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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE128 作戦決行!型破りの世界樹攻略!

オズマはグランドクエストを達成せずとも世界樹の樹の上の城へ到達する作戦を提案。デレックと共に協力者を集め、そして央都アルンから5人のプレイヤーを招集し作戦開始! by立木ナレ


デレック「んで、この5人でどうやって世界樹の樹の上まで到達するの?」

俺とデレックが集めてきたのは大柄な男性プレイヤー3人と、小柄な女性プレイヤー2人だった。集められた5人もこれでどうやって世界樹の樹の上まで辿り着けるのだと言った様子で訝しむような目付きになっていた。

俺「よし、この5人には体格順に肩車してもらうぞ。取りあえず一番下はそこのデカいノームの兄さんに決定だな」

ノーム「あ、ああ……」

それからも俺は下から二番目と三番目のプレイヤーも男性のプレイヤーを配置させる。そして上から二番目には女性プレイヤーを、一番上は最も小柄な女性プレイヤーを乗せて肩車の配置は決定した。

デレック「って、なにこれ?」

俺「だから言ったろ、世界樹の樹の上の城に突入するんだよ」

といったところで、デレックもこの時点では俺がどうするのかまだ理解していないようで、それは他の5人も同じだった。

俺「今からこの5人には多段ロケット方式で樹の上を目指すんだ」

デレック「え……多段ロケット方式って……下から順番に飛べって事?」

俺「ああ、これで良い所までいけるんじゃねーか?」


オズマの提案にデレックはもとより、協力者の5人も驚嘆!そう、オズマが考えた方法とは、体格の大きな順番にプレイヤーが肩車をし、一番下のプレイヤーが最初に飛行…そして、滞空時間に限界が来たら次は一段上のプレイヤーが飛行、それを繰り返し世界樹の樹の上を目指すと言う突拍子もない作戦であった!by立木ナレ


デレック「はは……」

俺の作戦を聞いたデレックは表情を引き攣らせて笑い声をあげていた。

デレック「君って、馬鹿だけど頭良いね」

俺「どっちだよそりゃ、褒めるか貶すかどっちかにしとけ」

だが、俺の考えを聞いてデレックだけでなく、肩車している5人もその表情からして納得した様子だった。
連中もこれならもしかしたらイケる?そんな期待が奴らの興味と士気を向上させている様子だった。

俺「あ、それと一番上のケットシーのアンタ」

ケットシー「はい?」

俺「俺達が世界樹の一番上の方まで到達した証拠を残したい、何かそれを証明できるアイテムとか持ってないか?」

俺がそう提案すると、ケットシーの女性プレイヤーは『それでしたら』と前置きして、SAOで言う記録結晶と似たような効果を持つ。
現実世界で言うカメラのアイテムを俺に見せていた。彼女には一番上に到達したら、これで証拠となる写真を撮ってもらう事にしよう。

俺「んじゃ、そろそろ始めるぞー!」


オズマの号令により、僅か5人のプレイヤーによる、多段ロケット式という突拍子もない手段による世界樹攻略作戦開始!
まさに裏道!今まで数多のプレイヤー達が大規模なパーティーを組み、死に物狂いで世界樹の樹の中のガーディアンモンスター達と戦い、そして敗れていった……がっ!これはそんな…それまでのプレイヤー達のやって来たこととまるで別!戦わずして妖精王オベイロンの元にまで到達しようなどと言う、悪く行ってしまえば不埒な計画が進行していた! by立木ナレ


時間が経つにつれ、一番下の大柄なノームのプレイヤーから順番に滞空時間が限界を迎えて地上に落下してきた。
落下してきたプレイヤーに対しては、高所からの落下ダメージを防ぐ為、デレックが用意した巨大なクッションとなるアイテムを使って助ける。
そしてそれを繰り返し、2人目……3人目と世界樹の樹の上を目指して飛んで行ったプレイヤー達は地上に戻って来るのだった。

