| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ユキアンのネタ倉庫 ハイスクールD×D

作者:ユキアン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

並行世界の可能性を覗いてみた 前編

 
前書き
スランプです。
こんなものでお茶を濁しておきます。 

 





ああ、世の中は不思議なことに満ちている。まさか、まさか

「平行世界のオレが女ぁ!?」

「えっとぉ、とりあえず状況を説明してくれない?」






「はぁ、アザゼルさんが作った実験機でホムンクルスとドッペルゲンガーの間の子みたいなのに平行世界から同一人物の意識をコピーしてみたと。とりあえず、兵藤一誠、25歳です」

「そうだ。まあ、意識だけだからそんなに強くねえし、問題ないだろう」

「う~ん、外部供給系の能力を持ってる人が身内にいるんであまり安心できないです」

「身内?リアスの眷属でか?」

「ああ、いえ、そうじゃなくてリアスの夫の眷属です」

部長の夫!?まさか、ライザーのこと、いや、でもライザーの眷属にそんなの居たかな?

「えっと、そっちの私の夫って誰なのかしら?」

「あれ?こっちだと婚約者は誰なんですか?」

「前は居たけど今は居ないわ。以前はライザー・フェニックスだけど」

「ライザー・フェニックス?ああ、三男の。次男のローウェルさんやその眷属の人達とはよくお茶するけど、三男の人とはあまり会わないから女癖が悪いってことぐらいしか知らないけど、そんな人が婚約者だったの?もしかしてこっちだと家族仲が良かったのかな?」

「えっと、こちらにも分かるように説明してくれないかしら?」

「じゃあ、ゼオン・ベルという悪魔はご存知ですか?」

「「「ゼオン・ベル?」」」

「ベルねぇ、大戦期にそんな名の悪魔が居たと思うが、現在はそんな家はなかったはずだな」

「そうですか。ゼオン、結構影響力を持ってるから、こっちとの差異が大きそうだなぁ」

「そのゼオンってのはどんな悪魔なんだ?」

「番外の悪魔でランキング1位、非公式ですけどサーゼクス様をタイマンで降してます。今はグレモリー家に婿入りして表向きは病気療養で隠居中です。本当のところは多角経営と子育てで忙しいのが真実ですけど」

「多角経営って、何をやってるのよ」

「ホテルの経営に映画とかドラマの撮影に使うセットを作る会社にテレビ局も持ってたっけ、他にも観光業の会社にカジノと酒造と牧場と競馬場に大農場、動物園、水族館、遊園地、サーカス団もあります。それからIT系関連にその周辺機器の会社。孤児院も結構な数を持ってて、ボランティア団体も運営してます。あとは、食品加工の会社もやってて、趣味で屋台を引いていたのをチェーン店に切り替えて、屋台そのものがミシュランで星2つとってます」

「屋台で星2つ!?」

あれって確か店そのものや従業員の質とかも見られるのに、それなのに屋台で星2つ!?と言うか、人間界の方でも商売してるのかよ。

「子供は全部で5人にお腹の中にいるのが3人。というのも一夫多妻だからそんな事になってって、あっ、ちなみに一番上の子は私の子供なの」

今日一番のショックがオレを襲った。というか、TSしているとは言え、自分が子供を産んでいるというのに変な感じがした。

「そ、そう言えばそっちは平和なんだな」

「まあ、ゼオンが暴れに暴れたから。その、こっちってヴァーリは生きてる?」

「えっ、あいつ死んだの?」

「うん。こっちであったかは知らないけど、三大勢力の和平交渉の際に裏切って、ゼオンを怒らせるようなことを言って、アザゼルさんしか見てないけど、校庭に空けた大穴の底で黒焦げのミンチになってたって。英雄派は大分頑張って後一歩の所まで追い詰めたんだけど、やっぱり怒らせてチリ1つ残らずに。その時の怪我を理由に表舞台からは姿を消したけど、裏ではやっぱりクリフォトを殲滅したり、トライヘキサを雷で焼き殺したり、老害がいつの間にか消えてたり」

