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ソードアート・オンライン~遊戯黙示録~

作者:マローン
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FILE29 結束するレイドメンバー達!決着第五層フロアボス戦!

 
前書き
オズマが習得したエクストラスキルの納刀術の元ネタはテイルズオブグレイセスの主人公のアスベルが使う帯刀術です。
ソードスキルも、基本的にアスベルのアーツ技とほぼ同じですね。 

 
第五層フロアボス『フスクス・ザ・ヴェイカントコロッサス』の正体は、ボス部屋そのものがボスであった!
下り階段はフスクスの口となり、レイドメンバーの一人である、シヴァタを襲い―――必然的に脱出も不可能となってしまったのだった! by立木ナレ



誰もが絶望に囚われ、終わりの時を待つのみかと思われた、その刹那―――。

リーテン「シバを……殺させて、たまるかあぁぁぁ――――ッ!!」

雄叫びを上げて、リーテンはフスクスの顎に飛び乗ると、シヴァタを咥える口の中に躊躇なく飛び込んだのだった。

エルダ「不味いわ、シヴァタさんのアイアンメイルが――――」

リーテンがフスクスの口の中に飛び込んだのと、シヴァタのアイアンメイルが砕け散ったのはほぼ同時だった。
フスクスの口に並ぶ歯は、そのままシヴァタの胴体に食い込んだが、そこで隣に飛び込んだリーテンんおスチールプレートに激突し、強烈な衝撃音と大量の火花を生みながら停止した。

シヴァタ「な……リっちゃん、どうして……!!」

リーテン「だって私、タンクだから!守るのが、仕事だから……!!」

俺「アイツ……」

喋り方かたや一人称からして、俺はこの時リーテンが女性プレイヤーである事を察したが、そんな事よりも、このメンツの中では、攻略集団の新米の部類で、しかもレベルも下の方のリーテンが己の危険も顧みずにタンクの役目を果たそうとしてるなんてな。

俺「少し惜しいが……どっちみち俺には無用の賜物だしな」

俺はアイテムストレージを開き、その中から武器一覧を選択。片手直剣使いである俺には、使い道が無く、他の槍使いのプレイヤーに売って金にしようと考えていた、第5層でドロップした槍の武器をオブジェクト化した。

ユッチ「お、オズマさん?それってレアドロップの槍だから高値で売ろうって言ってたっすよね?」

俺「予定変更だ、石ころで出来たブサイクな人形に食わせてくれる!」

俺は、リーテンとシヴァタを口の中に加え続けている、リーテンのスチールプレートを噛みつき続けているフスクスの口に長い槍を縦に向けた状態で、差し込むように放り込んでやった。

俺「これでしばらくはこの槍が支えになるはずだ!こいつがぶっ壊れる前に助け出してやれ!」

リーテン「はい!必ず役目を果たして見せます!」

シヴァタ「すまないなオズマ……いずれこの借りは返す」

心の中で俺は、楽しみに待たせてもらう。と言っておいた、そして、俺達の行動を見てキリトも何かを決意したように広間の中央に集まっている俺達に向かって叫ぶ。

キリト「みんな、なんとかしてラインを避けてくれ!無理そうだったら、ボスの顔に登れ!」

キリトの指示を聞いた者たちが一斉に頷いた。

装備重量の大きいハフナー、ナイジャン、オコタンがボスの両頬と額によじ登り、エギル、ウルフギャング、ローバッカ、エルダ、レイナ、ユッチは散開して床に集中する。

キリト「アスナ、オズマ、アルゴ、それにネズハ!ラインを踏んで、腕と足を出してくれ!そのどこかに、弱点の紋章があるはずだ!みつけたら、それを全員で攻撃!」

アスナ「了解!」

俺「やってやる!」

アルゴ「わかっタ!」

ネズハ「やってみます!」

4人で同時に応答し、腰を落として身構えた。わざとラインを踏んで、寄り集まった青い線が、足元に同心円を描いていた。

キリトの目の前には、左腕が。アルゴの前には右腕が、アスナの前には左足が、ネズハと俺はお互いに向かい合っている状態で、それぞれの目の前に右足が、ほぼ同時に伸び上がり、或いは降り注いだ。

