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オズのガラスの猫

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第十幕その三

「今度は冷やす光を出すライトですか」
「そうよ、これはグリンダの発明よ」
「そうした魔法の道具ですか」
「そうなの、何でもあっという間に冷やしてくれるの」
 その光を浴びせればです。
「火でも何でもね」
「冷やしてくれるんですね」
「そうよ、凄いでしょ」
「はい、その道具も」
「だからね」
「これで、ですね」
「マグマは只の岩になったから」
 熱くも何ともないです。
「安心してね」
「わかりました、じゃあ」
「上を渡っていきましょう」 
 マグマだった岩石の上をです、実際に渡ってみると何でもなく一行はまた先に進むことが出来ました。
 ですが今度はです、周りが木々に包まれた道の中を進んでいくと。
「ちょっといいかい?」
「オズマ姫もいるから聞きたいけれど」
「僕達のことを助けられる?」
「どうかな」
「声はするけれど」
 ナターシャはその声を聞いてです。
 すぐに周りを見回しました、ですが木々の他は何も見えなくてそれでこれはまさかと思って言いました。
「ひょっとしてあの木の実を食べた」
「ダマの実だね」
 神宝がすぐに言いました。
「あの実を食べたのかな」
「あれっ、あの実ここにもあるんだ」
 カルロスはこのことに少し驚きました。
「ナイナイ国の辺りだけかと思っていたけれど」
「実を鳥が食べてここで出したんじゃないかな」
 ジョージは他の果物と同じくと考えました。
「それでかな」
「ううん、それであの実を食べて姿が見えなくなったのかしら」
 恵梨香もこう考えました。
「それか向日葵みたいに種が飛んでここに来たとか」
「まあどっちにしてもね」
 ここでガラスの猫が言うことはといいますと。
「その実を食べたからよね」
「声はすれどもなのね」
 つぎはぎ娘も言います。
「姿が見えないのかしら」
「そうなんだよ」
「僕達この森にいる生きものだけれど」
「ここじゃはじめて見る実を食べたらね」
「姿が消えてしまったんだ」
「他の誰にも見えなくなってしまったの」
 声達もこでこう言います。
「急に」
「触ってみれば身体はあるのに」
「姿が見えなくなって」
「今困ってるんだ」
「やっぱりそうなのね」
 ナターシャもそのことを聞いて頷いて言いました。
「ダマの実を食べてなのね」
「多分貴方達の予想通りよ」
 オズマはここで五人を見て言いました。
「ダマの実は食べた鳥がね」
「種を運んでしまうんですね」
「そうなの、それで遠い場所に糞をしてね」
「その糞の中にある種がですね」
「そう、大きくなって」
 芽を出してというのです。
「実を作ってね」
「その実を食べて」
「皆見えなくなってしまったのよ」
「そうなってしまったんですか」
「こんなことははじめてよ」
 何故ここにダマの実があるのかを話してからです、オズマは首を傾げさせてそのうえでこうも言いました。 
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