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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE81 ガチャモンVSアスナ・・・・真剣になれぬ病とは?

それは、あまりにも無慈悲で、あまりにも情けの無い最期であった……!参加者の一人であるハスタは、断崖絶壁の恐怖心に飲まれ、自らの妄想の風に煽られるまま、狂乱し冷静さを完全に喪失!自らの手で電流の流れる黄色い棒を掴んでしまい、感電……そして針山地獄が待ち受ける地の底に落下!まごう事無き、避けられぬ死!オズマ達、他の7人の参加者たちは地の底に落下し、針によって串刺しになるハスタの末路を目の当たりにしたのであった!
そして、オズマはそんなハスタの最後を目の当たりにし、ガチャモンがゲーム開始前に参加者たちに対して言い放った数々の弁舌を思い出していたのであった! by立木ナレ


ガチャモン「世間の大人どもが本当のことを言わないなら僕が言ってやるっ……!金は命より重い……!そこの認識をごまかす輩は生涯地を這う……!!」

これが……地を這い続けた者が辿り着く末路だっていうか?俺達の命はそこまで軽い存在だって言うのか?

ガチャモン「好む好まざるにかかわらず、人は金を得るために、その時間、人生の多くを使っている。いいかえれば自分の存在、命を削っている。存在そのものを『金』に変えているんだ。つまり、人は皆、サラリーマンだろうと公務員だろうとフリーターだろうと命がけで金を得ている。気がついてないだけなんだよ……極端に薄まってるから、その本質を多くのものが見失ってるだけなんだ」

奴が言う、金を得る為に時間を削る事を拒み続けたが故の必然だって言うのか――これが?

ガチャモン「想像してみなよ。何も築いてこなかった君らに、どこまで想像が届くかわからないけど想像みな。いわゆるレールの上を行くエリートたちの人生を。君らのようにボォーっとしちゃいないよ。小学中学と塾通いをし、常に成績はクラスのトップクラス……有名中学有名進学校と受験戦争のコマを進め一流大学に入る」

俺達はボォーっとしてるから、エリートとは真逆の生き方をしてるからこんな事をしなくちゃ大金を得るチャンスすらつかめないってのかよ?

ガチャモン「入って3年もすれば今度は就職戦争……頭を下げ会社から会社を歩き回り足を棒にしてやっと取る内定、やっと入る一流企業。これが一つのゴールだが、ホッとするのも束の間すぐ気が付くレースがまだまだ終わってないことを……」

大金を掴むには、そんな息の詰まるような、苦痛極まりない生活を何十年も続けなくちゃならないなんて冗談ねぇよ……

ガチャモン「今度は出世競争、まだまだ自制していかねばなくちゃならない。ギャンブルにも酒にも女にも溺れず仕事を第一に考え、ゲスな上司にへつらい取り引き先にはおべっか遅れずサボらずミスもせず―――毎日律儀に定時に会社に通い残業をし、酷いスケジュールの出張もこなし、時機が来れば単身赴任」

20歳過ぎにもなってもまだ、禁欲生活をしろだって?何時までだよ――――そんな馬鹿げた辛抱に辛抱を重ね続けるような生活を何時まで強いられなくちゃならねぇんだよ……!

ガチャモン「そんな生活を10年余続けて気が付けばもう若くない30台半ば、40―――そういう年になってやっと蓄えられる預金高が1000万円って言う大金なんだ」

そんなの、俺にとっちゃ30年近くも先の話じゃねぇか、出来るわけがないだろ……これから三十年近くもの間、学業と仕事に生きてる時間の大半を費やす人生なんて。

ガチャモン「分かってんの?1000万円は大金…大金なんだ!世間一般の道、つまり命を薄めて手に入れる場合はこれだけのことをしなければならなんだ!それに比べ君らはなんだよ?必死に勉強したわけでもなく、懸命に働いたわけでもない。何も築かず、何も耐えず、何も乗り越えず、ただダラダラと過ごし、やってる事と言えば 四六時中、24時間ぶっ通しでのVRゲーム―――なめるなっ!あんなもので1000万円っていう大金が手に入るもんか!」

余りにも馬鹿げている……大金を掴むには、そんな、そんな生活を何十年も続けて、ようやく1000万円程度だなんて……

ガチャモン「君等のように 継続した努力が出来ない連中は 本来大金なんて夢のまた夢、それでも手に入れたい、どうしても手に入れたい、となったらこれはもう命を張る以外ないっ!当然さ、君等は10年15年いう歳月で薄めず、たった1日で分不相応な 大金を手に入れようというのだからね」


