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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE77 新たなるリアルマネーゲームの誘い

西暦2024年8月。殺人ギルドラフィン・コフィンの壊滅から数日が経過した。かつて全プレイヤーを恐怖に陥れた殺人集団が壊滅したと言う知らせは瞬く間にアインクラッド全土に知らされ、脅威が拭い去られたと喜びに浸る者が大勢いる一方で、ラフコフのボスであるPoHの所在が分からぬことを不安視する者も少なくはなかった。

そんな最中の出来事であった―――by立木ナレ


俺「ここはアルゲードで唯一ゆっくりと寛げるところだよなぁ~」

レイナ「……オズマ、これくらいで良いの?」

俺「ああ、丁度いい力加減だぞ。お前は筋力ステータスが高いけど、力の抑え方が上手くなってきたじゃないか」

第50層のアルゲードはさながらスラムの様に雰囲気で、怪しげな商人のNPCやホームレスで溢れており、軒並み立ち並ぶ店もボロくて狭くて汚い外装で、安価なホームが多く、俺とレイナもそこに格安で手狭のホームを購入していた。

そんなアルゲードにおいて、比較的規模が大きいのは銭湯だった。風呂無しのホームが多いこのアルゲードにおいては需要が高く、浴室こそ大して広くは無いのだが、例の如く安価で大勢のプレイヤーが一斉に共有で使用する広大な大衆用の他にも、数人のプレイヤーで使用するやや値段の張る上位クラスの浴室もあるのが特徴だった。

そして、俺とレイナは二人で……男女の二人きりの組み合わせでそのやや値段の張る上位クラスの浴室を利用していた。



オズマ……至福!他者の目の届かぬ密室の浴室内で、全裸の美少女レイナに自らの奉仕をさせ……銭湯を満喫!
レイナがそれを拒否しないと言う事を理解したうえで、オズマはレイナに性的な行為を交えた銭湯での奉仕を要求!ギルドのリーダーであるオズマが、ギルドのメンバーであるレイナに対してソープの如くの性的な奉仕活動を要求すると言う、他者から見れば下衆極まりない行為! by立木ナレ



一糸まとわない姿で、レイナが俺の背中に回り込み、身体を密着させて身体を洗い始める。俺が望むやり方をレイナは既に覚えていてくれていた。
だが、俺はレイナに身体を洗ってもらう事よりもあいにく、レイナの白く細く締った肢体を汚す方が圧倒的に心地よい快楽を得られる事を知っている。
俺はもう既に一分一秒も我慢できず、背後のレイナを押し倒して欲望の赴くがままにその肢体を味わおうとした矢先だった。

レイナ「……あ、ガチャパットが」

俺「んだよ、このタイミングで!!」

レイナ「……何を怒ってるの?」

そりゃ怒りたくもなるさ、これからレイナを俺の欲望の赴くままに徹底的に味わい尽くしてやろうと考えいた矢先にガチャパットが勝手にオブジェクト化―――つまりガチャモンとモックからの一方的なメッセージがあると言う事だ。
これからせっかくの楽しみだったって言うときにどこまで間が悪く、空気が読めねーんだ奴らは!?

俺が心中、苛立ちを感じている事などはお構いなしに、ガチャパットには8月らしく、海の家でビールと海水浴を楽しむガチャモンとモックが映し出され、その悠々自適とした姿が更に俺をイラっとさせる。

ガチャモン「いやぁ~、アインクラッドの皆、ラフコフが壊滅して平和ボケしてるみたいだねぇ~。僕たちは見ての通り、夏らしく海の家で海水浴中でーす」

モック「言うまでもありませんですが、ここは一般のプレイヤーの皆さんには入る事の出来ないエリアですからな~、貴方方には無縁の楽園って奴ですぞ、ぐほほっ!」

自分達だけの特権であると言わんばかりに挑発的な言葉を次々に口にするガチャモンとモック、今頃大勢のプレイヤー達からのブーイングが外では沸き上がっているだろう。

ガチャモン「さてと、君達のような貧しいプレイヤーの皆が浮かび上がるのに必要な事は、地道にコツコツ働く事なんかじゃありません、一般大衆はそれに気が付かないから何時まで経っても貧しいんだよね」

モック「ぐほほ……我々はそんな皆さん方に、とっておきのチャンスを与えてあげたいと考える事にしたんですなぁ~」

一体こいつらは今度は何を仕掛けてきやがるつもりだ?奴らの口振りからして、所謂雨とムチとでも言う何かを与えてくる前触れな気がしてならなかった。
ゲーム内で危険と引き換えに強力なアイテムを得られるチャンスか―――あるいは、以前の様に命懸けで現実世界での大金を獲得するチャンス、もしくは身内動画の時のような現実世界での情報をプレイヤーに与えて、大勢のプレイヤー達の動揺を誘う等々……