デレック「これで4人目っと……最後の一人はもうだいぶ上の方まで飛んでる頃だろーね~」

俺「絶対にオベイロンの元に辿り着けるとまでは言わねーけど、かなり良い所まで行けるはずだ」

デレック「もしこれが大成功したらALOプレイヤー達以上にALOの運営達が大慌てに違いないね!なんたって難攻不落のグランドクエストをスルーされて妖精王のもとにプレイヤーが辿り着いちゃうんだからさ!」

嬉々とした声でデレックは上空を見上げていた。最後の一人であるケットシーの女は今頃どこまで行ったのやら……取りあえずギリギリで辿り着けなかったとしても、証拠の写真撮影くらいはしてくれるだろう。

そして、俺とデレックと4人の協力者が地上で世界樹を見上げてその結果を今か今かと待ち侘びていると、最後の一番上のケットシーの女プレイヤーが翅をヒラヒラと羽ばたかせながら地上にフラフラと落下してくる姿を目の当たりにしたのだった。

俺「よし、受け止めるぞ!」

デレック「りょうか~い。こんなところで高所からの落下でDead(デッド)されちゃったら結果発表が遠退いちゃうからね~」

無事に最後の一人のケットシーを落下ダメージから守り、一番最初に飛んだノームの大男が手を取りゆっくりと立ち上がらせていた。
ケットシーの女は若干残念そうな表情で両手を合わせて結果を口にするのだった。

ケットシー「ごめなさいん、もう枝にかなり近いところまで来たんだけどね。途中で飛行時間が限界に来ちゃいまして……」

デレック「あらら~、それじゃオベイロンとご対面とはいかなかったんだね~」

そうか、上手く行けばと思ったが、目論見が少しばかし甘かったみたいだな。だが、ケットシーの女はそれでも世界樹の枝の付近にまで届いたと言う証拠の写真は撮ることに成功したようで数枚のデータ化されている写真を俺達に見せてくる。
だが、その映りは具合はかなりの高所から、空中で撮ったと言う事も有ってか全体的に手ブレが激しく、ピンボケで映りの悪い状態だった。

俺「確かに世界樹の枝の写真は撮れてるな、映りの悪さは別にしてだ」

ケットシー「け、けど、本当にすごいのは最後の一枚なんです!凄いのが撮れたんです!」

今一つ期待外れな写真に反応の薄い俺達に対してケットシーは俺達のそんな下がり気味のテンションを立て直すかのように興奮気味の声をあげていた。

デレック「凄いのって何?妖精さんでも見つかったの?」

俺「このゲームの世界じゃ妖精なんて珍しくも何でもねーだろ、俺達プレイヤーが全員そうなんだからな……」

デレックがあまり期待してないと言わんばかりのつまらなさそうな表情と口調に対してケットシーの女は声を荒げて言い返す。

ケットシー「違いますって!あれはなんて言うか……妖精王の奥様、王妃様なのかなって言うか……と、とにかく見てください!」

今一つ要領を得ない言葉と態度だったが取りあえず俺達はケットシガー言う凄い最期の一枚を見せてもらう事にした。
最後の一枚に映っていたのは栗色の長い髪をした白いワンピースを着た綺麗な容貌の少女だった。

デレック「え~と……誰?」

ケットシー「分かりません……けど、この女の子は世界樹の枝に吊るされてた鳥かごの中に入っていたんです」

ノーム「こりゃかなり可愛い女じゃねーか……これってNPCか?」

デレック「まあ、流石にログインしてるプレイヤーだとは考えにくいよ。四六時中ログインしてるのかどうかまでは知らないけど、ログイン中はずっと鳥籠(とりかご)の中でボッチで何もやる事ないって苦痛過ぎてやってられないっしょ」

