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『A.H』

作者:零那
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『涙』



『間違っていると責められようと、これ以上心がもうもたない明日はいらないの』

そう、間違ってることくらい解ってる。それでももう無理。もう苦し過ぎて息さえ難しくて。

『泣きたいだけ泣いてもいい?涙枯れてしまう位』

もう枯れたと想ってた涙が溢れ出てくる。こんなに泣くのは初めてで。止まることのない涙。今だけで良いからゆるして...。

『大声で叫んでもいい?声が枯れてしまう位』

もう誰に何をぶつければいいかさえ解らない。イタミも怒りも誰に訴えればいい?

泣いて叫んで狂って...誰に?
誰なら解ってくれるの?

そう、いつも貴女だけが解ってくれていた。
いつも、いつだって、尖った此の心を包んでくれていた。
いつも貴女だけが...寄り添ってくれていた。

貴女も本当は強くなんて無いのに...。


 
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