そんな様々な思考が俺の中で渦巻いていると、ガチャパットに映る映像に黒い大文字のテロップが流れる。

『第二段・リアルマネーゲーム開催決定!!』

ガチャモン「じゃじゃじゃじゃーん!前回の大好評を受けまして、リアルマネーゲームの第二段を開催する事に決定しました―――!!」

モック「どーですか皆さん!?大金ゲットのチャンス再びですぞ!しかも、今回はななななんと!か、獲得賞金が……い、い、い―――」

ガチャモン「一千万円だよぉ~」

モック「ああぁ――――い、一番言うのが楽しみなところだったのに、なんで勝手に言っちゃうんですかガチャモン!?」

ガチャモン「モックが何時までも勿体ぶって溜めるからじゃんか~、ああ言うのって楽しんでるのって基本的に溜めてる側だけでさ、見てる方からしてみれば苛立たしいことこの上ないったらありゃしないよ」

一千万円だと……?その途方もない、とてつもない、巨額の獲得賞金のリアルマネーゲームの開催が決定したと聞いた俺は、完全にガチャパットのやり取りに視線も聴覚も釘付けになり、ついさっきまでレイナを犯すのを邪魔された苛立ちなどはどこかに吹き飛んでしまうほどだった。

ガチャモン「おやおやぁ~、皆やっぱり興味津々だねぇ~。分かる、分かるよその気持ち、特に前回のリアルマネーゲームのパックハントドライブに参加しながら賞金を逃しちゃった人達は猶更だよねぇ~」

明かに俺を含めた前回の参加者で賞金を得られないまま生還した俺を含めたプレイヤー達の事を刺した言葉だったが、今はそんな事はどうでも良いから、話を聞かせろ!

モック「参加者を早速募らねばなりませんな、ですが今回は参加希望者達の中からたったの僅か8人だけが参加資格を得られます!」

俺「たったの8人……」

一体どれだけの参加希望者がいるのかは分からないが、前回のリアルマネーゲームでは先着20人の枠が者の数秒で埋まり、ゲームが開始されたとなると、今回もいるのかもしれない―――

俺「俺みたいに、目の前の大金に目が眩んで、生き死にの掛かった馬鹿げたゲームに踏み入れる奴らか……」

レイナ「……オズマ、まさか?」

無論言うまでも無く、場合によってはゲーム中に命を落とす危険性も十分考えられる。事実前回行われたリアルマネーゲームの『パックハントドライブ』では参加者の半分近くがゲーム中に命を落としてしまっている。
それも今回のリアルマネーゲームよりも遥かに低い金額の為にだ。

ガチャモン「そしてとっても素晴らしい事に、今回はゲームをクリアした人は全員が1000万円を獲得できちやうだよね。前回みたいに100万円を3分割って感じだとプレイヤー同士で賞金ゲットのチャンスを奪い合う形になっちゃうけど、今回はそんな心配ありません!クリアした人は全員賞金をゲットできるから……もしかしたら有り得るかもしれないよ、8人全員がそれぞれ1000万円獲得なんて事もね」

モック「それでは……今回のリアルマネーゲームへの参加をご希望する方々は、今からガチャパットを操作して、一時間以内に参加希望を選択してください!参加希望者の方々の中から我々が二日後に8人の参加者を決定し、その場でゲーム開始ですからな~」

ガチャモン「1000万円だよ、1000万円!それだけのお金があったらさ、もう、色々と高い買い物もし放題でウハウハだね~。僕だったら1000万円があったらね、全額株券購入につぎ込んで、それで1000万円をさらに増やしまくっちゃうかもねぇ~」

モック「いやいやガチャモン!それは絶対に全額パーにしてしまうタイプの人の考える事ですからな!もっとお金を大切にしなくちゃダメじゃないですか!どこかの中間管理録の主人公だって言ってたじゃないですか―――金は命より重い……と」

気のせいか、モックが最後の台詞を口にするときに、俺は奇妙な重苦しいプレッシャーを感じた気がしたのだった。
そして、ガチャパットの映像はそこで終了した。相変わる実際にどんなゲームをさせるのかは、ゲーム本番直前になってからだと言う事だろう。
俺は