デレックたちはこの女が何なのかと話であれこれと討論し始めていた。一方で俺はその写真の女の顔を見て思わず無言で凝視せざるを得なかった。

俺「…………」

デレック「オズマ~、何この写真じっと見てんの~?もしかしてこの女の子に惚れちゃったとか言わないよね~?」

俺「惚れちゃいねーが、こんだけ良い女なら確かに物にしてやりて―とは思うのは否定出来ねーよ。けどま……この女は絶対にそうはならねーだろうけどな」

デレック「はい?そりゃどういう事さ?」

そう、この写真の女が俺の物になる可能性など1%すらありゃしないんだ。なぜならこの写真の女はピンボケではっきりとは見えないが、確かに知っている俺はアスナだと確認できるからだった。
そしてアスナがキリト一筋であり続ける以上、簡単にやらせてくれる女をキープしておきたいなどと言ってる俺になびく事など決してあるはずなど無かった。
ひとまず俺はこの謎をハッキリとさせるべく、デレックたち全員に聞こえる声で尋ねる。

俺「なあ皆、飛行時間を長くする方法とかって知らないか?」

唐突な俺の質問に対してデレックたちはお互いに顔をキョロキョロと見合わせた後、デレックが答える。

デレック「まあ、お金は掛かるけどさ……このアルンにもいるNPCの魔導士に飛行時間上昇のバフを掛けてもらえば一定時間の間長く飛べるようになるよ」

俺「よし、さっきのメンツと順番のままでもう一回だ!バフを掛けるのに必要な金は俺が出してやる!」


そして、5人の協力者たちはオズマの勢いに押されるがままにNPCの魔導士にバフを掛けてもらい、飛行時間を強化……オズマは大枚をはたいて5人分の料金を支払う!
そしてオズマに言われるがまま先程と同じメンツ、同じ順番でタ段式ロケットによる飛行で挑戦!今度こそオベイロンの元へ……そして、鳥籠の中の人物がアスナなのか?或いはよく似た別人なのかをハッキリとさせる為に再挑戦……だが! by立木ナレ


ケットシー「ダメでした……今度は世界樹の枝に近づく前に空中で変な障壁みたいなのに阻まれて……鳥籠は見る事すら出来なかったです……」

デレック「あ~あ、どうやらさっきの一回目で運営側が慌てて対策してきやがったみたいだね~」

結果は、俺達の行動を察した運営側の早期の対策による失敗だった。兎にも角にもこれで同じ方法では世界樹のオベイロンへの接近はおろか、鳥籠の確認すらも出来ないだろう。

俺「一旦ログアウトする、今日は俺はここまでになりそうだ」

デレック「あ、うん……上手い考えだったのに残念だったね~。それにしても君はやっぱり面白いからこれから何をするのか楽しみだねぇ~」

デレックの期待に応えるかどうかは知らないが俺はこの事を現実(リアル)で知らせなくてはならない相手に知らせる為に一旦ログアウトするのだった。
キリトが言うにはアスナを始めとした300人ほどのプレイヤーが未だにログアウト出来ずに眠り続けていると言う、そしてアスナがログアウト出来ない事と、この写真に何か関係があるのだとしたら……SAO事件はまだ終わった事にはならない!


※ ※ ※


ガチャモン「あー、危なかった!全くオズマ君ったら相変わらずロクなこと考えないよね~。あんなやり方でグランドクエストをスルーしてボスに会おうだなんてさ~!」

モック「いやはや……ボスもこの事を知ったら顔を真っ赤にしてカンカンでしょうな~。しかしながらご安心をガチャモ~ン。ちゃんとこの一件はメールを通して運営に知らせておきましたので、早急な対策が取られてる事でしょうな~」

ガチャモン「そっか、ならもう安心かな?実装から1年も経つのに世界樹のガーディアンモンスターの大群を倒したとしても、その後が未実装だなんてバレちゃったら大変だもんね~」

モック「ぐほほっ!所詮ボスにとってはALOなんてのは金稼ぎの道具にか過ぎませんですからな~!これから何年経とうとクリアさせるつもりなんてありゃしないに決まってますですな~」 
 

 
後書き
最後の何故ガチャモンとモックが?と思った方もいますでしょう^v^

ともかく本作ではアスナの写真を見る切っ掛けとなった作戦はオズマの発案と言う事にしました 
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