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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション degrade

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Turn:05 タツマの叫び

 
前書き
突如発生したファイター襲撃事件
その解決のために動き出した普及協会
一方タツマの前にはシェンメイが現れる
シェンメイを正気に戻そうと必死に挑むタツマだが 

 
ヴァンガード普及協会本部
本部長の伊吹コウジとドラゴンエンパイア支部長の安城マモルが緊急の案件を話し合っていた
各地で起きているファイターの襲撃事件
被害にあったものは人が変わったかのように他のファイターにファイトを申し込み倒していく
まるでかつてのリバースファイター事件のように
「この件の調査のため、すでにクロノは海外に発ったよ」
「ああ、こちらでもあの男にコンタクトをとろうとしているところだ」
被害にあい連絡の取れなくなったファイターたち
その写真を見て伊吹は唇かみしめた

Turn:05 タツマの叫び

自宅のベッドで横になりながら伊吹は一人考え込んでいた
かつてのような悲劇が再び起こっている
そして旧友である櫂からの連絡で再び現れたという根絶者
「この件は俺の………俺はまだ、罪から逃れられないというのか」
一人頭を抱えていると誰かが部屋をノックする
「入れ」
顔を上げずにただそう返すと息子のソウジが部屋に入ってきた
「すまない、昨夜少し呑み過ぎてしまってな、何か用だったか」
「父さん、俺知っているんだ、今回の事も、かつて父さんが何をしたのかも」
適当に誤魔化そうとした伊吹だったがソウジのその言葉で目元を塞いでいた腕を下ろし真剣な表情で彼を見た
「いつからだ」
「父さんがこのカードをくれた時、母さんが話してくれたんだ、父さんがかつてしたことも、その後のことも」
「ふぅ、すまない、隠すつもりではなかったんだがな、お前に背負わせたくなかったんだ」
そう言って立ち上がった伊吹はソウジの手の中のカードを見た
「そのカード………ふっ、お前に教えられるとはな、明日、今回の件について何か手掛かりを知ってそうな人物にコンタクトをとる、お前も一緒にこい」
「ああ、俺が今回の件、絶対に解決してやる」
「………できればお前たちには、こういう事情には首を突っ込まず、平和にヴァンガードを楽しんでほしかったんだがな」

同じ頃、タツマの前にシェンメイが姿を現していた
「聞いてるぜ、ミツキをやったの、お前なんだろ」
真剣な表情でシェンメイを見つめるタツマ
「ミライが出るまでもねえよ、俺がここでお前を止める!」
デッキを突き付けるとシェンメイもまたデッキを取り出した