どこにある?少なくとも俺が見ている側の、右足には見えない……誰も何も声を発しないぞ。もし、見つけられなければ――――

ネズハ「―――ありましたあああッ!!」

俺とは反対側から右足を見ていたネズハが、裏返った声で絶叫していた。俺は急いで右足を避けて回り込み、ネズハの隣でネズハが指を指す先を見てみた。

俺「膝裏だ!膝裏に紋章があるぞ!」

俺は膝裏にあった、紋章を見つけてそう叫んだ。しかしネズハは、紋章探しを優先していた為か、ショックウェーブを回避し損ねて、床に倒れ込んでいた。

攻撃を終えた足が、ごごご……と震えながら上昇し始めるが、逃がすわけがない、今この場であの紋章を攻撃できるのは俺だけだしな!

キリト「行け、オズマぁぁぁ―――――――!!」

俺「デカい声で叫ばなくたった当然だ……!」

その場で俺はジャンプし、直後に長射程の跳躍突進技ソードスキルのソニックリープを発動させようとした時だった。

アルゴ「頭を下げろ、オズ坊!!」

そんなアルゴの叫び声が聞こえて、俺はとっさに状態を丸めた。直後に、俺の右肩に衝撃が加わり、バランスを崩し掛けたが、何とか踏みとどまって、頭を上げると、俺を踏み台にして大ジャンプを決めたアルゴが高々と飛翔していた。

アルゴはジャンプが頂点に達した瞬間、右手のクローから、高速回転しながら弾丸のように加速するクロー系突進技ソードスキルのアキュート・ヴォールトを発動していた。

天井に戻ろうとした足の膝裏を深々と抉り、床に生えていたフスクスの顔が、口を大きく開けて叫んでいた。
そして、シヴァタとリーテンの身体が舞い上がり、並んで落下していた。

俺「レアドロップの槍を使った甲斐があったもんだな……」

既に俺が放り込んだ槍は壊れていてなかったが、リーテンのプレートアーマーの損傷は最小限で済んだようで、完全破壊には遠い状態だろう。

ユッチ「野郎、また床に逃げ込みやがったっす!」

レイナ「……今は彼の回復を最優先よ」

そして、一瞬の間を置いて、周囲のプレイヤー達が歓声を上げていた。ハフナーは感極まったようで、シヴァタに飛び掛かり、抱きかかえるように助け起こしていた。
リーテンにはオコタンが手を貸して立ち上がらせた。

俺「最悪の事態は回避できたが……奴との戦いはまだ終わっちゃいないぞ!」

キリト「ああ、みんな!喜ぶのはもうちょっと先だ!」

フスクスの気味の悪い笑い声を聞き流しながら、キリトは剣を振りかざし、叫んだ。

キリト「変化したパターンも解ったから、しばらく戦闘を続けてみよう!ただ、シヴァタは階段で下に降りて、HPを回復してくれ!」

そのキリトの指示は、シヴァタのアイアンメイルが砕かれてしまった事で、戦闘への参加続行が難しいと判断しての事だろう。

シヴァタ「悪いけどその命令だけは拒否させてもらう!ボスを倒すまで、もう絶対にあの階段は降りん!!」

シヴァタは装備フィギュアを開きながら言い返していた。

俺「けど、アンタ、鎧が砕かれちまって……」

シヴァタ「予備位用意してる!まだまだ戦えるさ!」

そう叫ぶと、シャツだけになっていた身体を、新しい鎧が包んでいた。

俺「アイアンメイルよりかは下位の鎧だろうが、俺やキリトが装備してる革製防具なんかよりかはよっぽど堅そうだな」

キリト「……解った、でも無理はするなよ!」

シヴァタはポーションを加えながらサムズアップで応じていた。そして、すぐにまた床のラインが動き始めていた。



それからの戦闘は、パターン安定とは言い難かったのだが、辛うじて重傷者を出すことなく推移した!目的を共有し、共通の強敵に向かい、共に戦う16人のプレイヤー達!中には、普段は穏やかな関係ではない者たちも、ほぼ初対面でお互いの事をまるで知らない者たち同士も、今はただお互いを支え、助け合い、守り合ったのである! 

