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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE119 VSリーファ SAO流VSALO流

急遽オズマはシルフのプレイヤー達との親善試合のインプ側の代表として戦う事になったが、なんとその親善試合までの開始時間は僅か30分!足りない…足りなすぎる…時間が圧倒的に足りないのである!!――が、今更それを喚いても仕方なく、オズマはシルフ側のプレイヤー達がこちらにやってくるまでの30分間の間にALOでの飛行方法をひたすら練習するのであった!そして、SAO時代には存在しなかった魔法の基礎的な扱いも急遽練習! by立木ナレ


30分間など言うまでも無くあっという間だ。ひとまずその30分間の間におおよその飛行方法をディオとデレックから教わるのだったが、空中戦でどこまで有効に働くのかは定かじゃない。
そして、ディオの言った通りの時間帯に緑色を基調とした衣装をしたプレイヤーの一群――シルフ族のプレイヤー達が飛行しながらこちらに向かってきたのだった。
何れもその飛行速度は早く、事前に聞いていた通りシルフ族は飛行速度に優れているようだった。

デレック「キタキタぁ~!さぁさぁ、やっちゃいなよオズマ!相手の代表は大体誰が出てくるか分かり切ってるけどSAO生還者の力を存分に振るっちゃおうぜ!」

デレックは妙に俺の勝ちを疑わないかのような強気な態度だったが、いくら俺がソードアート・オンラインでは攻略組の主力プレイヤーだったとしてもやはりALOにすぐに順応できるとは限らない。
何よりこのALOではSAOと違い従来のソードスキルが存在せず、代わりに魔法が存在する。一応俺が習得しているスキルの納刀術は引き継がれていたが、それもソードスキルは一切存在せず、あくまで剣を鞘に納めたままの状態でも戦えるようになると言うくらいのものだった。

シルフ側のプレイヤー達は素早い飛行から一斉に停止し、統率の取れた動きで一斉に地上に着地していた。そしてその先頭に立っている長身で整った顔立ちの男のプレイヤーが威圧するような大きな声を発声した。

「来てやったぞインプ共!どうせ今回も俺達の勝利には変わらんだろうがな……遊び相手位はしてやろうじゃないか!!」

ディオ「ったく、相変わらず几帳面に時間キッチリ来やがってシグルドのやろぉ~、ほんと面倒な奴だよアイツは……」

領主であるディオは領内である洞窟に隠れたまま、見るからに嫌そうな表情で頭をボリボリと掻いていた。

俺「アイツがシルフ族の領主なのか?」

デレック「いやいや、アイツはシルフの軍務を預かってるシグルドだよ。相手の領主のサクヤって人は女のプレイヤーで普段はシルフ領のホームタウンのスイルベーンに駐在してるんだよ」

俺「なるほどね……妙に偉そうにしてるけどあんなのが領主だったら流石にシルフの連中も溜まったもんじゃねーだろうしな~」

シグルドとか言うリーダー格の男は今回もシルフの代表が勝つに違いないとまるで疑ってない様子で、強気で高慢な笑みを浮かべているが、シルフ側のプレイヤー達の中ではあまり面白くなさそうな――気の乗らなさそうな表情のプレイヤーも少なく無く見えていた。

ディオ「っけ、あの野郎今に見てやがれよぉ~、久しぶりにあの面を凹ませてやる……オズマがなぁ!!」

俺「俺が勝ったら案内役の手配を忘れるなよ」

ディオ「おう!どーんと任せろっての!」


そして、インプ側のプレイヤー達は領主のディオを先頭に統率の取れていない動きで行進!既に統率の取れた動きで並んでいるシルフ側のプレイヤー達の前にゾロゾロと姿を現したのであった。だが、この時点ではインプ側のプレイヤー達の大半は今回の自分達の代表が初めてログインしてから2時間もたっていないオズマである事に誰も気が付いていないのであった! by立木ナレ


シグルド「相変わらず、気の抜けた顔をしてるなディオ。領主ともあろう者が嘆かわしいものだ!」

ディオ「四六時中眉間に皺寄せて張り詰めた顔してちゃ楽しめるものも楽しめねぇからな……俺は楽だぜ今の領主の仕事」

初っ端から敵意を剥き出しにした態度で接してくるシグルドに対してディオは締まりのない表情でヘラヘラと笑いながら答えていた。
そんな締まりのない表情と振る舞いはシグルドにとってさらに機に触れたのかディオの言った眉間にしわを寄せた表情になった。