「聞いたことのない固有名詞があったが今は置いておこう。眷属の方は」

「グレイとハムリオさんとレイフォンの3人でサーゼクス様以外の魔王様達と渡り合える位には強いです。でも、とっておきは別にいます。あと、使い魔のシュナイダーも最強の魔獣として名を馳せてます」

「眷属まで化物揃いかよ」

それはオレも思った。







「初っ端から凄いのを引き当てちまったが、続けるぞ。次は」

「私です」

小猫ちゃんが当たりくじを引いたみたいだけど、どうなることやら。

「それにしてもこっちの小猫ちゃんって弱々しいよね。しっぽも一尾だし」

異世界のオレ、ちょっと黙っていて。アザゼル先生の作った機械から平行世界の小猫ちゃんが出てくるんだけど、これはまた外見から異なる。モデル体型のスラッとした美人さんだった。おっぱいは小さいけど。再びアザゼル先生が事情を説明すると途端にがっかりする平行世界の小猫ちゃん。

「くっ、これから番組の収録だったのに」

「えっと、ちなみに何の番組?」

「予約半年待ち某有名ホテルのバイキングで値段以上を食べきれるか」

「「「はぁ!?」」」

「なにそれ羨ましい!!」

こっちの小猫ちゃん、ちょっと黙ってて。






「はぁ、なるほど。とりあえず事情は分かりました。ひとまず自己紹介を。妖獣会直系紅揚羽組若頭、決壊の白音。以後お見知りおきを」

「ツッコミどころしかないじゃない!!何がどうなってるのよ!?」

「何がって、紅揚羽組の組長はリアスの姐さんなんですけど」

「ふぁ!?」

「リアスの姐さんが妖獣会会長九尾の八坂様の嫡男である妖獣会直系若葉組組長、十尾の十束の叔父貴に嫁いで、眷属を合法的に裏京都なんかでも行動できるように紅揚羽組を作ったんですが」

「何があったのそっちの私!?」

「普通に恋愛結婚ですよ?ああ、いえ、政略結婚でもあったのですが、婚約者であるリアスの姐さんの為にどれだけのものを貢げるかって競争をやって、叔父貴が本気を出しただけで。それが行われるまでは最後の一歩がお互いに踏み出せない状態だっただけです。ほら、妖怪と悪魔ですし。それが公的に認められるってなった途端、グレイフィア様が目眩を起こすような、物凄い一品を大量に、宝船3艘ごと中に満載して収めたって。結納品に行方不明だったエクスカリバーとか神剣の影打ちとか門外不出の物とかがあったおかげで勢力図が一気に傾いた原因でもあります。よっ、傾国の美女」

「本当に何があったの!?」

「あと、英雄派は調子に乗った所為で百万鬼夜行、1万の百鬼夜行を1つに纏めて纏う究極奥義で魂まで滅っされました。愉快愉快」

「小猫ちゃんが黒い」

「本当に調子に乗っていたんですから向こうの責任ですよ。妖獣会に喧嘩を売るなんてただの自殺ですのに」

「けど、彼奴等神滅具持ちが何人か居たのに」

「10Lのタンクが10個以下でダムに勝てるとでも?百万鬼夜行は文字通り百万の妖怪の妖力を主に託す奥義です。1万の百鬼夜行の主全員が主と認めるだけの実力がある上に百万の妖怪の力全てが集約するんです。神も魔王も全てをひれ伏させるだけの力があります。その上、十束の叔父貴は龍脈、つまりは星そのものの力を操ることすら可能です。星そのものに勝てますか?最近、月とか火星とか金星から龍脈を引っ張れないか研究してましたよ」

聞きたくないことが大量に出てきてしまった。







「これが結婚式の写真だよ」

「良いなぁ、ゼオンさんでしたか、イケメンですし、優しいんでしょう?」

「そうなんだけど、二人きりだとちょっとだけ控えめに甘えてきて、それがもう母性本能をね。しかも、私にだけってところがもうね」

「分かります。私もそんな彼氏が欲しいなぁ。もうね、バカップルが傍にいると独り身には辛いんですよ。双子と三つ子の子供が居るってのに、未だに新婚気分で所構わずイチャイチャと。あっ、これがその子達の写真です。逆光源氏計画でもやろうかな」

