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おぢばにおかえり

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第四十六話 受験が終わってその十九

「そもそも阿波野君って人の話は否定しないわよね」
「全部聞かせてもらう様にしています、覚えてるかどうかはともかくとして」
「だからその人の要求になのよ」
 応えていないと思って私は阿波野君に言いました。
「そうしたことなのよ」
「ううん、結構気にしてたんですが」
 自分でもというのです、こうしたところがあるなんて実は思いませんでした。
「そういうことなんですね」
「そうだと思うわ、絶対に信頼出来る人のお話を聞いてね」
「わかりました、じゃあ先輩のお話は信じさせてもらいます」
「いや、私は」 
 阿波野君にお顔を赤くさせて返しました。
「とても」
「そうした人じゃないですか」
「そうよ、色々間違えるから」
「けれど嘘を言ったり逃げたりしないですよね」
「ああ、自分がアドバイスしてその人がピンチになって逃げるとか」「
「そんなことしないですよね」
「そんな人は問題外でしょ」
 最低と言ってもまだ足りません。
「そんな人は最後は誰からも相手にされなくなるわ」
「そうした人じゃないですから」
 だからというのです。
「僕は信じますよ、先輩は」
「そうなのね」
「嘘も言わないですから」  
 このことも大きいというのです。
「先輩を信じさせてもらいます」
「そうなのね」
「それに感覚でわかるんですよね」
 こんなことも言う阿波野君でした。
「少しですけれど」
「信じられる人かどうか」
「信用出来ない人って目がおかしいですから」
「目に出るのね」
「妙に濁っていたりするんですよ」
 信用出来ない人はというのです。 
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