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異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う

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町を散策してみた-3

 おすすめメニューの食事は非常に美味しかった。
 サクサクの衣が付いた揚げたての物ばかりで、やけどに注意しながら食べていく。
 パンもほんのりと甘みの付いたふかふかのパンで、食べていると段々幸せな気持ちになる。

 それこそ、こちらを見つめる視線もどうでもよくなりそうだ。
 そう思いながら気づかないふりをしてちらりと視線を感じる方向の、様子をうかがう。
 その場所には先ほどギルドで見かけた人物と、もう一人。

 同じような格好をしているから、仲間なのだろう。
 二人してこちらの方を見んがら何かを話している。
 そう思っているとそこで一人が席を立ち、店から出ていく。

 こちらの様子を見ていて、もう一人が連絡に向かったのかもしれない。
 となると、

「あとで集団で襲ってくる可能性があるのか?」

 俺がそう呟くと、そちらの方に目を向けずにエリカが、

「だとしたら面倒ね。一体、彼らはどういった目的で来ているのかしら。頭が痛くなる」
「全く身に覚えがないのか?」
「無いわ。とはいってもSSSランク冒険者ともなると、危険な害獣であったり邪教団の討伐であったり、といった事にも駆り出されたりするから……まったく恨みを買っていない、というわけではないもの。私が何気ない何かをしただけでも恨む人もいるでしょうしね。思い当たる節は幾らでもあるわ」
「そうなのか。……となると本人に聞いた方が早いよな」
「……ルーシーはあの追っているのが何者か? は分からないのですか?」

 そこでエリカがル―シーに話を振る。
 それにルーシーは一度食事の手を止めてから、

「私も全部が全部見えていてわかるわけではないのですよ。興味があることを優先してみますし」
「そうなのですか?」
「ええ。貴方の場合は、SSSランクにまで上り詰めようとするお嬢様、というのが面白くて見ていたのもありますし」
「……」
「ただあそこにいる人物も含めて、私はちょっと引っかかるというか気持ち悪いというか、そういったものは感じますね。あ、他にも、どことなく“私の意識”をそらすようにしている気がする、魔法のせいかな? ……あまり“視る”と気づかれてしまうので一応この辺でやめておきますが、やはり妙です」

 ルーシーが珍しく、すこし深刻に呟くのを聞きながら俺は、

「俺が呼ばれた“何か”に関係があったりするのか?」
「……もしかしたら、あるかも」
「そうかそうか。じゃあ、早めに片付けてゆっくり遊ぼう。もちろんご褒美みたいにしばらくこの世界に滞在できるんだよな?」
「はい、あります。そうですね、しばらく滞在できますね、倒してからも遊べる!」

 そこで俺の言葉にいいことを気づいたというかのようにルーシーが、言い出した。
 敵を倒して、すぐにさようならは幾らなんでもという思いが俺にもあったし、それならばまだしばらくルーシーと一緒にこの世界を楽しむ事が出来るだろう。
 だったら面倒ごとは早めに終わらせた方がいい。

「仲間を呼んで襲ってくるなら、こういった町中だと人目に付きやすいし……もう少し違う場所なんじゃないか? 人目が付かない路地……」
「あとは、宿で寝ている時やこの町から出て道を歩いている時に襲って来ると思うわ。この城壁の外の宿の方が安いから、旅人はよく城壁の外の宿に泊まるのよね」

 そうエリカが俺の言葉に付け加えたのだった。 
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