シグルド「まぁ良い……今回の貴様の代表はどいつだ?」

俺「あ~、どうも……俺だよ俺」

俺は早速左手を上げながら名乗りを上げる。俺の声を聞いたシグルドは相変わらず眉間に皺を寄せたままの表情でこちらを振り向くのだった。
そして、数秒ほど俺の顔をじっと凝視する。正直言ってあまり気分の良いもじゃない。

シグルド「何者だ……貴様?見慣れん顔のようだが……」

俺「オズマって言うしがないモンだよ」

ディオ「つーわけで、今回の親善試合のインプ側の代表だよ。」

シグルド「ふん……まあ誰が相手だろうがこちらの勝利には変わらないだろう。リーファ、相手をしてやれ!」

シグルドは自分の背後にいるシルフのプレイヤー達の一団に向かって大声で命令を下す。すると、その一団の中から長い金髪の――外見年齢は十代半ばから後半に見える少女のプレイヤーが前に歩み出ていた。
その表情は余り親善試合に乗り気じゃないのか、あるいはシグルドの命令に従っているのが不服なのかは分からないが、浮かない顔をしているのがよく分かる。

俺「デカいな……」

俺はそのリーファと呼ばれた金髪少女のプレイヤーの姿を見て思わずそう漏らしてしまった。そのリーファと呼ばれた娘は特段背が高いわけではない、俺が思わずデカいと漏らしたのは、その服の上からでもハッキリと分かる巨大なバストだった。
10代の娘らしい幼さを感じさせる顔立ちに反してあの巨大なバスト……!最近見た女たちの中ではキリトの妹も確か似たような感じだったな。
どうにかして思い切り鷲掴みに出来ないか?そんな不埒な事を考えているとリーファと飛ばれた少女は腰に差していた長刀を引き抜いていた。

リーファ「リーファよ、お兄さんが今回のインプ側の代表見たいだけど……私の相手が務まるほどの強さなのかな?」

俺「さーてな……そりゃお前の実力次第だな」

あまり乗り気ではなさそうな感じに思えたリーファだったがALOでのデュエル自体は嫌いではないのか、俺を前に自信に満ちた台詞を口にする。
俺も強気で余裕のある素振りを見せるが、実際にはログインして短時間でいきなりのデュエルでどうなるか分かったもんじゃない。

シルフ側から代表として選ばれているのだからあのリーファと言う娘の実力が高いのは言うまでもないだろう。

ディオ「頼むぜオズマ~、シグルドの野郎の泣き面を拝ませてくれぇ~」

デレック「けど、確かにリーファは強いよね~。シルフ族のプレイヤー達の中でも5本指に入る強さ……下手したらもうシルフの軍務を預かってるシグルドよりも強いかもしれないねぇ~。何せ彼女は剣道部の……ま、オズマに掛けるとしますか」

インプ側のプレイヤーの僅かな精鋭を受けながら俺もオークショナーから購入したばかりの長剣を鞘から抜く。

シグルド「リーファ、負ける事は許さんぞ!どんな手を使ってでもあの輩を叩きのめせ!」

リーファ「言われなくても負ける為に戦ってるわけじゃないよシグルド。それと、ちゃんとフェアプレイで勝つんだから!」

シグルドの高慢な物言いに対して少々反抗気味な態度でリーファは言い返していた。

「リーファちゃんなら大丈夫だよ!フレー!フレー!リーファちゃん!」

リーファ「レコンうるさい!恥ずかしいから黙ってて!」

レコン「す、すいませんでした……」

レコンと呼ばれた小柄で子供のような少年プレイヤーが恥ずかしい応援をかましていたが、リーファに怒鳴り散らされてあっさりと黙り込み、途端にしょげていた。
敵にな酒は不要と言うが、あのレコンの凹みっぷりを見てると奴には同情したくなってくる。


そして、オズマとリーファのデュエルの火蓋は切られたのであった!オズマとリーファ……両者の間に『DEUL!』の表記が弾けるような音と共に出現し、デュエルは開始されたのであった! by立木ナレ


俺は早速地を蹴りつけて、リーファに一気に急接近して切りかかった。魔法戦や空中戦の経験が圧倒的に足りていない俺が勝つには、地上戦で尚且つ、魔法を使う間を与えずに接近戦で決着を付ける事だ。
幸い、魔法を使うには呪文(スペル)を自分の口で詠唱しなくてはならず、途中で間違えたりすると呪文は不発となる事は既に知っている。
高位の魔法程より複雑で長いの呪文(スペル)を詠唱しなくてはならないので、常に相手とのリーチを一定にまでキープしておけばスペルの短い低レベルの魔法以外は難なく防げるだろう。

