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下着へのこだわり

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第一章

               下着へのこだわり
 怒来源菜のファッションは制服でも派手だ、褐色の肌と短く刈って派手に決めた金髪にそのファッションがよく似合っている。
 それは体操服もそうで上は白下は赤の半ズボンのその体操服姿を見てだ。
 源菜の友人達は彼女にこう言った。
「シューズは真っ赤でね」
「ハイソックスは普通の白のソックスに履き替えてるけれど」
「それでもアクセサリー付けて」
「派手は派手よね」
「あたしとしてはね」
 その源菜も明るく笑って答える。
「やっぱりファッションはね」
「明るく派手」
「そうじゃないとなのね」
「気が済まない」
「そうだっていうのね」
「そうなのよ、だからね」
 それ故にというのだ。
「こうしてね」
「派手にしてるのね」
「体操服の時も」
「そうしてるのね」
「そういうことよ。じゃあ今日もね」
 屈伸をしつつだ、源菜は話した。
「いい汗かいていこうね」
「ええ、じゃあね」
「そうしていきましょう」
 源菜の言葉にだ、頷いてだった。
 友人達は彼女と共に体育の授業でいい汗をかいた、源菜は体育の後で更衣室で他の娘達と一緒に着替えたが。
 ここでだ、友人達は着替える源菜を見て言った。
「源菜ってファッションは派手だけれど」
「制服でも普段着でもね」
「体操服でもね」
「そうなのに」
 それがというのだ、体操服を上下共脱いで下着姿になっている彼女を見つつ言うのだった。
「それがね」
「それがよね」
「下着についてはシンプルね」
「それも結構」
「普通よね」
「いや、あたしこの肌の色でしょ」
 母親譲りの褐色の肌がというのだ。
「だからね」
「お肌の色が関係あるの?」
「そうなの?」
「意識してるの。この肌大好きだし」
 褐色のその肌がというのだ。
「恰好いいし奇麗だって思うから」
「そうなの」
「それでなの」
「下着にも使ってるの?」
「そうなの?」
「そうだよ、このお肌に合う下着は何か」
 それをというのだ。
「いつも考えてね」
「シンプルなものにしてるの」
「色も白ばかりで」
「それでいってるの」
「そうなの。白が一番映えるでしょ」
 源菜の褐色の肌にはというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「下着はあえてそうしてるのね」
「シンプルで白」
「そうしてるのね」
「今みたいに」
「そうなの、ただね」
 ここでこうも言った源菜だった。 
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