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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2179話

 ルナ・ジオンという勢力は、現在存在している他の勢力……ジオン公国や連邦、サイド6といった勢力にとって、非常に魅力的であると同時に、危険な存在でもあった。
 魅力的だというのは、言うまでもなくシャドウミラーと繋がっている事によって得られる未知の技術、もしくは他の世界から得られる何らかの代物。
 危険だというのは、それこそルナ・ジオンとシャドウミラーが持つ力だろう。
 月そのものを1日でほぼ制圧し、残していたグラナダも俺がニーズヘッグ1機だけで攻略した。
 その辺りの事情を見ていれば、ルナ・ジオンの戦力は極めて強力だというのは明らかだ。
 また、無人機を大量に使用出来るというのも知られているし、純粋にルナ・ジオン軍に所属している者の多くが精鋭と呼ぶべき存在であるのも、月周辺で行われたジオン軍と連邦軍の戦いに乱入した事からも明らかだった。
 おまけに、今はまだジオン軍も連邦軍も知らないが、ジン、シグー、ストライクダガーといった機体にUC世界の核融合炉を使う事に成功した。
 となれば、ダラニの件もあってUC世界のMSよりも性能は高い……とは言わないが、以前までとは大きくその差が縮まっているのは間違いのない事実だ。
 そして月の周辺には機動要塞が存在しており、その戦力は極めて強力と言ってもいい。
 ジオン軍だけ、もしくは連邦軍だけなら、もしかしたらルナ・ジオンに対して戦いを挑んできた可能性もある。
 だが、生憎とジオン軍と連邦軍はお互いに全面戦争中で、とてもではないがルナ・ジオンにまで手を出すような余裕はない。
 ……いやまぁ、連邦軍の方なら国力的にまだ余裕があるかもしれないが、軍はともかくとして、政府の方の連邦はルナ・ジオンやシャドウミラーと友好的に接したいという思いがある。
 だからこそ、ルナ・ジオンに対して強行的な態度は取っていない。
 それに、使節団が大ポカをやらかしたというのもあるし。
 あの一件により、ルナ・ジオンは連邦に対して強いカードを持つ事になった。
 連邦が本気になれば、そんな不祥事がなんだ? といった風に対処出来るのだろうが……シャドウミラーがいる以上は、好き勝手な真似も出来ない。

「で、その結果がこれな訳だ」

 クレイドルの中央にある、政庁の中。現在そこにある部屋では、ルナ・ジオンの主要なメンバーや、シャドウミラーからも何人か来て、その映像を見ていた。
 そこに映し出されているのは、ジオン軍と連邦軍の戦闘の映像。
 月からそう遠くない位置で行われているその戦いは、どこか既視感を抱かせる。
 ……そう、以前ダラニのお披露目となった時の戦いのように。

「うむ。……もっとも、一定距離から両軍とも近づかないようにしているが」

 アンリが俺の言葉に同意するように呟く。
 アンリにとって、今回の一件は本来ならルナ・ジオン軍として出撃したいというのが、正直なところだろう。
 以前の戦いではルナ・ジオン軍の強さをジオン軍や連邦軍に見せつけるという必要があったが、今回はまた別の目的で。
 前回は力を見せつける必要があった。
 今回は、新型――と表現してもいいのかどうかは分からないが――のMSが実際に実戦で使えるのかどうか。
 一応ジン、シグー、ストライクダガーは模擬戦では問題なく使えている。
 だが、それはあくまでも模擬戦であればの話であって、実戦と模擬戦というのは大きく違う。
 ルナ・ジオン軍を任されているアンリにしてみれば、やはり直接実戦でUC世界の核融合を組み込まれたMSが動くかどうかの確認をしたかったといったところか。
 俺にしてみれば、技術班の面々が開発した代物だという事で、その辺は全く問題ないと思うのだが、それはあくまでも俺だからこそ思える事だ。
 そうである以上、やはりシャドウミラーと……そして技術班との付き合いが殆どないアンリとしては、実際に使ってみて、その辺をしっかりと確認したいと思うのは当然だった。

「まぁ、当然さね。あんなバルジにリーブラ、ニヴルヘイムだったかね? 月に無断で近づけばそれらが出てくるのに、わざわざ自分から死にに行くような馬鹿はいないだろうよ」

