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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2159話

「ハワイ……」

 ラピスが青い海と白い砂浜を見て、小さく呟く。
 ラピスにしてみれば、このような光景は初めて見るのだろう。
 いや、実際には映像とかそういうので見た事はあるのかもしれないが……こうして本物のハワイの砂浜を見るのは、初めての筈だった。

「ほら、ラピス。貴方は皮膚が強くないんですから、日焼け止め塗りますよ」

 ラピスを引っ張ったルリが、ビーチパラソルの方に移動する。
 2人とも、ワンピース型の水着を着ており、麦わら帽子を被っていた。
 ……美砂がどこからかスクール水着を用意してきて、『らぴす』『るり』と書かれたゼッケン……あれってゼッケンでいいのか? ともあれ、そんなゼッケンを張ろうとして、明日菜にハリセンで殴られていたが。
 まぁ、長ネギを使われるよりは良かった……と、そう思いたい。
 ともあれ、こうして俺達は現在UC世界のハワイにやって来ている。
 正確にはルナ・ジオンやシャドウミラーの政治班の面々が、このハワイを占拠したジオン軍との引き渡しに対する交渉やら何やらでやって来てるんだが、今回の一件は良い機会だということで、ルリやラピスを連れてバカンスと洒落込んだ訳だ。
 ちなみに、月からハワイまでの移動にはリリー・マルレーンを出して貰った。
 ザンジバルⅡ級だけあって、リリー・マルレーンは大気圏突入能力があるんだよな。
 シャドウミラーの……そしてルナ・ジオンの最大戦力たる俺が、本拠地のクレイドルにいないというのはどうかという意見がなかった訳でもないが……ぶっちゃけ、俺の場合はニーズヘッグがあるので、普通にクレイドルまで転移が可能となっている。
 もしそうなった場合は、シャドウミラーに転移能力があるというのを知られてしまう事になるが……ぶっちゃけ、その程度は全く問題がなかったりする。
 転移能力を欲しがるような者は多いだろうが、現在圧倒的なまでの力を持つシャドウミラーやルナ・ジオンを相手に、無理な事はまず出来ないだろうし。
 何をするにしても、向こうにとっては色々と難しい事になるのは間違いない。

「アクセル」

 ルリに引っ張られたラピスが助けを求めるようにこっちに視線を向けてくる。
 だが、この状況で俺に何かが出来る訳もない。
 いや、実際にラピスは決して日光の類に強い訳ではなく、だからこそ日焼け止めは必須だろう。

「取りあえず日焼け止めは塗っておけ。今夜にでも、火傷で痛い思いをしたくはないだろ?」

 そう言われると、ラピスも大人しくなる。
 日焼けというのは、言ってみれば一種の火傷だ。
 それだけに、場合によっては病院で手当をする必要もある。
 そうならない為に、ラピスやルリにはしっかりと日焼け止めを塗って貰うとしよう。

「ねぇ、アクセル君! 私にもちょっと日焼け止めを塗ってくれない?」

 そう声を掛けてきたのは、円だ。
 スクール水着を用意した美砂だけでは、色々と危険だということで、円もこうして護衛としてやって来たのだ。
 ただ、正直なところ……護衛がいるのか? という思いがない訳でもない。
 何故なら、この浜辺には観光客の類が殆どいないのだから。
 いやまぁ、考えてみれば当然ではある。
 そもそもハワイはジオン軍に占領されてからまだそれ程経っていない。
 そうなれば、当然のようにそこに好んでバカンスに来る……なんて真似をする奴はいないだろう。
 そもそもの話、ジオン公国の独立戦争が地球上で行われている今、旅行でハワイに遊びに来るなんて真似は、まず出来ない。
 出来るとすれば、それこそハワイを占拠したジオン軍のお偉いさんだけだろう。
 あ、でもハワイの住民はジオン公国に占領されても、当然生活をしなければならない訳で……そう考えれば、地元の住民が漁なり何なりをしていてもおかしくはないと思うんだが。
 ……こうして見る限り、いないが。

「アクセル君、どうしたの? 日焼け止めを塗って欲しいんだけど」
「あー、分かった。ちょっと待て」

 一旦考えを中断し、円の身体に日焼け止めを塗る。
 普通はこういう時って、日焼け止めじゃなくてサンオイルとか、そういうのじゃないか? と、思わないでもないのだが。
 ただまぁ、折角の円からのお誘いなので、それを断るような真似はせず、ルリやラピス達の隣のビーチパラソルの下に行く。
 エヴァとの訓練もあり、円の身体は引き締まっている。
 それでいて、女らしい柔らかさや肌の滑らかさは十分にあり、円の身体にはいつまでも触れていたいとすら思ってしまう。

