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おぢばにおかえり

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第四十五話 二学期になってその二十二

「けれど阿波野君自身が言うならそうなのね」
「自覚してから今お話してます」
「そういうことね、じゃあなおす為にね」
 私は自分から阿波野君にお話しました。
「私でよかったら出来る限りね」
「お手伝いしてくれるんですか」
「そうするわ」 
 実際にとです、私は答えました。
「私でよかったらね」
「そこまではいいですけれど」
「そうなの?」
「出来る限り自分で何とかしたいんで」
 それでというのです。
「いいです」
「自分で癖性分をたおすのね」
「そのつもりです、それに」
「それに?」
「いつも祖神様と教祖が一緒ですから」
 私に笑って言ってきました。
「ですから」
「いいのね」
「はい、自分で何とかします」
「そうするのね」
「とはいっても僕って顔に出ますからね」
 自分でも言う阿波野君でした。
「人の好き嫌いが」
「だからそれが問題なのよね」
「気をつけてますけれど、あと嫌いになったらとことん嫌いになって」
 また自分から言う阿波野君でした。
「全否定して完全無視ですからね」
「けれどそれ以上はしないでしょ」
「まあ意地悪とかは」
「それだけましよ」
「そういうことしたら終わりですか」
「嫌いな相手と同じことしたいの?」
 阿波野君が嫌う人をそうした人だと仮定したうえで尋ねました。
「違うでしょ」
「まあそういうことは」
「そうよね、したくないでしょ」
「嫌いな相手と同じレベルになるなって」 
 そうした風にはというのです。 
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