平行世界組が楽しそうにしている中、部長がソファーでぐったりとしている。次は副部長だけど大丈夫かな。







「事情は一通り理解しましたわ。姫島朱乃、28歳です。一児の母ですが、結婚はしていません」

「またのっけから酷い!!」

「仕方ありませんわ。相手は叔父様ですから」

「叔父様?比喩じゃなくて?」

「ええ。母の弟に当たりますので」

「ガチの身内に手を出すとか、どんなクズ野郎なんだ」

「ああ、いえ、私が叔父様を襲っただけです。他にも大勢の方が叔父様を襲ってますから」

「何がどうなってんの!?」

「才能は二流でも知恵と工夫で超一流と渡り合う頼りになる大人の男性ですもの。夢を追いかける若者を笑うでもなく、その夢に届くように土台を作って背中を押してくれる。そんな大人な殿方に惹かれない女はいませんわ。まともに仕事をしない政府トップや自分達が楽しむために未来を見ない老人達から若者を守るために身を粉にして東奔西走されてましたから。最近は仕事が落ち着いて逃げ回っていますが。私達から」



「それは、どういう意味だ?」

「子供を産んだとは言え、まだ若い身の上ですもの。一時期は本当に忙しそうにしていましたが今は落ち着いていますし、周りと相談したところ囲ってしまおうかと。それに気付かれて逃げられてる最中なのです」

つまり捕まると種馬生活か。羨ましいような、そうじゃないような。

「叔父様が把握できていないだけで叔父様の子供は23人居ますし、子供達も父親に会いたがっていますから。把握している子供には養育費や誕生日やクリスマスなどの時に匿名でプレゼントを送って来るのですが、絶対に会おうとはしないのです。家系が複雑過ぎて子供が混乱するからと」

「どれだけと関係を持ってるんだよ!?」

「さあ?正確な人数は私達でも把握できていません。あちらこちらで女性を無自覚に引っ掛けて、襲われていますから。身内に対して脇が甘くなるので薬を盛られたり、当て身で気絶させられたりはデフォルトですから」

種馬よりも酷い生活を送ってやがる。そりゃあ、逃げるよ。むしろよく仕事をこなしてるよな。

「私が把握していて皆さんも知っていそうで子供を産んでいるのが椿姫さんにソーナさんにその眷属の半分、セラフォルー様、ゼノヴィアさん、ロスヴァイセさん、辺りでしょうか?」

「何やってるのよソーナー!!」

ぐったりしていた部長が叫び、今度は倒れてしまった。








「これが極一部が物凄く元気になる薬で、こっちが意識を混濁させる薬で、意識を混濁させる薬とこちらを同時に飲ませるとで野獣のように激しく襲わせる薬の調合方法です。全部無味無臭で魔法の探知すらも潜り抜ける一品ですわよ」

「もうちょっと大人しめの薬ってないですか?いきなりこれは危険な気がするんですけど」

「大丈夫ですよ。いくら鍛えているとは言え、人間の叔父様が耐えられるのですから」

「それより豊胸剤はないんですか?」

「残念だけど、豊胸剤は個人個人に合わせた調合をしないと危険なの。ごめんなさいね」

平行世界組が恐ろしい話をしてるけど、アザゼル先生は部長の平行世界体を呼び寄せて事情を説明している。







「リアンだ。書類上は既に死人で元大魔王の26歳だ。今は魔王府の裏方を担当している。情報操作から暗殺まで何でもやっている。アザゼルに簡単に聞いたがよく三大勢力で和平なんて結べたな。何年持つのか楽しみだ。5年持つと良いな」