※ ※ ※


バスター「もう嫌だぁぁぁぁ!!」

ハスタが崖から落下して、針山地獄によって串刺しになるのを目の当たりにした直後だった、バスターが目から涙をこぼしながら喚きだしたのは。

バスター「もう嫌だこんな崖!嫌だ嫌だ嫌だ!助けてくれぇぇぇぇ!!」

俺「おい、騒ぐな……騒いでどうする!?」

が、バスターの狂乱は止まらないどころか、ハスタの死によって発生した恐怖の渦は、バスターを発端にして次々と広まり出すのだった。

ミリル「もう無理だよぉ―――!嫌だ!嫌だ!助けてパパ!助けてママァ―――!!」

ディンゴ「だ、ダメだ!お、落ちちゃう!お、落ちちゃうよ……お、落ちたくない!墜ちちゃダメなのに落ちちゃう!」


それはまさに、崖の周囲を死神が舞い、残り7人となった参加者たちの命を徐々に削り食らうかのような光景!
もはや誰にもこの悪夢を止める事は不可能である! by立木ナレ


バスター「や、やっぱり止めとけば良かった!やるんじゃなかったんだ!し、死にたくねぇ!俺は死にたくねぇよ!だ、だから……だから……」

俺から見て、左側でほぼ同じ高さまで登っていたにも拘らず、既に一歩も動けないままの状態で泣き叫ぶバスターは震えの止まらない全身から、ついにその言葉を絞り出したのだった。

バスター「ぎ、ギブアップ!ギブだギブ!降参する!降参するから……この場所から早く転移して安全なところに転移してくれぇ―――――!!」

マリーヌ「私も、もう無理だわぁ……き、聞こえてるんでしょ?ギブアップさせてぇぇ―――――――!!」

アリウス「お金はいらない!お金は諦めるから早くここから転移してくれ!頼むよガチャモン!お願いだぁ―――――!!」

気が付けば、俺とザザ以外の全員が既にギブアップ宣言をし、この場所から強制転移での脱出を望み、泣き喚き叫び続けている。
だが、俺はそんな事をしたところでガチャモンがその要求を飲んでくれるなんて一切思ってなかった。


※ ※ ※


オズマの予測は完全に的中していた、ガチャモンとモックはギブアップ宣言を繰り返す参加者たちの姿を、普段は全く吸わないはずの葉巻を吹かし、口から煙を吐きながらため息をついていたのだった。
そして、そんな高みの見物のガチャモンとモックの元に招かれざる客達が現れた! by立木ナレ

アスナ「そこまでよ貴方達!早くあの人達をあそこから強制転移させて安全な場所に移動させなさい!もうギブアップしてるのよ!」

モック「おやおや、皆さん雁首を揃えてどうなさったのかと思ったら、一体全体何を言い出すんですかな~?」

それは血盟騎士団副団長のアスナを筆頭に、キリト、クライン、エギルなど、その他数名の一部の攻略組のプレイヤー達であった。
彼らはガチャモンとモックが第一層のはじまりの街の転移門広場にいる事を知り、大急ぎでここに駆けつけてきたのである。

ガチャモン「そう言われてもね~、今のところオズマ君とザザ君はまだ一言もギブアップなんて言ってないわけだしね~」

キリト「なら、他の5人だけでもギブアップを認めて安全な場所に転移させる気はないのか!?」

キリトは語尾を強めてガチャモンに問い詰めるが、ガチャモンは葉巻を吹かし、呆れ気味の様子で語る。

ガチャモン「ギブアップ……?真剣勝負にそんなものあるわけないんだよ……ゲームじゃあるまいし、馬鹿だよね~……まったくこいつら、とことん腐ってるよ」

アスナ「腐ってる……ですって!?それは貴方の方じゃない!」

モック「と言いますか、ゲームじゃないとか言いましたけどガチャモン。ゲームですよね?このリアルマネーゲームも、このSAOそのもの自体が」

ガチャモンの言葉にアスナは怒りを露わにして声を上げ、モックはガチャモンの発言の矛盾を指摘し狼狽え気味に訂正しようとしたが、ガチャモンはどちらも完全に無視し、再びガチャモン節を炸裂! by立木ナレ

ガチャモン「僕のように生きるか死ぬかの修羅場を潜ってきた者からするとね、奴らの精神はまるで病人さ。並の治療では、救われないほど心性が病んでいる―――その病気とはつまり…どんな事態に至ろうと、とことん真剣になれないという病さ」