リーファ「速い……っ!!」

俺「一気に決めさせてもらうっ!」

俺の長剣の振り下ろしを、長刀を構えて防いだリーファだが俺は攻撃の手を緩める事無く、横からの斬り払いを放つが、リーファはそれを後方に一歩飛び退いてギリギリで回避していた。
このALOにはソードスキルが存在しない為、SAOのようにシステムアシストの恩恵を受けた剣技を発動する事が出来ず、システムアシスト無しで熟す事が可能な範囲の自己流の剣技を使うしかない。


オズマは未知の魔法攻撃を恐れる為、すぐさまリーファに接近して次なる攻撃を仕掛けようとする―――しかし、このALOのプレイヤー達は全てが妖精族!背中にある羽を使う事で飛行が可能……空中戦に発展する可能性が幾らでも有り得るのである!

そう、オズマの追撃に対してリーファは上昇へ飛行し回避!まさに飛行能力があるが故の戦法であった…こればかりはオズマもSAO時代には経験したことの無い状況! by立木ナレ


俺「くそ……逃がすかッ!」

思わぬ上昇飛行回避にをされてしまった俺は一瞬気が動転したのかもしれない。シルフ族故の飛行速度で高い位置まで上昇したリーファは既に目を閉じて何か妙な言葉を口ずさんでいたが、リーファの頭上に次々と浮かぶアルファベットを見て既に魔法の為の呪文を詠唱している事に気が付いた俺はそれを止める為に上昇飛行をするが既に間に合わなかった。

リーファ「トルネード・キャノン!!」

俺「――――ッ!!」

呪文を詠唱し終えたリーファは魔法の技名を発生すると、旋風の塊を発生させると、それを広範囲に放ち、当然その範囲には俺も含まれており、俺は旋風の塊に飲み込まれてしまうのだった。


幸いなのは、今回のデュエルがSAO時代では基本的に到底あり得なかった完全決着モードである事であった。
HPが0になる事=現実世界での死に直結するSAOでは完全決着モードのデュエルなどは御法堂でその殆どが初撃決着モードで行われていた。
しかし、このALOはあくまでゲームでありSAOのようにゲーム内で死亡したからといって現実世界でプレイヤーが死ぬなどと言う事は決してあり得ず、デュエルはむしろ完全決着モードで行われる事がメジャーとなっていた。
オズマ……デュエルのルールによって辛うじて救われる!しかし――先手を取られた事に変わりは無く魔法攻撃の直撃によりオズマのHPは3割以上が減少!
この光景を見たインプ側のディオはもう劣勢かとため息を付き、シグルドはまるで自分のメンツが保たれたと言わんばかりに笑みを浮かべていた―――だが、このデュエルは次の瞬間に急展開を迎えるのであった!


リーファ「なにあれ――――っが!」


リーファが遠距離から小さな一瞬の光の反射に気が付き、何かと思った瞬間――オズマによって投げつけられた剣がリーファに直撃!
今度は肩を深々と貫かれたリーファのHPが減少した!更にオズマの攻撃はそれで終わりではなかった! by立木ナレ


俺「貰ったぁ!」

リーファ「なっ――――!!」

一気にリーファに急接近したオズマは攻撃で怯んだリーファからなんとひったくる様に彼女の長刀を奪い取りリーファを丸腰にしてしまった!
リーファは直ぐにオズマから離れて魔法攻撃に移ろうとするがオズマはそうはさせまいとSAO時代のソードスキルを――システムアシスト無しで自力で実行に移す! by立木ナレ


片手直剣ソードスキルの『バーチカル・アーク』は真上から斬り下ろし、垂直に斬り上げるといった感じにV字を描く二連撃技でやろうと思えばシステムアシスト無しでも疑似的に再現は可能な技だった。
与えるダメージは流石にSAO時代にソードスキルとして使用した時に比べて劣るが、技のモーションは記憶にあるSAO時代の『バーチカル・アーク』を再現して見せる事に成功した。

リーファ「ぐ……はっ!」

V字を描く二連撃斬りを食らったリーファはおそらくALOでは見たことの無い剣技に驚嘆してるのかもしれない。
彼女の剣技も相当な腕前なのだろうがここはそれをこれ以上披露される前にSAO仕込みの技で決めさせてもらう!




 
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