| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

【シェアワールド】ユア・ブラッド・マインー新約・魔鉄文明英雄譚ー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

オプション設定:国家
ラバルナ帝国
  ラバルナ帝国

 ドミニオン=エンパイア・オブ・ラバルナ。
  
 鉄暦2050年代初頭に、当時のトルコはボアズキョイを占拠、名を『ハットゥシャ』に改名させ首都を構え、それによって独立した国家。元首は古い言葉――ヒッタイト語で皇帝を意味する、『ラバルナ』を名乗る男。旗揚げ時にはまだ十代後半か二十代前半と思しき青年だった。
 
 それまで世界中の誰も実用化できていなかった魔鉄加工技術を有し、製鉄師の軍勢による少数を以て大軍を殲滅する圧倒的武力で瞬く間に世界を手中に収めた。

 ラバルナ帝国の超国家制度は、支配下の国家、そのブロックごとに『統一貴族』と呼ばれるラバルナ帝国本土の住民――多くがのちの『製鉄師』である――を置き、基本的には各国の自由統治としつつも、重大な決定には統一貴族の、ひいては皇帝自身の指示を仰がせる、という形。

 ラバルナ帝国は製鉄師とその鉄脈術による迅速かつ最小規模の破壊、あるいは相手の最大戦力を真正面から撃破することによる、「迅速かつ必要最小限の戦闘で、相手国の戦意を喪失させる」戦術により、その戦火は世界中に及んだにも拘らず人的・建造物的共に歴史でも類を見ない程の小規模の犠牲で征服政策を完遂した。徹底抗戦を唱えた国家もあったが、いずれも最終的には降伏勧告の前に屈した。
 今なお残るこのラバルナ帝国の征服政策の最大の謎は、「征服された国家は反逆をしなくなる」ということである。この奇妙な現象が、帝国のスムーズな世界征服を成し遂げたとされる。わずかに残る当時の資料によれば、「国家が『ラバルナ』のうちに組み込まれる宣言が成された瞬間、帝国への翻意や対抗心が一気に薄れてしまった」との事だが、いかなる手段を用いたのかは不明である。現在では、何らかの精神干渉系の鉄脈術によるものだったとする説が濃厚。

 帝国は世界征服完遂後、各地に配置した統一貴族たちに、各々の管理国家から優秀なOI体質者を集めさせ、それらを本土へと連れ帰り魔鉄鍛造や鉄脈術といった、後の魔鉄器文明を切り開くことになる技術を教え込んだ。

 ラバルナ帝国の支配は50年続いた。
 その支配の最期は、帝都ハットゥシャで発生した、正体不明の発火事故である。これによって最上位の研究者や一部貴族、そしてほかならぬ皇帝ラバルナが死去し、瞬く間に帝国の支配は瓦解した。
 この崩壊を皮切りに、秘匿技術を覚えた技術者たちが本国に帰還、その技術を公開したことで、魔鉄加工技術が世界中に広がることになる。以後の世界を『魔鉄器時代』と呼称する。


 現在の世界はこの帝国に代わり新たな覇権を握るため、武力・経済問わず複数の超国家が争う時代である。

 崩壊後、統一貴族や皇族達は散り散りとなり、今も世界のどこかで身を潜めている。

 皇族は一様に『白銀の瞳と、銀と金の混じった髪の毛』という非常に特徴的な外見をしている。
 統一貴族は外見上の特徴はないが、その血族の殆どが優秀なOI能力者、あるいは魔女である。


 ながらく皇族の存在は確認されていなかったが、魔鉄暦30年、ライオニアから空路を通じて日本へと皇族とみられる少女――のちにラバルナの孫にあたる、当代の皇女『マリア・アンナ・ラバルナ』と判明——が渡る場面が目撃され、以後各々の超国家が己の目的のために彼女を狙って刺客を放つ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