「やんっ! ちょっと、アクセル君どこに触ってるのよ」
「ん? ああ、悪い。ついいつもの癖で」

 いつもの癖で、つい円の肌でもちょっと人には言えないような場所の近くを触っており、円に注意される。
 もっとも、円本人は口にしている程に嫌がっているようには見えなかったが。

「ちょっと、アクセル君。私にも塗ってよね」

 そう言い、かなり際どいビキニを身に着けた美砂がこっちに近寄ってくる。
 普通なら、美砂が着ているような露出の激しいビキニを着ていれば、それこそ下品だと思うだろう。
 だが、美砂の美貌と女らしい体型が、そして何より強い自信が、そんな派手なビキニを身に着けていても、下品とは思わせられない。
 ……もっとも、この場にいるのは俺達だけなので、露骨なアピールだと言ってもいいのだが。
 実際、今の美砂は色々と刺激的なのは間違いない。
 とはいえ、ルリやラピスがいる前でそういう行為をする訳にもいかないので、我慢するしかないのだが。
 そんな風にしながら、家族サービスを楽しんでいた俺達だったが……不意に、俺はラピスが拾ってきた貝殻を受け取ろうとした手を止め、とある方向に視線を向ける。
 そんな俺の行動から数秒遅れ、円と美砂の2人も俺と同じ方に視線を向ける。
 そちらから漂ってくる殺意……いや、敵意か? その感情に気が付いたのだろう。
 そんな俺達の視線に気が付いたという訳でもないだろうが、10人近い男の集団が、こちらに近づいてくる。
 手に拳銃やらサブマシンガンやらといった武器を持っているのを見れば、まさか俺達と同じく海水浴を楽しみに来た旅行客……という可能性は、まずないだろう。

「円」
「ええ」

 俺の一言だけで、円はすぐに動いてルリとラピスの近くに移動する。
 この辺りの以心伝心は、お互いに気持ちが通じ合っているからこそだろう。……毎晩の行為が影響している可能性も否定は出来ないが。
 まさか、円と美砂がやって来た理由が発揮されるとは思わなかった。
 正直なところ、その辺はあくまでも名目で、円と美砂には海でゆっくりと遊んで貰う……というのが、俺の予定だったのだが。

「で? お前達は何だ? まさか、そんな物騒な物を持って、海水浴って訳でもないだろ?」

 俺の言葉に、散弾銃を持った男がこちらを睨み付けてくる。

「お前達が、あのルナ・ジオンとかいう連中の仲間だってのは分かってるんだ。悪いが、人質になって貰うぞ」
「……へぇ」

 少しだけ驚く。
 つまり、この連中はジオン公国のシンパか何かで、このハワイがルナ・ジオンの手に渡るのを面白くないと思って行動を起こした訳か。
 俺達を人質にし、それで譲歩を迫ると。
 誰がこの連中に俺達の情報を流したのかというのは、それこそ考えるまでもなく明らかだろう。
 現在このハワイを占領しているジオン公国の人間だと思われる。
 ただの嫌がらせか、本当に俺達を人質にすればどうにかなると思ったのか……その辺りの理由は分からないが、それでも分かるのは、馬鹿な真似をしたという事だけだ。
 今回のハワイのルナ・ジオンへの譲渡というのは、ジオン公国の……そして、ザビ家の決定だ。
 それを面白く思わないからといって、このような真似をしたらどうなるか。
 それは、ザビ家が苦心して纏めたこの交渉が破綻するという事になる。
 俺が知っている……正確にはきちんと話した事があるザビ家の人物はキシリアだけだが、そのキシリアがこのような馬鹿な真似を……それこそ、自分の努力の結果を消滅させ、ジオン公国を破滅に導きかねないような真似をするとは、到底思えなかった。
 つまり、大局的に物事を見られないジオン公国の人間の暴走。……もしくは、ルナ・ジオンとジオン公国の関係が良好になられては困る連邦の策略というのもあるか?
 一応まだハワイの譲渡というのは、公表されている訳ではない。
 だが、ある程度の情報網があれば、ハワイを譲渡するという件を掴むのは難しい話ではない。
 ジオン軍に連戦連敗の連邦軍としては、そのジオン軍から多くのエースパイロットを引き抜き、その上でジオン軍を圧倒する戦力を持つルナ・ジオンとジオン公国の関係が接近するのは、絶対に避けたいだろう。
 もっとも、宇宙に拠点が殆どない連邦軍としては、ハワイをルナ・ジオンが所有する事になれば、接触しやすくなるというメリットもあるのだが。

