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龍天使の羽撃き

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06

インダストリアル7 酒場

「デビルガンダムが乱入?」

「そうだ。私が先日リク君とミッションを行った時」

「キョウヤ、ステイ」

今なんて言った?

「リク君とミッションってどうしてそんな事を?」

「ミッションに乱入するマスダイバーが居ると聞いて調査をしようとおもったんだ。
その時ちょうど彼らと会ってね」

「ふーん…。乱入ねぇ…」

マスダイバー……か。

「君の方こそ先日はやらかしたそうじゃないか。
火力主義同盟の拠点を潰したんだって?」

「ああ、何度もハラスメント攻撃されたからな。いい加減鬱陶しくてさ」

「運営は?」

「ブレイクデカールの調査で手一杯。
GM代理なら自分でなんとかしろってさ」

「それでか…」

「ほんっと迷惑な話だよな」

「ああ。そうだな…」

「俺が一番許せねぇのはマスダイバーじゃない。
自分のガンプラに勝たせてやりてぇって思うダイバーに漬け込む黒幕だ」

俺だって、もしかしたら彼らのように…

「キョウヤ、ぜってぇ黒幕をぶっ飛ばすぞ」

「必ず、平和なGBNを取り戻そう」

グラスを持ち、乾杯する。

「ところでヴォジャノーイ」

「なんだよ」

「君まだ未成年だったような…」

「飲むか? 黄金の蜂蜜酒?」

「なぜクトゥルフネタ…」

「デザイナーの趣味だろ」






キョウヤと呑んだあと、ホールに来ていた。

キョウヤが言うマスダイバー出没ミッションを洗うつもりで来たのだが…。

「や、リク君。久しぶり」

リク君がいた。

「あ!ヴォジャノーイさん!」

「聞いたよ。この前はマスダイバーに乱入されて大変だったんだって?」

「はい!でもチャンピオンが助けてくれたんです!」

おお、すごくキラキラした目だな…。

「それは良かった。ところで今日もミッションか?」

答えたのはユッキー君だった。

「いえ、今日は修行に行くんです。マギーさんが教えてくれた虎武龍っていうフォースに」

なに? 虎武龍だと?

「なぁ皆」

「なんですか?」

「俺もついていっていいかな?」







途中カプルが落ちたりいろいろあったが、俺達は虎舞龍の拠点にきていた。

「出迎えにジムトレーナーか…。変わってねぇな」

「来たことあるんですかヴォジャノーイさん?」

「あるよー」

門下生が本殿の扉を開けた。

そこから走り出す!

加速をつけて大ジャンプ!

「どわりゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」

そしてアホ面さらすケモノの顔面にライダーキック!

「ほげぇっ!」

さすがのタイガも不意討ちには弱かったらしく数メートルふっとんだ。

「よう久しいなタイガ」

答える声は…

「何をするんだロリコンダイバー! 女の敵!」

ハスキーな女の声だ。

「うるせぇよケモノ女! 名誉棄損で訴えるぞ!」

「やってみろや!」

「おうおう! 女狐共々ブタ箱いきやがれこのケモノ痴女」

「誰が痴女だぶっ殺すぞ!」

「お前だよ! サラシくらいつけやがれ!
毛皮あるから脱いでもOKってか?
あぁ、そっか現実でもそんな風にペッタン子だから下着なんてしらないよね失敬失敬」

「ああん!? 現実の俺のナイスバディー見たらテメェみたいな童貞野郎なんざ一撃だぜ!」

「ほー? いいますなぁケモノ痴女風情が」

「ロリコンダイバーが吠えおる」

くいくい、と袖を引かれた。

「お、すまんねサラちゃん。おいケモノ痴女。お前の客をつれてきてやったぞ」

するとタイガは直ぐ様サラちゃんを俺から引き離した。

「だめだぞ。こいつは小さな女の子は見境なく襲うペド野郎だからな」

「誰がペド野郎だ!」

「ふむ…マギーから聞いている。強くなりたいんだろう?
おい男子ども、俺が与えるメニューをこなせ、話はそれからだ」










タイガがモモちゃんにMSの扱いを教えているのと、リク君達が無意味な修行をしているのを石塔の上から眺めていた。

「ヴォジャノーイ様。粗茶ですが」

「お、すまんね門下生君」

貰ったお茶を一口飲む。

「さて、あの二人はいつ気づくかな…」

「どうでしょうなぁ。真面目過ぎると気づかぬやもしれません」

「二人とも真面目っぽいもんなー…」

兎跳び中の二人は随分余裕そうだ。

「なぁ、門下生君」

「なんでしょう?」

「きみは心意を使えるのか?」

「いえ、私はまだまだです」

「そうか…」

心意、心より出づる意志…。

「ヴォジャノーイ様は、使えるのですか?」

「少しはな…。門下生君」

「はい」

「タイガにこのディスクを渡しておいてくれないか?」

アイテムを実体化させる。

「こちらは?」

受け取った門下生君が問う。

「ブレイクデカール対策の一案」

「それはっ!?」

今日はタイガを殴りに来たのもあるが、本来はこっちだ。

「あーあ。タイガのしっぽモフモフしたかったなぁー」

「ヴォジャノーイ様…。そんな事できるのあなただけですよ…」

「ま、それはまた今度にしよっかな」

お茶を飲み干し、立ち上がる。

「門下生君。お茶、美味しかったよ」

石塔から飛び降りると同時にカンヘルを展開。

「強くなれよ。リク君」

side out










同日 深夜 虎武龍フォースリーダー執務室

「成る程。奴はこのために来たのか…」

タイガはPCからディスクを抜き取った。

<イメージ操作系におけるダメージ計算速度と事象書き換えに関する考察>

そう書かれたディスクだ。

そのディスクは直ぐに砕かれ、光と消えた。 
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