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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE59 リアルマネーゲーム!100万円のチャンス!

西暦2024年1月1日の事であった―――アインクラッド全土に向けて、殺人ギルド「ラフィン・コフィン」の結成が宣言された!
この宣言をした張本人は、以前からPK集団の中心的人物と見なされていた黒ポンチョ姿の謎のプレイヤー、POH(プー)。快楽殺人を愉悦とするこのアインクラッド最悪の殺人ギルドは全プレイヤー達にとっての脅威、恐怖の象徴となった!

それから数日が経過し、第50層のフロアボスは攻略組に多大な犠牲を出しつつも何とか討伐完了!アインクラッドはついに、全100層の内の半分を踏破されたのであった!

そして、2024年1月30日――― by立木ナレ



ガチャパットが強制的にオブジェクト化されたのは、俺がレイナと共に、格安のギルドホームを購入した先の、第50層の主街区、アルゲードでの出来事だった。

ガチャモン「ガチャガチャモンモン、ガチャモンでーす!皆、明けましておめでとぉ~。略して、アケオメ!」

モック「あのぉ~、ガチャモン?もう既に1月も終わりになりかけなので、明けましておめでとうは流石に遅いんじゃないんですかね~?」

モックが的確な指摘をすると、ガチャモンは無言のままガチャモンの方を振り向き、口を大きく開けて―――そこから、巨大なボクシンググローブが飛び出てモックを殴り飛ばしたのだった!

モック「ぐほぉっ!!あ、あ、アンタ!ちょっとガチャモン!な、なに、特殊なパンチを繰り出してくれてんですか!?て言うか、なんでまともな事を言った私が殴られなきゃならないんですかねぇ!?」

ガチャモン「さてと、全プレイヤーの皆さんに、僕たちから取ってもハッピーで素敵なお知らせを発表をしたいと思います!」

モック「あーもう。この人ったら相変わらず、こうなると私の話なんて聞きやしないんですからな~……」

ガチャモンとモックからの素敵はお知らせなどと言われて、不安を感じないプレイヤーの方が圧倒的に少数派だろう。
そして、ガチャモンはガチャパットの画面にその顔面を間近にまで近づけて宣言した。

ガチャモン「リアルマネーゲーム。『パックハント・ドライブ』の開催を決定しましたぁ――――――!!」

モック「いえーい!いえぇぇい!!」

リアルマネーゲーム。ガチャモンが言ったその言葉が、一体何を意味するのか、この時点ではまだ、詳しい詳細は話されていない。

ガチャモン「あれあれ?皆もしかして……リアルマネーゲームって言葉を聞いて、何かを期待しちゃってたりして?」

まるでガチャモンがプレイヤー達の心の底を読み取ったように、楽しげにそう言った。

モック「ガチャモン、詳しい内容の説明をお願いしますですぞ~」

ガチャモン「は~い。なんと、今回行われる、ゲームで得られる賞金はゲーム内のお金であるコルじゃありません!現実世界への帰還後に得る権利が与えられるお金――つまり日本円です!」

モック「え、円!え、円ですって!?マジで現実世界で使えるお金をくれちゃうってんですかガチャモン!?」


現実世界への帰還後に100万円を贈与される権利。そんな、突拍子の無い商品を提示したガチャモンとモックの発表に対して、ガチャパットを見ていたプレイヤー達の間に衝撃、動揺、疑念、様々な思惑や感情が渦巻くのは必然! by立木ナレ


ガチャモン「そして、驚くなかれ。このゲームでは100万円の賞金を三分割に分けて進呈しちゃいます!」

モック「おお!と、と言う事は3人の参加者がそれぞれ100万円ずつ獲得する事もあれば、たった一人の参加者が300万円を独占してしまう事もあり得ると言う事ですなぁ――!?」

俺「100万円だって!?」

レイナ「……オズマ?」

その金額を聞いた俺は、事の真偽に対して疑いを持ちつつも、凄まじい金銭欲を刺激された事も嘘ではなかった。
100万円――それは俺みたいに、気が向いた時にだけ山谷の日雇いの仕事や、短期の訳の分からないバイトをやっているだけの様な者が稼ぐには、少なくとも半年以上は掛かる金額だった。

そんな高額な金を、下手をすれば単独で200万円、300万円などと言う大金を得られる事まで有り得ると言うのか?

