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仮面ライダーエグゼイド この手の中

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第一章

               仮面ライダーエグゼイド  この手の中
 全ての戦いが終わった、誰もがそう思えるものだった。
 だが病院のあの部屋でだ、宝生永夢は今は仮野明日那の姿になっているハッピーピポパポに対して尋ねた。
「あの人のことだけれど」
「ええ、あれでよね」
「いなくなったと思う?」
「ああした人だからね」
 だからだとだ、明日那は宝生に答えた。今彼女は宝生の傍に立ってそのうえで首をやや左に傾けて考える顔になっている。
「確証はないけれど」
「生きているよね」
「それでまたね」
「大騒動起こすかな」
「あれで消え去る様な奴か」
 鏡飛彩もこう言う、彼もライダー達が集まっていたその部屋にいる。
「まただ」
「出てきますか」
「あれで終わるとは思っていない」
「けれどもうコンテニューは」
「コンテニューは増やせないと思うか」
 鏡が言うのはこのことだった。
「果たして」
「それですね」
「誰も増やせないとは言っていなかったな」
 花家大我もいる、それで彼も言うのだった。
「そういえばな」
「はい、それは」
「それならだ」
「コンテニューが実は増えていて」
「ゲームオーバーになったと思うとな」
 誰もがそう思った時にというのだ。
「また九十九に戻るとかしてな」
「また出てきてきますか」
「あんな無茶苦茶な奴もいないからな」
 彼と最後の勝負をした九条貴利夫も言ってきた、四人の医師でもありライダーでもある面子は戦いが終わったがそれでも戦いが終わったとは考えられずそれで部屋に集まってそれで話をしているのだ。
「まあどうせな」
「コンテニューが増えていてですか」
「出て来るんだろうな」
「バラドはどう思うの?」
 明日那はここで彼に問うた。
「一体」
「あいつのことか」
 バラドは明日那に声をかけられてだった、明日那が持っていたゲームの画面から魔法のランプから出て来る魔神の様に出て来てから応えた。
「俺も同じだ」
「じゃあやっぱり」
「そんな簡単にどうにかなる奴か」
 彼もこう言うのだった。
「それこそだ、あの戦いで完全に残りがなくなったがな」
「それでもよね」
「俺も確かに今まで考えてこなかったがな」
 それでもとだ、パラドは自分の口に己の左手を当てて深く考える顔になってそのうえで明日那に話した。
「コンテニューが増やせないとはな」
「誰もよね」
「言っていない、言っていてもだ」
「そのことが本当とはね」
「確かめていない」
「それじゃあね」
「あいつがそう簡単にどうにかなる奴じゃない」
 パラドは彼のこのことから話していた。
「だとしたら必ずだ」
「また出て来て来るわね」
「そして何かをやらかす」
「ここでやらかすになるのがね」 
 院長もいるが彼はぼやく感じであった、ライダー達に比べて今一つ弱いのは戦うことがないからであろうか。
「彼だからね」
「あれで普通の人格だったら」
 宝生は残念そうに述べた、院長のその言葉を受けて。 
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