 シーマのその言葉に、聞いている皆が納得の表情を浮かべる。
 実際、少し前には偶然月の方に向かって飛んできた小惑星が、バルジのビーム砲で消滅している。
 そうである以上、月の周辺にある機動要塞がただのハッタリの類だと思う者は、もういない。
 ……連邦軍の強硬派の中には、それを見ても機動要塞はただのハッタリにすぎず、攻略する気になれば問題なく攻略出来ると言っている者もいるらしいが。
 とはいえ、今の状況を考えると穏健派というか、ルナ・ジオンとは友好的に接しようと考えている勢力の方が数としては大きいらしい。

「実際、ああして一定距離から近づいてこないようにしているのを見れば、俺達の出番はなさそうだな」

 出番がない事を不満に思っているのは、ガイアだ。
 S型からシグーに乗り換えたガイアやオルテガ、マッシュ達としては、黒い三連星としての力をここで見せつけておきたかったと思っているのだろう。

「そのうち出撃する機会はある。だから、それまでは機体を使いこなす訓練をしていろ」

 ラルのその言葉に、黒い三連星の中でも一番血の気の多いオルテガが不満そうに口を開く。

「そんな事を言っても、もうシグーは十分乗りこなせるようになってるぜ。OSの調整も終わっているし……月が平和なのはいいけど、俺達はこのままだと腕が鈍っちまう」

 まぁ、オルテガの言う事ももっともではある。
 模擬戦やシミュレータだけの訓練で技量を上げても、やはり実戦では微妙に使い物にならないのは間違いないのだ。
 だからこそ、実戦に出たいと言っているのだろう。
 ……普通なら実戦に出れば死ぬ危険もあるのだが、オルテガの場合は自分なら……自分達なら大丈夫だと、そう思っているらしい。
 いやまぁ、実際に黒三連星というのはルナ・ジオン軍の中でもトップクラスの操縦技術を持っているのは明らかなので、その自信は決して間違っている訳ではないのだが。
 
「落ち着け。いずれ……間違いなくルナ・ジオン軍が戦闘に参加するべき時はくる。それがジオン軍、連邦軍のどちらか……もしくは、その両方を敵にしての戦闘となる可能性も十分にあるがな」

 そうラルが告げるが、実際にそれは間違っている訳ではない。
 ただ、可能性が高いとすれば……多分、連邦と共にジオン公国を攻めるというのだろう。
 元々、このルナ・ジオンは反ジオン公国といった者が多い。
 ジオンが独立戦争を仕掛ける前はジオン公国派だった者の中に、そういうった連中は特に多かった。
 やはりジオン軍が行った、コロニー落としが大きな理由となっているのだろう。
 スペースノイドにしてみれば、自分達の住むべき故郷の大地を武器にされたというのが許せない者も多いし、アースノイドにしてみれば地球にコロニーを落とすようなジオン公国は到底信用出来ないと、そう思ってしまうのは当然だろう。
 そんな訳で、ルナ・ジオンに続々と増え続けている住民の中には、根強い反ジオン公国感情……いや、反ザビ家感情とでも呼ぶべきものがある。
 この辺りは、セイラが行った建国宣言でジオン公国を弾劾したというのも大きい。
 結果として、ザビ家のシンパとでも呼ぶべき者達は、ルナ・ジオンには多くない。
 いや、実際にはジオン公国の情報部……それこそキシリア機関の人間とかはいるだろうと予想はしているのだが、現在のところは怪しい動きを見せる様子はない。
 まぁ、迂闊に怪しい行動をした連中は、既に捉えられて農場に送り込まれているのだが。
 まだ生き残っている諜報員も、迂闊に動けばすぐに捕まると理解しているからこそ、尻尾を出さないだろうし。

「どうやら戦闘は終わりそうだな」

 ダグラスの言葉に、俺を含めて全員が再び映像モニタに視線を向ける。
 ミノフスキー粒子下とは思えない程の、鮮明な映像。
 これはフォールド通信を使った映像だからこそ、ここまでくっきりと見えるのだ。
 ……出来れば、Nジャマーに対してNジャマーキャンセラーを開発したように、ミノフスキー粒子に対してもミノフスキー粒子キャンセラーとか作ってくれないかな。
 いっそ、技術班辺りに頼んでみるか?
 興味を惹けば、研究はしてくれそうな気がしないでもない。
 ……もっとも、このUC世界においてミノフスキー粒子というのは色々な物に使われている。
 その最たる物が、ミノフスキー物理学を使って作られた核融合炉だろう。
 つまり、ミノフスキー粒子を一方的に、それも無差別にどうにかするだけでは、意味がないということなのだろう。
 そうなってくると、色々と難しくなってしまうな。