「辛辣だな。そっちじゃ和平になってねえのか」

「無論だ。和平会談で全勢力の火種に着火させて内乱を勃発させたからな。悪魔は旧魔王派、現政府、つまりは兄上達四大魔王の派閥、そしてオレを筆頭に若手で構成された新魔王派の三つ巴戦だったが、それも1年経たずに新魔王派の勝利に終わった」

「はぁ!?サーゼクス達が負けただと!?」

「ああ、誤解させてしまったな。兄上以外は最初から新魔王派で義姉上もこちら側。兄上は義姉上とミリキャスに抑えさせ、冥界全土のライフラインは掌握済みで旧魔王派のリストを全土に公開、並びに資産凍結を初日に食らわせた。あとは、混乱して集まった所を全戦力を叩きつけて綺麗に掃除して終了だ。その後の復旧や領土の再編に半年ほどで、老害共は強制的に隠居してもらった。そして5年間不満を溜め込ませて爆発させ、書類上は死人になったことで平民の怒りを老害共に向けさせて掃除。妻を新たな大魔王として開明的な政治を行っている最中だ。人口が大幅に減ったからな。勢力としては小さくなってしまったが、天使と堕天使はそれ以上の被害を受けていて勢力として数えることが出来なくなっているから問題ない」

「ちょっ、勢力として数えれない!?そっちのオレは?」

「ウチに亡命してきている。最後の最後まで踏ん張ってはいたが背中から刺されてな、失意のどん底で弱っていた所を保護されて一研究者として働いている。もう部下は持ちたくないと助手を二人だけとって色々やってるさ」

「そんなことに」

「内乱にちょっかいを出そうとした人間が居たが、全て呪殺して養分にさせてもらった。神滅具がいくらか手に入ったが、倉庫の肥やしになってる状態だ。アジトに毒ガスを流し込んで一網打尽にしてくれてやったわ」

「過激すぎ!?」

「所詮は中二病患者共だ。現代戦に慣れていない脳筋など幾ら来ても怖くないな」











「政略結婚だが、その前から友人関係でな。直前までとある件で喧嘩というか疎遠になって2年ほど音信不通だったんだが、まあ、幼い頃からの傍付きに諭されて小っ恥ずかしい告白まがいのことをやった」

「なんて告白したの」

「あ~、当時からオレは裏側の汚い世界で生きてた。人を騙して裏切って殺して、そんな世界だ。それで、あ~、惚れた女に裏の汚い世界なんて見せたくなかったから。惚れた女に純粋で綺麗なままで居てほしいと思うのは間違ってるのかって」

「え~、そんな告白したんですか?もうちょっと言葉を選んだ方が良かったのでは」

「今更だが、当時はこれで一杯一杯だったんだよ。疎遠になってたのをちょっとずつ埋めていこうとな。オレはそう思っていたんだが、一気に踏み込まれた。強引に唇を奪われ、押し倒されて、これで汚れたから勝手に離れていこうとするなって。お互いのやりたい事が殆ど交わらないのは仕方ない。だけど、一緒に幸せになろうと努力するのを諦めないでと言われてな」

「きゃあ~、男前」

「それに対してオレが出来たのは抱きしめ返して、すまん、ありがとう、好きだ、愛している、あと盗撮されているだったな」

「なんでそこで盗撮!?」

「お節介な傍付きのメイドの仕業でな。利用し合う関係ではあるが、アレには頭が上がらん。伊達にお祖父様の傍付きから父上や兄上の子供の頃から側に付いているようなやつだからな。最も、父上も兄上もお眼鏡に叶わなかったのか途中で側付きから離れたがな。オレはお眼鏡に叶ったようで、側で色々とお節介を焼くんだよ。あと、子供はまだかとな。オレも欲しいけど、もうちょっとで政権が落ち着くからそこまでは我慢しようって話し合ってる。ちょっとだけ政権をとったのを後悔してる」



無視だ、無視。気になるけど無視するんだ。アザゼル先生が倒れたことで今日はこれでお開きとなった。他のみんなは翌日に繰越となるそうだ。呼び出された並行世界の皆はライザーとのレーティングゲームの時に修行で利用したコテージの方に泊まるそうだ。



 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