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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE135 倉崎と言うクズ その三

倉崎の口から出た言葉……彼はSAO事件の数カ月前に東都大学時代の後輩にして現在はレクトの主任研究員を務めている須郷から連絡を受けており、自らが研究していたステルスウィルスのデータを10万円での売買が為されていた……これは、アスナがALOに捕らわれている可能性、そしてSAO時代のとある出来事にも何かしらの関係があるのではないだろうか?オズマの中でとある疑心……が芽生える!by立木ナレ



俺「倉崎さん、そのワクチンやセキュリティに探知されにくいステルスウィルスってのは仮想世界……VR世界にも適応すると思うか?」

倉崎「ったりめーだぜ!ま、当時は今みてぇな本格的なフルダイブ型のVRゲームなんて無かったけどな、理屈の上なら俺の作ったステルスウィルスはフルダイブ型のVRゲームとかの仮想世界にだって潜り込めるんだぜ―――もうちっとマシなAIさえありゃ、そいつを使って内部データのハッキングとか、バグを引き起こしたりとかも出来たんだどなぁ~」

俺「そのウィルスも仮想世界でプレイヤーとかの前に姿を現す場合は、仮の姿って言うか、アバターみたいなのを使う事は出来たりとかするか?」

倉崎「ああ、そ~だなぁ~」

倉崎は人目など普段から気にしていない身ゆえか――俺の目の前で小指で鼻を穿りながら、少し考えこむ様に天井を見上げながら答えを口にする。

倉崎「それも、作ろうと思えば作れるし……それを仮想世界内での姿として実体化させる事だって理屈の上なら出来るだろーな。つーかよぉ、俺もそのステルスウィルスのイメージアバターならとっくにデザイン済みだったしよ」

俺「アンタはそのウィルスにどんな姿をイメージしてデザインしてたんだよ?」

俺がそれを訪ねると倉崎は自分のノートPCを操作し、マイクロSD内のデータを選択し、とあるファイルを展開すると、とある二体のマスコットキャラとでも言うべきキャラクターの姿が映し出されるのだった。

倉崎「これだよ……つっても見ての通り、誰でも知ってる教育番組のマスコットキャラをほぼそのままそっくりパクっちまったけどな、ひゃははははっ!!」

堂々とパクリを公言し、悪びれる様子も無く下品に笑い転げる倉崎を横目に俺は倉崎がノートPCに表示した……そのステルスウィルスのイメージデザインを見た事により、全てが脳内でつながっていくのを感じた。
二体のその姿は忘れたくても忘れられない忌むべき姿……SAO時代に唐突に俺達の前に現れて、プレイヤー達を挑発、翻弄し、多くのプレイヤー達に対して残酷な処刑を下し、時に金でプレイヤー達を誘導しその命を利用したマネーゲームを披露した連中だった。

俺「倉崎さん……アンタこいつらを須郷っていう後輩に10万円で売ったとか言ったよな?」

倉崎「あ、ああ、言ったな。何に使いやがるのか知らねぇけどよぉ、あんな失敗した研究が10万円で売れるってんなら遠慮なく売ってやったぜ!全部FXに注ぎ込んで最終的に1万円くらいしか残らなかったけどな!ひゃはははははっ!」

倉崎は大学時代、須郷を散々弄り倒し楽しんでいたようだが、この時ばかりは須郷は倉崎をまんまと安く利用してやったと内心でほくそ笑んでいただろう。
奴からしてみれば恐らくたったの10万円――端金で計画の進行に重要な道具を得る事が出来たのだからな。



オズマはゲラゲラと笑い転げる倉崎にSAO時代に現れたガチャモンとモックと言う自称SAOのマスコットキャラクターに関する話を話した……当初は茅場晶彦の共犯者がナーヴギアでログインしているものと思われていたが、実はクリア直前に茅場とは別の者達から送り込まれた事が判明したと言う事……にも拘らずこれまでSAOサーバーを管理しているカーディナルに探知されずに2年近くもの間、SAO内で様々な活動を行っていたと言う事を!――そしてオズマからその話を聞かされた倉崎の表情は一変……驚愕と怒りの入り混じった見苦しい表情へと変貌! by立木ナレ


倉崎「おいおいおいおい!な、なんだよそりゃぁぁぁぁぁ!?オメーらが閉じ込められてたソードアート・オンラインにガチャモンとモックが出てきただぁぁぁ!?」

俺「うるせーよ……耳元でデカい声出すな!」

見苦しい顔のドアップ+汚い声での喚き声+口から飛び散る唾はとにかく不快で仕方なく、俺はその場で瞬時に後ろに飛び下がっていた。

倉崎「静かになんてしてられねーだろうが!つまりはなんだよ――須郷の童貞野郎は俺から10万円ぽっちで買ったステルスウィルスのデータに出来の良いAIを搭載して適合させた挙句にそれをSAOのサーバーに忍び込ませてやがったって事じゃねーか!!」

俺「そう言う事になるな、俺も無茶苦茶驚いてるんだよ。俺は最初はアイツらも現実世界の人間がナーヴギアでログインしてる奴だと思ってたからな――まさか大元はアンタが開発したウィルスが正体だったとはな」

最も、それだけじゃ使い物にならなかったので須郷は自分で開発したと思わしき、ウィルスに適合する高度なAIを作り出して搭載し、SAOに送り込みやがった――つまり、須郷と言うレクトの主任研究員は茅場晶彦が作り出したデスゲームの舞台に忍び込み、攻撃を仕掛けてきたプレイヤーに私刑を下したり、金でプレイヤーを誘い出し、プレイヤー達の命を弄んだ張本人ってわけかよ……!