ガチャモン「くすす、分かる分かるよぉ~。100万円以上なんて言う大金ゲットのチャンスを出されて、興味津々になってる人が何人もいるってねぇ~」

モック「ええー、では早速これから参加者を立候補形式で決定しますとしますか?」

ガチャモン「うんうん、善は急げだしね~」



またしても全プレイヤー達に動揺が広がる!唐突に発表された100万円以上の大金獲得のチャンスなどと口ずさむガチャモンとモックの発表でただでさえその真偽、そして万が一、失敗した場合の処遇などに関して様々な疑問が渦巻いている中での、参加者を即座に立候補形式で決めるなどと言うガチャモンとモック!
じっくりと思考する時間など与えられるままの参加者を決定させられるのであった!by立木ナレ



俺「ゆっくりと考えさせる時間すら与えねーってか」

ガチャパットの映像が切り替わると、そこには画面上部に『リアルマネーゲームに参加しますか?』と言うメッセージが表記されており、その下にYes、Noの二択が表示されていた。
そして、ガチャパットの映像が切り替わらないまま、ガチャモンの声のみがガチャパットから流される。

ガチャモン「これから、しばらくしたらね、ガチャパットの画面に『スタート!』って表示されるはずだから、そうしたら立候補が出来るようになります。そして、先着でYesを選択した人が20人になった時点で締め切り決定!その20人を参加者にしちゃいます!」

俺はまだこの時は、迷いが強く残っていた。ハッキリ言えば大金は欲しい。俺みたいに怠惰な生活を好み、面倒な労働は可能な限り避けたいと思っている俺にとっては、100万円なんて大金がたったの一日で手に入るチャンスなんて願ったり叶ったりだ。

だが、仮に賞金ゲットのチャンスを得たとしてもそれはこのSAO世界ではまるで意味をなさず、現実世界に帰還して初めて使える金であり――すなわち、賞金ゲットの権利を獲得したとしても、ゲームクリアまで生存していなかった場合は、その権利も無駄に終わるわけだ。



オズマ、圧倒的な二択!オズマにとっては、100万円は大金!労働意欲の低いオズマにとっては、金を稼ぐのは至難!なぜならオズマは怠惰だから―――金を得るための勉学、勤労、その為に時間を費やし、多忙な生活を強いられる事を嫌い、結果的にそれならば金は諦めてしまおうと、怠惰、自堕落に傾倒するのであった! 

そして、その時はついに訪れる―――ガチャパットに『スタート!』の文字が唐突に、何の前触れもなく表示される。
この瞬間、先着でYesを選択した20名がリアルマネーゲームの参加者となる! by立木ナレ



俺「始まりやがったっ!」

ガチャパットにスタートのマークが表示された瞬間、俺はほとんど、反射的にYesをタッチしていたのだった。
果たして、俺は先着20人以内に入ってるのだろうか?―――と言うか、実際に参加して、俺は賞金を得る権利を獲得できるのか?
これからどんなゲームが行われるかもわからぬ状況で、例えば、リアルマネーゲームの内容が俺にはまず何一つ分かるはずもない、中学・高校のテスト問題とかで、上位3名に賞金が与えられるとか、だったら俺は賞金を手に入れられる可能性など皆無だろう。

それどころから、このゲームを主宰しているのがガチャモンとモックである以上、ゲームの結果次第ではペナルティを―――最悪、死の制裁なんて事も十分考えられる。

レイナ「……オズマ、Yesを選択してしまったの?」

俺「ああ、前にも話したことあるけどよ。俺って昔っから、金に困っててな――ぶっちゃけ買いたい物は幾らでもあるさ、だけど、高い物を買うために必死になって働く気も無ければ、こつこつ毎月金を貯金するような忍耐も無い、ようするに俺は先々を見据えて努力するなんて事が全く出来ないんでな。俺が高い買い物する為の―――大金を得るには、こういうチャンスに賭けて、一発当てて勝つっきゃねーんだよ」

レイナ「……それじゃあ、せめて私も―――」

ガチャモン「はい、締めきりでーす!凄いねぇ~、なんだかんだでさ、皆この話の真偽とか、狩りに勝ったとしても、SAOから生還しなくちゃお金が手に入らないとか、色々と考えてる割には、先着20名が決定は速攻だったね~」

モック「ぐほほっ!やっぱり金の魔力には誰も叶わぬと言うわけですなぁ~、さてさて、それではガチャモン。金の欲望に惑わされ、真っ先にYesを選択してしまった先着20名を発表します!」