「アクセル? どうかして?」

 ミノフスキー粒子について考えていたが、セイラの声で我に返る。

「いや、何でもない。ただ、ちょっとこの先どうなるのかを考えていただけだからな」
「この先、か」

 セイラではなく、ダグラスが俺の言葉にそう返す。
 実際、このUC世界におけるジオンの独立戦争は、これからどうなるのかが全く分からない。
 分かっているのは、MSがあろうとも国力の面で圧倒的に不利なジオン公国は間違いなく苦戦が続くと、そういう事だろう。
 ……そういう意味では、ルナ・ジオンは連邦から正式ではないにしろ、黙認という形で国家を形成出来たのは大きい。
 ジオン公国にしてみれば、そんなルナ・ジオンに色々と思うところがあるのは、恐らく確実だろう。
 もっとも、だからといってジオン公国が今までやって来たことがなかった事になる訳ではないのだから、ジオン公国はジオン公国。ルナ・ジオンはルナ・ジオンとして行動していくのが、これからは必須となると思われた。

「取りあえず、連邦が近いうちに巻き返してくるのは確実だろう」

 ガトーのその言葉に、誰も否とは言わない。
 実際、連邦の国力を考えれば、単純計算でジオン軍は1人で最低でも30人以上は殺さなければならない話になる。
 MSがあるから出来そうな気がしない訳でもないんだが。
 ただ、俺がグラナダを占領した時にかなりの戦力が使い物にならなくなっているという点がある。
 代わりに資源の類を安く譲るという事にしたし、パイロットは1人も殺していなかったので、取りあえずイーブンという認識でいいと思う。……多少無理があるような気がしないでもないが。
 だが、この場合問題なのは、資源をやったからといって、すぐに兵器が出来る訳ではない。
 その資源を精錬して使えるようにし、それから部品を作り、兵器を組み立て、各種テストをして不良品がないのかを確認し、そこでようやく兵器は完成する。
 いざとなれば最後のテストの場所は簡易的なものにしたり飛ばしたりといった風にするかもしれないが、それでも資源を得てから実際に兵器となるまではかなりの時間を必要とするのは間違いない。
 であれば、当然その時間は残っている軍……宇宙攻撃軍でどうにかするしかない訳で、実際現在映像モニタに表示されている戦いも、宇宙突撃軍と連邦軍が偶発的に遭遇して戦闘になった結果だ。
 正直なところ、こんな遭遇戦は殆ど意味がないと思うんだが……それでも、敵対している以上、遭遇すれば戦わない訳にはいかないのだろう。

「そうなると、寧ろジオン公国が戦力不足を補う為に接触してくる可能性があるな」

 ガトーの言葉に、マッシュがそう告げる。
 黒い三連星の知恵袋的な存在としては、その辺りにも考えが向かうのだろう。

「接触してきても、ジオン公国に力を貸すかどうかは分からないけどな」

 俺はアンリを見ながら告げる。
 ラルやダグラスを初めとして、ダイクン派と呼ぶべき者はルナ・ジオンに多い。
 それは建国の経緯やそれを率いてるセイラの事を思えば、間違いない事なのだろうが……それでも、これまで弾圧されてきたダイクン派としては、ザビ家が率いるジオン公国に協力するかと言われれば、素直に頷けない者は多いだろう。
 その筆頭が、ジオン・ズム・ダイクンに心酔していたアンリの存在だ。
 ルナ・ジオン軍を率いているのがアンリである以上、直接的にルナ・ジオン軍がジオン軍を相手に味方をするというのは……抵抗があるだろう。
 それでも、現在アンリが絶対の忠誠を誓っているセイラの命令であれば、不承不承であってもその命令を聞くだろう。
 ただ、その場合の心理的な抵抗が大きいのは間違いないだろうし、後々の禍根になる可能性もあった。
 グラナダの貸し出しやハワイの譲渡、MSや軍艦の譲渡といった点や、資源を安く売るという意味では既にジオン公国とも協力態勢になっているのだが……そちらは、直接ジオン公国の面々と顔を合わせる事もないので、まだ問題ないんだろうが。
 そんな風に思いつつ、俺は映像モニタに映し出されている映像で連邦軍が撤退していくのを眺めるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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