俺「だとしたら……その須郷とやらも茅場程じゃねぇにしろ許せねぇな」

倉崎「ああ、許せるかよクソったれがぁ!ふざけんじゃねーぞあのヘタレ童貞チンポ野郎がぁ!!」

俺が自分でも実感するくらいの凄みのある声を発した直後に、今度は倉崎がより汚らしい濁声をあげて喚き散らしていた。
倉崎はその場で勢い良く立ち上がると適当に荷物をまとめて部屋を飛び出ようとしていた。

俺「おいおい、何処に行こうってんだよ?」

倉崎「決まってんだろうが!レクトに殴り込み掛けるんだよ!須郷の野郎を引っ張り出してありったけの金を搾り取らねーと気が済まねぇんだよ!俺を舐めてんじゃねぇぞあのやろぉぉぉ!!」

そう喚き叫びながら倉崎は自室アパートから飛び出ていったのだった。

俺「俺もここにはもう用はねぇんだよ……」

倉崎は自室のアパートの鍵を掛けずに出て行ってしまった。俺もすぐにここから出ていくのでこの部屋の鍵は開けっぱなしの状態で留守になるわけだが―――いや、押し入れに閉じ込められてる神田川の爺さんがいるにはいるが、別にこの部屋に対した金目の物なんてありゃしないので放っておいても構わないだろう。


※ ※ ※


オズマが倉崎――ではなく神田川の借りているアパートの一室を出てからしばらくの時間が過ぎた後……レクト本社にて!! by立木ナレ


倉崎「離しやがれ下っ端共がぁ!俺に触ってんじゃねーぞ雑魚共がぁ!」


倉崎は大声で喚き散らしながらレクト本社に強行突入しようとしたのだったが、当然警備員達によって呆気なく取り押さえられてしまっていたのであった。しかし倉崎は尚も喚き続ける……醜く足掻く、足掻く!! by立木ナレ


倉崎「須郷の野郎は何処だぁぁぁ!ここにいるのは分かってんだよ!奴を出しやがれ奴をぉ!」

警備員「黙りなさい!抵抗すると警察を呼ぶぞ!」

倉崎「なーにが警察だ!俺は当然の権利を主張しに来ただけなんだよ!テメーらの会社の須郷が俺の最高傑作を不当に安い金で買い叩きやがったんだ!」

須郷「全く……聞き覚えのある下品な喚き声が聞こえてくると思ったら―――相変わらず顔も態度も見苦しいですね、倉崎せんぱ~い」

倉崎「て、テメェ須郷!!」

警備員「す、須郷さん!すみません、妙な男が貴方を呼べと騒いでおりまして!」


なんと、倉崎が呼べと喚き散らしていた須郷本人は自ら倉崎の前に姿を現す―――そしてその表情は、かつて自分を散々弄り倒し嘲笑っていた倉崎を逆に見下し……立場が完全逆転した事を信じて疑わずに勝ち誇った不敵な笑みに満ちていた!! by立木ナレ


須郷「それにしても倉崎先輩、何を勘違いしているのかご存じありませんがね、人聞きの悪い事をおっしゃらないで貰えますかねぇ~?僕はあの時あなたにあのウィルスのデータを10万円で売ってほしいと直に交渉して、貴方はそれに快く了承して下さったじゃありませんか~?僕が貴方の了承を得て買い取ったのですから、後は僕があれをどう使おうと貴方には関係ありませんよねぇ~?」


須郷は警備員たちに抑えつけられている倉崎にわざとニタニタと勝ち誇った下卑た笑みを浮かべた状態で顔を近づけて倉崎を徹底的に愚弄!大学時代の鬱憤を晴らすかの如く倉崎を愚弄! by立木ナレ


倉崎「ざっけんじゃねーぞテメー!ヘタレ童貞野郎の分際で俺の研究を上手い事利用しやがってよぉ!!テメーがあれを使って何をしやがったのかは分かってんだよ!言いふらされたくなかったら金払え金を!」

須郷「ははは……本当に落ちぶれましたね倉崎せんぱ~い。……もう良いですか?僕は大学を追われた挙句に無職で寂れた人生の負け組達が寄り集まる街での暇な生活に甘んじている貴方と違って大手企業の主任研究員と言う重要な仕事を背負っていてましてね~、貴方の世迷言に付き合っている時間は無いんですよぉ~」

倉崎「だとコラァ!先輩に対して何時から生意気な口叩けるようになったんだよあーん!?」


須郷は喚き続ける倉崎を鼻で笑い、微笑を浮かべると警備員たちを見渡し指示を下す。


須郷「その男を摘まみだして下さい。次に社内に入ろうとしたら取り押さえ次第警察に通報して下さって構いません」

警備員「畏まりました!ほら、立つんだ!早くここから離れるんだ!」

倉崎「ってーな!引っ張んじゃねぇよ!須郷テメー覚えてやがれよ!テメーみてーなヘタレ童貞野郎なんざ今に地獄の底に引っ張り落としてやるからな!浮かれてられると思ったら大ちげぇだからなテメェェェ!!」

須郷「やれやれ、現実での人生が上手くいっていない人ほど喚き散らすものなんですね~。僕の様に若くして成功を収めた者からして見ると、貴方のような輩はいっその事、望みの無い将来に見切りをつけて人生をリセットしてしまった方がよろしいかと思うんですがね~」

倉崎「マジで覚えてやがれよぉ――――!!」


そして倉崎は最後まで須郷に見下されたまま、レクト本社から引き剥がされていったのだった。倉崎にとって須郷から軽視され下に見られる事は許し難き屈辱!よりにもよって自分にとってストレス解消のいじり相手に過ぎなかった須郷にここまで見下された怒りにより……倉崎のリターンマッチ開始!? 
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