俺「これで参加希望を選択すれば……8人のリアルマネーゲームの参加候補に入れるってわけか」

俺はガチャパットを拾い、画面に表示されている『参加希望』と表示された文字を見てそう口にした。そんな、俺のすぐそばで肌を晒したままのレイナが俺の右手を掴む。

レイナ「……まだ、お金のために命を掛けるの?」

俺「目の前にチャンスが転がってるんなら……俺は拾うさ」

レイナは俺がこの命懸けになるであろうゲームに参加する事に対して抵抗感を感じたのか、俺の右手を掴みなかなか離そうとしない、レイナの筋力ステータスで本気で捕まれば、容易に振り払う事も困難だ。

俺「多分、一生に一度……これが最初に最後、こんなチャンスは俺の人生でもう金輪際巡って来るとは思えないんだよ、俺みたいに耐える事も、努力する事も、先々を見据えて行動出来ない奴がたった一度きりのゲームでそんな大金を掴むチャンスなんてのはな」

レイナ「……私には、オズマのその心境を理解する事は出来ない……それは私が未だに現実世界での記憶を失っているからかもしれないけど」

俺「いや、記憶があろうとなかろうと、そんな酔狂なこと考えてる奴の心境何て理解出来なくて当然だ」

おそらく、現在アインクラッドで生き残っている6000人超のプレイヤー達の内、1000万円と言う金額の大金を欲しがらない奴なんて皆無に等しいだろうが、その為に命懸けのゲームなんかに挑もうとする奴は殆ど極僅かだろう。
例え、ゲーム内での死が現実での死に繋がるデスゲームの世界に一年半以上閉じ込められている俺達SAOプレイヤーと言えど、その中で実際に死を目前にした経験がある者はそう多くはない。
大半のプレイヤーは中層で徹底的に安全マージンを取って活動しているのだから。中には未だに圏外に一歩たりとも外に出たことの無いプレイヤーだっているくらいだ。

俺「今のまま、手ぶらで現実世界に生還したところで、俺に待っているのは以前と何一つ変わりもしない、この先に変わることの無い素寒貧な毎日さ――だが、それも無理はない、何せ俺自身、何か変われば良いなと思う事はあっても、自力でそれを変えようと行動する事は無いからな」

俺みたいな人間は世の中にいくらでもいる、金は幾らでも欲しいが、その為に必死に働き続けたり、いい大学行って良い就職先の為に勉強をし続けるとか、所謂継続した努力を徹底的に嫌い、そこまで忙しい思いをして高い収入を得るくらいなら、例え素寒貧でも暇を持て余した生活を謳歌している方が良いと考える奴だ。
そして、そんな俺達みたいな考え方の人間を、真逆の、例え忙しい思いをしてでも連中はクズと蔑みやがるのは、鬱陶しい位に知っている。

俺「そんな俺達みたいなのが、大金を獲得するには、リスクを犯してでも、一発で浮かび上がれるようなチャンスに賭けるっきゃないんだ!」

俺はガチャパットを持っている左手を放し、ガチャパットを床にわざと落とした。

レイナ「―――!?」

レイナは俺がやろうとした事に気が付いたようだが、俺は止められる前に足を素早く、床に落としたガチャパットに伸ばして、左足の親指でガチャパットに表示されたままの『参加希望』をタッチしたのだった。
するとガチャパットの映像は瞬時に切り替わり『参加希望を受け付けました』と表記されたのだった。

レイナ「……どうしても、そこまでしてでも1000万円が欲しいのね?」

レイナが普段と変わらぬ表情のまま、俺の顔を見据えてそう問いかける。

俺「ああ、もしこれが1年間どっかの労働施設で詰め込み状態で働きまくって1000万円とかだったら、微塵もやる気も起きないだろうが、たった一度きりのゲームで手に入るかもしれないんだったら、俺は賭けるっきゃないんだよ」

俺のその言葉を聞いて、レイナはしばらく口を閉じたままじっと俺の顔を見据えたまま、自分のガチャパットを拾い、口を開いた。

レイナ「……どちらにしても、既にオズマは参加希望を選んだからどうにも出来ない。後はガチャモンとモックに8人の中に選ばれるかどうか次第だけど」

俺「奴らの選定基準がどうなってるかは知らねーが、そこは本当に神頼みだな―――それはそうとだ」

俺はガチャパットを拾ったばかりのレイナに近づき、その細い型を両腕で掴みそのまま押し倒すように力を入れる。

レイナ「オズマ……あっ……」

俺「まだ、お楽しみの途中だったからな!」


オズマ……至福!命懸けのマネーゲームへの参加希望を選択した直後であるにも拘らず、その切り替え早く、再びレイナの白くか細い肢体を貪り食らう! by立木ナレ

 
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