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新幹線

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第四章

 入ろうとするがここで皆言った。
「ああ、新幹線はな」
「車両の端と端にしか扉ないんだったな」
「車両の横に何個もないんだったな」
「そうだったな」
 このことを認識した彼等だった、そうして。
 彼等はその車両の端と端にある扉からだった、新幹線の中に入った。その新幹線の中に入るとだった。
 学生達は彼等がいつも乗っている電車とは違う、特急よりもさらにデラックスに見える内装に驚いた、それで幸太郎も話した。
「何か違うね」
「ああ、中凄いな」
「座り心地よさそうだな」
「普段乗ってる電車と違うな」
「これは豪華だな」
「ここに座ってか」
「大阪まで行くんだな」
 友人達も言う、そうして。
 一行は席に座った、そこからあれこれ好きなことを喋りながら新幹線が出発するのを待った。その出発開始時間になるとだ。
 電車が出発した、するとだった。
 放送がかかった、その放送を聞いて皆驚いた。
「おい、放送かかったぞ」
「こんな放送電車の中でかかるのかよ」
「これ凄過ぎるだろ」
「まさかね」
 幸太郎もその放送に驚いた。
「こんあ放送がかかるなんてね」
「ああ、信じられないな」
「こんな放送かかるとかな」
「ちょっとないな」
「これが新幹線か」
「しかもな」
 ここである学生が筆箱を出してその中にある鉛筆のうちの一本を自分が座っている席の窓のところに立たせた。するとだった。
 その鉛筆は揺れずに立ったままだ、このことに誰もが驚いた。
「おいおい、本当に揺れてないな」
「これは凄いな」
「本当に揺れないなんてな」
「こんな電車本当にあるのかよ」
「マジでか」
 皆驚く中であっという間に新横浜まで着いた、誰もがもう横浜かと驚いているうちにだった。新幹線はどんどん進み。
 言われていた通りにあっという間にだった、新幹線は新大阪まで着いた。それで幸太郎は思わずこう言った。
「本当にあっという間に着いたよ」
「そうだな、もう大阪かよ」
「嘘だろ、こんなに早く着くとか」
「これが新幹線か」
「物凄いな」
 最早大阪を観る前に新幹線に驚いている始末だった、これは幸太郎も同じで新幹線に乗った時点で修学旅行の一生の思い出になっていた。
 その時からだ、歳月は流れたが。
 幸太郎は高校を出て就職してそれからだった、大阪や他の地域に行く時にはよく新幹線を使った。これは結婚して家族で旅行に行く時も同じで。
 幸太郎は新幹線に乗り続けた、それは定年を迎え孫が出来ても同じで。
 神戸に嫁いだ娘の家族に会いに行く時も新幹線を使った、東京から神戸まで一直線に向かってだ。そうして孫に笑顔で話した。
「新幹線があるとな」
「東京からなんだね」
「ああ、あっという間にな」 
 それことだ、孫に笑顔で話すのだった。
「来られるからな、いいな」
「神戸から東京って遠いのに」
 孫は幸太郎に言う、もう高校生でその頃の幸太郎にそっくりだが彼によく懐いている。 
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