急造のレイドメンバー達は、見事なコンビネーションで掴まれた者を解放し、踏まれた者を壁際で回復させ、フスクスのHPバーは30分近くを掛けて4本目、5本目が削られて、戦闘開始から約一時間後には、ついに最後の6本目に突入! by立木ナレ




天井のフスクスの顔が大音量の怒声を発し、両目のリングが真紅に変わったのを見た途端にキリトが叫ぶ。

キリト「またパターンが変わるぞ!POTが足りない奴は申告してくれ!」

ハフナー「ちっとあぶねぇ!」

ウルフギャング「ワシもじゃ!」

ユッチ「ぼ、僕も欲しいっす!」

キリトは申告した三人にポーションをオブジェクト化して、三人に渡していた。

キリト「ボスが人型になれば、最初の作戦通りに戦えるぞ!A隊がブロック、B隊とC隊がアタック、ヘイト管理を優先!」

ハフナー「わ……解った!」

ハフナーが集合を掛けて、メンバーを集めていた。同時にB隊とC隊―――俺達を含むメンバーは左右に回り込み、ボスの正面に重装部隊が、側面に軽装部隊が陣取って、それぞれの武器を振りかざす。

キリト「―――ラスト一本、全力で削るぞ!」

「「「おう!!」」」

A隊のメインタンクのシヴァタとリーテンが前に出て、盾を使った挑発技のスレットフル・ロアーを使っていた。
フスクスは移動スピードを上げて、シヴァタとリーテンは巨大なゴーレムを果敢に待ち受ける。

フスクスの攻撃を受けて、流石の二人も2メートル近くも押し戻されるが、なんとかノーダメージで耐えていた。

一瞬動きの止まったフスクスに対してハフナーの両手剣二連撃技のカタラクトが命中した。

俺「俺等もやってやるか……」

レイナ「……何時でも良いわ」

俺が駆け出すと、レイナもそれに続いて走り出した。俺の方が敏捷性は高いので、先に俺がフスクスに辿り着き、納刀術ソードスキルの瞬突(しゅんとつ)を食らわせた。これは単なる鞘を使った殴打に過ぎないが、技発動後の硬直が皆無なので、連続で次のソードスキルに繋げる事が出来る利点がある。

俺「今度はこいつだ!」

続いて俺が発動した納刀術ソードスキルは、右方向へ移動しつつ鞘で敵を殴る水影身(すいえいしん)だった。
攻撃と同時に移動する為、相手の反撃を回避するのに向ている他、真後ろから突撃してきたレイナがスグにソードスキルを叩き込みやすいのだ。

レイナ「…………!」

剣を振り下ろした後すぐさま振り上げる重い両手剣2連撃技のイラプションを発動したレイナだった。更にや済む間もなく、エルダの細剣ソードスキルが続けざまに炸裂していた。

エルダ「フロアボス戦は初めてだけど……ようやくボス戦らしくなってきた感じかしらね!?」

俺「お気に召したようで何よりだ!」

そして、とうとうHPバーは最後の一本が赤い危険域になり、両腕を振り回すフスクスの猛攻撃をA隊の6人が一塊になって耐え凌ぎ、シヴァタがキリトに向けて言った。

シヴァタ「キリト!!LAはくれてやる、最後は派手に決めてくれ!!」

キリト「解った!遠慮なく貰っとくぜ!!」

そう叫び返したキリトは、剣を右肩に乗せて全力で走っていた。

ユッチ「か、壁を真横に走ってるっすよアイツ!!」

俺「多分、あの剣のマジック効果だろ、AGIが高くなってるんだろうな……」

キリトはこれ以上は登れないだろうと言う所でジャンプしていた。

キリト「これで……終わりだあああ―――!!」

それは、俺もつい最近になって習得したばかりの4連撃技のホリゾンタル・スクエアだった。キリトの剣が二重反転ローターの如く回転し、フスクスの額の赤い紋章に4連撃を刻んでいた。

レイナ「……終わったわね」

俺「またキリトの奴にLAをくれてやっちまったが……今回の功労者はアイツだから悪くないもんだろ」



ついに撃破!虚ろなる巨人、フスクス・ザ・ヴェイカントコロッサスはキリトのソードスキルによって止めを刺されて消滅!
僅か16人と言う急造のレイドメンバーは各々の目的を達したのであった! by立木ナレ 
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