、眉を顰めるライドラモン。

「何で浮き輪があるのに溺れてるんだ?」

ライドラモンの疑問に応えるかのように海が大きく荒れて、毒々しいピンクの体を持ち、ヤドカリに似たデジモンのシェルモン。

「………」

「お前を溺れさs…」

「消えろ、ブルーサンダー」

水の中にいることと水の属性を持つこともあり、雷属性の攻撃が大の苦手なシェルモンに台詞を全部言わせるようなことをせずにライドラモンは戸惑うことなく、無慈悲に淡々と電撃をお見舞いしてデータの塵にしてやった。

一番可哀想なのは水面に浮かぶ無数の魚達だろうか?

因みにライドラモンは雷に高い耐性を持ち、自分自身の技なので大丈夫なのであった。

「いや~大漁大漁♪」

シェルモンを軽く消し飛ばしたブイモンは上機嫌で魚を捕獲していた。

「あんた、鬼ね」

「基本的に敵に情けなんて不要じゃん?」

呆れた表情を浮かべるテイルモンに対して純真無垢な瞳で見つめ返すブイモン。

「それよりシェルモンの犠牲のおかげで魚が穫れたし、大輔、これ食べようぜ」

「感電したりしないだろうな?」

「それなら俺が触れる訳ないじゃんか?」

大輔が恐る恐る触れると確かに平気だった。

「そんなのよりいいとこ見つけたぜ!?」

「あ?」

太一が指差した先には何と海の家があった。

「どうせなら手作りの飯が食いたいだろ?魚を焼くよりあっちの方が…」

「金は?」

【う…】

ブイモンの問いに太一達は凍り付いた。

「俺の時代と変わらないならデジタルワールドの金はドルだぞ?あるのか?」

【う…う…】

「無銭飲食するのか?」

【う…う…う…】

「第一、ダークマスターズが暴れ回ってるのに店なんかやらないだろ」

【うう!?】

ブイモンの言葉に太一達はガックリした。

「ヒカリちゃん、魚の捌き方はこうやるんだよ」

「はい、先生!!」

「こういうのは学校ではあまり習わないから有意義な時間だよ」

既に焼き魚の準備に取り掛かってる3人。

テイルモンは魚を爪で切り裂いて刺身にしている。

「我が儘言ってないで魚を焼けよ。働かざる者食うべからずってお母さん言ってたぞ。主にジュンにな」

【はーい…】

泣く泣く海の家を諦める子供達。

こうして帰還したデジタルワールドでの食事は焼き魚に決まったのである。 
 

 
後書き
原作観て思うこと、ダークマスターズが暴れ回ってるのに海の家なんかやれないしそれ以前にヤマトと丈はデジタルワールドの飲食店で痛い目見てるはずなのに何故警戒しない?  
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