「「スタンドアップ」」
「エンド」
「「ヴァンガード」」
混沌と闇に包まれた荒野に二人のファイターが降り立つ
「秘められし力 ルート!」
「黒衣の燭光 アズライール」
光の灯らぬ瞳でルートを見つめるアズライール
その瞳の奥から感じる殺気に思わずたじろぐルート
「ライド!竜刻魔導士 ニーズ!」
「ライド、黒衣の才腕 ライーラ、アズライールを移動、黒衣の稲妻 ムンカルをコール」
アズライールが掲げた蝋燭から力を受け取ったムンカルがニーズに向かっていく
ムンカルの従える小さな妖精たちが注射器でルートを攻撃した
【竜刻魔導士 ウスキアス】トリガーなし
「ライーラでアタック、ドライブチェック」
その手に持ったメスでライーラがニーズを切り裂く
「ダメージチェック」
【ハウルオウル】ドロートリガー
「トリガーの効果で一枚ドロー、スタンドアンドドロー、ライド!竜刻魔導士 リア・ファル!更にモルフェッサをコール」
コールされたモルフェッサが竜を象ったエネルギーを飛ばす
直撃を受けたライーラは大きく吹っ飛ばされて地面にたたきつけられた
「ダメージチェック」
【黒衣の救済 アラトロン】トリガーなし
「ルートのブーストでリア・ファルの攻撃!ドライブチェック」
【デスフェザー・イーグル】クリティカルトリガー
倒れていたライーラが身を起こすとリア・ファルの放ったエネルギーが目前に迫っていった
直撃を受け地面を転がったライーラの目の前に立つリア・ファル
「こいつで目ぇ覚ましやがれ!」
倒れていたライーラに拳を振り下ろす
周囲の地面をえぐりながらライーラに直撃した
【ナース・オブ・ブロークンハート】トリガーなし
【黒衣の稲妻 ムンカル】クリティカルトリガー
「どうだ」
「ライド、黒衣の快刀 イゼゼエル」
「無視かよくそっ」
ムンカルの攻撃をインターセプトで割って入って防ぐモルフェッサ
だが続けてイゼゼエルが刃を振り上げる
【恋の守護者 ノキエル】トリガーなし
イゼゼエルに切り裂かれ膝をつくリア・ファル
【争奪の騎士 エデルン】トリガーなし
「負けてられるかよ………俺がお前を元に戻す!ライド!覚醒を待つ竜 ルアード!更にコール!」
コールされたモルフェッサがイゼゼエルに向かっていくが恋の守護者 ノキエルによってそれは阻まれた
「ノキエルのスキル、手札から黒衣の配列 アラキーバをダメージゾーンに、ダメージゾーンのナース・オブ・ブロークンハートを手札に」
「(完全ガードをダメージに?何を考えてやがる)」
シェンメイの真意が理解できず困惑するタツマ
「ルアードでアタック!ルートでブーストだ!」
エネルギーを纏ってイゼゼエルに飛びかかるルアード
【竜刻魔導士 リア・ファル】トリガーなし
【ベリアルオウル】クリティカルトリガー
振り下ろされた拳の直撃を受けてふらつくイゼゼエル
更に振り上げられた拳の追撃で大きく吹っ飛ばされて地面にたたきつけられた
【黒衣の安眠 サバニーヤ】トリガーなし
【黒衣の爆撃 マーリク】トリガーなし
「どうだ………これでダメージ5、次のターンで決めてやる」
「ライド、黒衣の震撼 ガウリール・プリム」
「(なんなんだよこいつ、ここまでやって表情一つかえやしねえ、まるで別人じゃねえか)」
「ストライドジェネレーション、愛黒熾天使 ガウリール・エデン」
翼を広げルアードを見つめるガウリール・エデン
その表情は冷たいままだった
「ガウリール・プリムのストライドスキル、手札から黒衣の戦慄 ガウリールをダメージゾーンへ、ダメージゾーンのムンカルを手札に、救済チェック」
【黒衣の震撼 ガウリール・プリム】トリガーなし
「ブロークンハートをコール、ガウリール・エデンのソウルブラスト、同名カードを表にして救済チェック」
【黒衣の才腕 ライーラ】トリガーなし
「ブロークンハートの効果でヴァンガードと自身にパワー+2000、アズライールのブースト、ムンカルでモルフェッサを攻撃」
ムンカルの放つ稲妻を受けて退却するモルフェッサ
「ブロークンハートで攻撃」
「ガード」
ハウルオウルがブロークンハートを阻んだ
「ガウリール・エデンで攻撃、ムンカルの効果で1枚ドロー、更にガウリール・エデンの効果、ダメージゾーンからライーラをスペリオルコール、パワー+3000、ライーラのソウルブラスト、ダメージゾーンからリアガードに登場した時、救済チェック」
ガウリール・エデンの効果で裏向きで置かれていたイゼゼエルを回復するシェンメイ
【黒衣の爆撃 マーリク】トリガーなし
「ジェネレーションガード!竜楯魔導士 ブロナーハ!スキルでコール、ニーズ2枚、アビサルとソードブレイカー!」
「トリプルドライブ」
【黒衣の通告 ナキール】トリガーなし
【ハイトレブル・エンジェル】スタンドトリガー
「効果はすべてブロークンハートに」
【クリティカルヒット・エンジェル】クリティカルトリガー
「これもすべてブロークンハートに、ライーラのブースト、ブロークンハートでルアードを攻撃」
ブロークンハートの攻撃を受け膝をつくルアード
【ハウルオウル】ドロートリガー
【アビス・ヒーラー】ヒールトリガー
「でも、ダメージはこちらが上、そっちのダメージは回復しない」
「んなことはわかってんだよ、今のブロナーハでドロップゾーンは貯まった!一気に決めてやる!ストライドジェネレーション!覚醒せし竜皇 ルアード!」
咆哮を上げ宙を飛ぶガウリール・プリムを見据える覚醒せし竜皇