「アクセル君、この人達どうするの?」

 銃を手にした男達を前に、美砂は全く緊張した様子もなく尋ねてくる。
 いやまぁ、実際にこの連中で俺達をどうにか出来るとは思えないけど。
 とはいえ、この連中は生き証人してジオン公国との交渉に使えるのは間違いない。
 である以上、出来れば生かして捕らえた方がいいか。

「俺がやる」
「……アクセル?」

 今まで俺と話していた男が、美砂が呼んだ俺の名前に訝しげな視線を向けてくる。
 まぁ、この連中にとってアクセル……アクセル・アルマーというのは、あくまでもルナ・ジオンの建国宣言やグラナダを1人で攻略した、20代の男の姿なのだろう。
 それに対して、今の俺は10代半ばの姿だ。
 それで、今の俺をシャドウミラーの代表だと思えという方が無理だ。
 ルナ・ジオンを通じてシャドウミラーの……そしてネギま世界の魔法技術が知れ渡れば、年齢詐称薬とかについての情報が流れて、こっちを怪しむという可能性は十分にあるんだが。
 ともあれ、今の俺をアクセルとして認識出来ず、それでいながらアクセルという名前から何かを連想しようとした男達だったが……それは、致命的なまでに遅かった。
 いや、もし銃を使っても、俺には効果はなかったんだが。
 ともあれ、軽く足で地面を……正確には影を踏むと、それが自分を召喚する合図だと悟ったのか、影から刈り取る者が姿を現す。

『……』

 目の前の光景が理解出来なかったのか、銃を持った男達はただ、沈黙するのみだ。
 だが、そうして沈黙している間に、刈り取る者は俺の影から完全に姿を現し、男達の前に立ちはだかる。
 そうして、銃を持っている男達に向け、銃身の異様に長い拳銃の銃口を向けた。
 明らかに異常と理解出来るような、そんな拳銃を。
 男達は、そこまでされても目の前で行われている光景に何も反応出来ない。
 えーっと……おい、いいのか? このままだと、何も出来ないで死んでいくぞ?
 そんな風に思っていると……刈り取る者の銃口が向けられた男が、唐突に悲鳴を上げる。

「うわああああああああああああああああああああっ! ば、ば、ば、ば、化け物だぁっ!」

 その言葉が引き金となり、動きが止まっていた者達も次々に混乱し、その場から逃げ出そうとする。
 だが、そんな男達の企みは、美砂が使った魔法によって、砂が手の形をとって男達の足を掴んだ時点で、失敗が確実になってしまう。
 そんな相手に刈り取る者はただ視線を一瞥し、もう興味はないと言いたげに、再び俺の影に沈んでいく。
 いやまぁ、刈り取る者にしてみれば、一方的に俺……じゃなくて、円と美砂、ルリとラピスを人質にしようとしてきた相手で、銃を持っていれば俺達が逆らうような事はないと考え、戦うという選択が最初からなかったような相手だ。
 銃口を向けはしたが、殺すような相手ではないと、そう思っていたのは間違いない。

「さて、後はこいつらを捕らえて、セイラ達に届けるか。一体、どんな結果になるのか、楽しみだな」

 ジオン公国の士官の暴走、もしくは連邦軍の陰謀。
 あるいは、裏に誰もないこの地域の住民の暴発か。
 考えられる可能性は色々とあるが、それでもジオン公国と交渉中の現在、ルナ・ジオンの後ろ盾たるシャドウミラーの俺達に攻撃を仕掛けてきたのだから、これ以上ない交渉材料になる。
 もっとも、ハワイの譲渡という時点で十分こちらに譲歩はしてるんだかが……うん、ジオン公国の首脳部――具体的にはザビ家――が、頭を抱えている様子が容易に想像出来る。
 とはいえ、部下の独走や暴走を許したのは結局上がしっかりと纏めていなかったからだし、もしこれが連邦の策略であっても、自分達の支配下にあるハワイでそれを許してしまったのは大きなマイナスだろう。
 そんな風に考えつつ、取りあえず俺はセイラに連絡するべく通信機を取り出すのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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