レイナが参加を示そうとしたが、ガチャモンはその直前に締め切りを発表し、モック共々、俺達を嘲笑う様な言葉を口にしながら、ガチャパットの画像が更に切り替わり、上から順番にリアルマネーゲームの参加者となった20人のプレイヤーの名前が表記されていく。

上から順番に表記されていくキャラクターネームを次々と確認していく、その殆どが知らない名前である中、何人か知っている名前も見つかる―――そして、名前の発表も終盤となり、18番目の参加者の名前がガチャパットに表記された。


№18-オズマ


レイナ「……オズマが参加者に?」

俺「こうなったらもう、何をやらせれるか知らねーが、勝つつもりで行ってくるしかねーよ」

奴らの開催するリアルマネーゲーム、勝てば大金の権利を得られる一方で敗者がどうなるか、それはまだ分からないが、最悪、死と言う事があり得る事は想定しておいた方が良いだろう。

ガチャモン「はい、以上の20名のプレイヤーが先着20番以内にYesを選択し、見事に参加の権利を得た人達でーす!」

モック「それでは、早速20人の参加者たちをゲームステージに転移しますですぞー!あ、それと参加者以外の方々も、ゲームの様子をこれからガチャパットで観戦可能ですので、金を巡る醜い争いを見たいお方、そうでないお方もどーぞどーぞ、しっかりと見てくださいですな~」

ガチャモン「それじゃ、前置きはここまでにしておいて、転移開始!」

ガチャモンがそう叫んだ直後、俺の身体は白い光に包まれたと思うと、次の瞬間には視界が暗闇に覆われて、更に次の瞬間に俺の視界に入ってきた光景は、今までこのSAOの世界では見たことの無いような広大な広々とした車道だった。
そして、俺の周りには同じく参加者であろうプレイヤー達が一箇所に集められていた。俺を含めて、全てのプレイヤーは服に番号の掛かれたゼッケンが貼られていた。そして、俺の防衣である『剣豪の防衣・(かく)』にも、俺の参加者番号だった18の数字が掛かれたゼッケンが貼られていた。

キバオウ「な、なんやねんここはぁ!?ワイら、どこに転移させられたんやぁ!?」

そんな参加者たちの集団の中で、真っ先にそんな聞き覚えのある、どこか懐かしさを感じる関西弁の濁声が口やかましく喚き声をあげていた。

そのサボテン頭の男の名前はキバオウだった。初期の攻略組に於いて、DKBと双璧を為す最前線のギルドだったALS(アインクラッド解放隊)―――現・ALF(アインクラッド解放軍)のリーダーのキバオウだった。

モック「おおっ!見て下さいよガチャモ~ン。何やら懐かしい顔の人がいますですなぁ~」

ガチャモン「くすす、何の目的でこのリアルマネーゲームに参加したかは知らないけどさ、ちゃんと説明させてもらうよ。これから君達に何をしてもらうか―――君達が喉から手が出るほど欲しがってる100万円を手に入れる為にはどうすれば良いかをね」

言い知れぬ威圧感を孕んだガチャモンの言葉にプレイヤー達の大半が無意識に後ろず去りしていた。そんな俺達を見てガチャモンは満足そうに首を何度か縦に振ってから再び話を再開する。

ガチャモン「最初に言ったはずだよね?リアルマネーゲーム。『パックハント・ドライブ』の開催を決定したってさ―――文字通り、プレイヤーの皆には、車を運転して、ターゲットをやっつけるゲームをしてもらっちゃいまーす!」

モック「ぐほほっ!なんと車の運転技術が問われるゲームでした~!車の運転免許の無い型、VRレーシングゲームやアーケードのレーシングゲームの経験が無い方はさー大変!お金欲しさに参加したはいいけど、全くノウハウが無いんじゃ打つ手なしですかな~?」

ゲームの内容を発表して、騒ぎまくるガチャモンとモック、恐らく車の免許を持っていない者、VRやアーケードのレーシングゲームの経験が無いであろう一部の者達が慄いたような表情を浮かべる中、俺はまだ自分がツキに見放されていないと考えた。

俺「まあ、免許の方は年齢的に持っちゃいねーが―――レーシングゲームならアーケードゲームでもVRゲームでもたっぷりとやり込んでるんでな……」


次回、ガチャモンとモックによる、リアルマネーゲーム、『パックハント・ドライブ』の詳細、ルール説明が発表される!
果たして、参加者たちが求めている100万円を得るにはどうすればいいのか……? by立木ナレ 
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