「ストライドスキル!ルートを退却、ニーズとソードブレイカーをコール!ルートのスキル、ソードブレイカーにパワー+5000!リア・ファルとベリアルオウルをコール、リア・ファルでブロークンハートをアタック」
「ガード」
ナキールがリア・ファルの攻撃を阻む
続けてベリアルオウルが飛びかかるが
「ガード」
これもナキールに阻まれる
「本命はこいつだ、ニーズの効果でベリアルを退却して1枚ドロー、ベリアルの効果で更に1枚ドロー」
一気に手札を5枚にまで増やしたタツマ
次の攻撃で一気に決めるつもりだ
「ソードブレイカーのブーストした覚醒せし竜皇 ルアードで攻撃!スキルでニーズとリア・ファルを退却!更に手札5枚をすべて捨てる!」
強力な儀式7の効果で一気に決めにかかるタツマ
シェンメイは手札にあるアラキーバに指をかけるが
「この攻撃に対して相手は手札からグレード1以上でガードできない!さあどうする」
アラキーバを封じられるシェンメイ、だが
「アラキーバのスキル」
「なっ!言っただろ!グレード1以上は………」
「手札ではない、救援能力を持つヴァンガードがアタックされたとき、ダメージゾーンのアラキーバをガーディアンサークルへ」
「なっ!?ダメージゾーンから!?」
ファイト序盤、シェンメイはあえてアラキーバをダメージゾーンに送っていた
それはこのスキルを狙っていたため
「(読んでやがったのか………なんでだ!この短期間にどうしてここまで)」
「さらに山札から1枚をダメージゾーンに裏で置き、救援チェック」
裏向きで置かれたハイトレブル・エンジェルをそのまま回復する
【黒衣の救済 アラトロン】トリガーなし
「この能力で登場したアラキーバはシールド15000のガーディアンとなる、更にジェネレーションガード、聖霊熾天使 スリエル、スキルで山札の一番上のカードを確認、これはそのまま、救済チェック」
【黒衣の稲妻 ムンカル】クリティカルトリガー
「ヴァンガードにパワー+5000」
「どんどんパワーが………」
覚醒せし竜皇のパワーは52000
一方ガウリールのパワーはブロークンハートの効果が3回発動しているので合計でこちらも52000
「たった2枚で追いつきやがった」
「更にガード、クリティカルヒット・エンジェル、ハイトレブル・エンジェル、黒衣の稲妻 ムンカル」
グレード1の手札からのガードが封じられているにもかかわらずシールド合計82000
4枚のドライブチェックですべてトリガーが出たとしても合計で72000
攻撃は通らない
「ドライブチェック」
【ベリアルオウル】クリティカルトリガー
【ハウルオウル】ドロートリガー
【ベリアルオウル】クリティカルトリガー
【竜刻守護者 エスラス】トリガーなし
「せっかくのトリガーも無駄に終わったな」
「へっ、そうでもねえぜ、完全ガードが手に入った、それにそっちの手札は1枚………もう結構グレード3見えてるし、次のターンストライド出来るかわからねえ、凌ぎ切って次のターンで確実に決める!」
「………スタンドアンドドロー、残念ながら目論見が外れたな」
そう言ってシェンメイがドローしたカード、黒衣の戦慄 ガウリールを見せる
「なっ!?グレード3を………」
「ストライドジェネレーション」
再び翼を広げるガウリール・エデン
悔し気に唇をかみしめるルアード
「ストライドスキルでアラトロンを手札に、ついでにいいことを教えてやる」
【ドクトロイド・リフロス】スタンドトリガー
「パワーはブロークンハートへ、ガウリール・プリムにはダメージゾーンの救済能力を持つカードを裏返すことでストライドコストの代用として使える効果がある」
「なっ………」
「先のターンで仕留められなかった時点で貴様の敗北というわけだ、まあ、今回に限って言えば運悪くダメージゾーンに救済能力を持つカードがなかったから、貴様の目論見もあながち間違いではなかったが」
手札に加えたアラトロンをコールしてガウリール・エデンの救済を発動するシェンメイ
【ハイトレブル・エンジェル】スタンドトリガー
「パワーはアラトロンへ、更にアラトロンのスキルで今回復したマーリクを自身の後ろにコール、アラトロンでアタック、終わったな」
「(くそっ………この先ガウリール・エデンの効果も待ってるのに………手札が足りねぇ!)」
アラトロンに切り裂かれるルアード
崩れ落ちたその視界の端に僅かに不気味な影が
「そう言うことかよ………くそっ、バカだな俺は、こんなことに気付かねえで一人熱くなって」
「さらばだ」
シェンメイの周りに不気味な気配が漂い、タツマに襲い掛かる
「(俺じゃだめだった、やっぱ、お前に頼るしかねぇみてぇだ、後は頼んだぜ、ミライ………)」
深く切り裂かれ地面に倒れるタツマ
ゆっくりとその姿が薄れていく
「(お前ならきっと………あいつを助けられる、俺はついでで構わねえからよ、あいつを………救ってやってくれ)」
ついにはその姿は完全に消えてしまった 
 

 
後書き
次回予告
「父さんも若いころ大変だったんだな」
「まあ、いろいろあったのは確かだな」
「俺も将来老け込むのかな」
「待てソウジ、お前誰から何を聞いた」
turn:6 フォールの脅威
「まだ若いのにおっさんに間違われたって」
「その言い方は語弊がある、誰だそんなことを言ったのは」 
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