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異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う

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接触-3

 そこで、エリカの方もかたずけられるとこのボスが言っている。
 どうやらエリカの事も知っているらしい。
 彼らにとって、邪魔な対象とエリカは見られたのだろう。
 
 いや、SSS級冒険者を狙っていただけだったようだ。
 エリカというよりは強いものを狙っていたのかもしれない。
 だが今の話だと、

「うん、俺達が狙われていてこうなったわけではなさそうだ」
「……そうね、私も狙われていたみたい。どういうつもりかは分からないけれど、倒してお話をしたいわね」

 エリカがそう、暗い声で呟く。
 何となく俺は、エリカが非常に怒っている気がした。
 何か思い当たる所があったのだろうか?

 そう俺が思っていると敵方のボスが、

「ふん、だが今回の我々は一味違うぞ。以前の戦力ではお前たちが倒せないのが分かったからな! 今回は我々の中でもそこそこ強い連中を連れてきた」
「え? そこそこなのか? もっと強い連中を連れてきた方がいいんじゃないのか?」

 俺は周りを見回しながらそういうとボスらしき人物が、

「一度失敗したからこれ以上強い部下を連れてこれなかったんだ! しかも二度も失敗したら私は……だから今度こそこの私がお前たちに勝利する! やれ!」

 そこで一斉にその集団が襲い掛かってきた。
 だから俺は、自分の分を倒すことにした。

「範囲指定:前方30メートルくらいでいいか。“指標(アクティブ)”」

 俺が魔法を使うと、俺に襲い掛かってきている人物たちの体にいくつもの赤い小さい魔法陣が浮かぶ。
 これで俺に襲い掛かってくる目標(ターゲット)の設定は終わった。
 後はその人物たちに向かって、

「“光の棘(ライト・ソーン)”」

 そう俺が魔法を選択して、攻撃をする。
 実の所、俺が魔法で目標(ターゲット)を設定するのには意味がある。
 目的のその人物を“殺さない”ためだ。

 余分な攻撃の威力を空中に拡散させる効果がこの“指標(アクティブ)”にはある。
 確かにこの世界の魔法には、蘇生魔法という便利なものもあるが、あれの場合は体の機能停止からの再生であって魔力の消費が比較的多い。
 そのために、一般人を装うなら倒してから復活を大量に気軽に行うのは良くないだろうといった話になり、俺はその方法を使わないでいる。

 出来る限り自然にこの世界に溶け込むように俺だって努力をしているのである。
 そう心の中で一瞬、どや~、と思った所で今の魔法攻撃で俺の分は全員気絶程度で倒した。
 地面に倒れて動かない所を見ると、上手くいったようである。

 これで俺の分は終了した、そう俺が思っているとボスらしき人物が、

「な……な……」
「なぜか驚かれてしまっている。とりあえずは放っておこう。それで、エリカの方はどう……うわっ」

 そこで俺は振り返りざまに飛んできたナイフを避けた。
 どうやら俺の方にまで武器などが飛んできているらしい。しかも、

「まだ2人ぐらいしか倒せていないのか」
「……人間相手だからある程度体術で無力化するの! というか殺していないでしょうね?」
「気絶させるように設定してあるから大丈夫だ」
「……もう何も考えたくないというか、便利すぎてその魔法、私も欲しいわ……」

 そう言いながらエリカはまた一人襲ってきた人物を蹴りを入れて気絶させた。
 やはりフリルの付いた格好での戦闘シーンは派手だな、三次元でもと俺が思いつつ、

「何人か手伝うか?」
「ええ。怪我をさせないようにするのは意外に大変だわ。結構この人たち強いし」
「そうなのか~。じゃあ後二人くらいこっちで倒しておくか?」
「……ええ、よろしくっ!」

 そう言ってまた一人エリカが、襲い来る刺客を退治したのだった。
 
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