キリト「とことん真剣になれない病……だって?」

エギル「また妙な病気をでっち上げたなお前……」

クライン「つーか、何時テメーが生きるか死ぬかの修羅場を潜ったってんだ!修羅場を潜ってるのは俺達プレイヤーじゃねぇかよ!」

ガチャモン「自分が特別な存在であることは人間なら当たり前だけどさ……奴らはあまりにそれに溺れすぎだよ。自分の空想と現実をごちゃまぜにする甘ったれだよね」

キリトらの言葉を無視して、参加者たちを侮辱し続けるガチャモン、アスナの怒りは更に高まり、怒りを孕んだ声でガチャモンに対して怒鳴り付けるのだった。 by立木ナレ

アスナ「さっきから何を馬鹿な事を言ってるのよ!?死ぬかもしれないって時に、冷静でいられなくなるのは当然だわ!良いから早く強制転移をしなさ―――――!?」


アスナの言葉は、唐突にガチャモンとモックが不気味な位揃って同時のタイミングで顔を向けられ、アスナは思わずその光景に、言い難い不気味さを感じ取って、言葉を詰まらせてしまった。 by立木ナレ


ガチャモン「いつだって、許されると思ってるのさ。借金を踏み倒そうと、あるいは極論―――人を殺したとしてもね。自分は悪くない、自分は許される、なぜなら……今起こった事態はあくまで『仮』で本当の自分のあずかり知らぬ事だとか……そう考えるからさ。嘘じゃない、その証拠にさっきから明々白々赤裸々に命懸けの勝負。敗北は死だと伝えているはずなのにさ、アイツらはそれを自分の都合で勝手に勝手にねじ曲げる。気が変わればリセットできるくらいの勝負に自分で作り変えてるんだよ、つまり、真剣じゃないって事さ!連中にとってこの絶体絶命の崖ですら真剣になれない戯言―――言うなら架空の勝負、本当じゃない……だから強制転移だのと、ギブアップだのと口走る!都合が悪くなれば降りようとするんだよ……根っこが腐っているとしか言いようがないね」

モック「ぐほほっ!流石はガチャモン大先生!言う事全てがこの世の心理を突いた格言!これであの招かれざる客人達も納得して下さったようですしな~」


ガチャモンの長い、長い、弁舌にその場に駆けつけた攻略組のメンバー達が押し黙り、反論の余地を見いだせず、モックがガチャモンを称賛する中、それでも引き下がる事無く、懸命にガチャモンに食い付いたのは血盟騎士団副団長のアスナだった。 by立木ナレ


アスナ「詭弁もいい加減にして……今言った事だってそうだけど、ゲームが始まる前にオズマ君達に対して言い放った言葉だってそうよ――――あなたの言ってる事は何もかもが詭弁!そして、極論なんだわ!そんな言葉を真に受けて納得するわけないに決まってるじゃない!」

キリト「アスナ……ああ、そうだよな」

クライン「流石だぜアスナさん!言ってやれ!言ってやれぇ―――!」

付け入るスキのないガチャモンの巧みな弁舌に対してアスナはそれを真っ向から否定し、毅然とした態度で言い返すその姿に、キリトは感心したように同意し、クラインは大はしゃぎでアスナを賞賛!そして、その場に同行していた攻略組のプレイヤー達数人もアスナの言葉に鼓舞されるようにガチャモンとモックに対して、強気な態度と姿勢を取り戻したのであった……まさに、圧倒的カリスマ性を持つ血盟騎士団副団長のアスナの為せることである! by立木ナレ


ガチャモン「僕の言葉が詭弁で極論ね~……だけどさアスナさんさぁ~」

アスナ「何を言う気か知らないけど、私が貴方に要求する事は彼らを安全な場所に強制転移、それだけだわ」

ガチャモン「そんな僕の詭弁や極論に―――君は少しばかし同意してたのも事実なんじゃない?」

アスナ「なっ――――!?」

突如、ガチャモンは丸でアスナが自らの言葉に賛同する意向が僅かながらに持っていると言い放つ。キリト達はそんなはずなど無いと感じたのだが――そのアスナの表情は微かに……しかしまるで何か、心当たりのあるかのような表情でもあった。
そして、そんな攻略組の面々に対してガチャモンは更に畳みかける! by立木ナレ

ガチャモン「だってさ~、そもそもアスナさん。君って人はさぁ――――元々、リアルじゃさ、ゲームとは全く無縁の生活で、むしろ……VRMMOだとかそんなゲームに熱狂してるゲーマー達に対して呆れてたんでしょ?」 
 

 
後書き
第二回リアルマネーゲームはまだ続きそうです、長々とすいませんです・・・・・・ 
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