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仮面ライダーエグゼイド バグ技 仮面ライダープロット

作者:紡ぐ風
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第12話『壊れ行くbrain』

「花家先生をはじめ、皆さんのおかげで残るバグスターはダーティネスのみとなった。」
「それで、ダーティネスのゲーム、ダーティネスリバースは誰のガシャットにインストールするのですか?」
「落ち着け小僧。ダーティネスは俺がやる。」
「卓弥さんこそ落ち着いて下さい。ゲーム病の身体では無茶です。」
「馬鹿なことを言うな。ダーティネスはお前たちでは絶対に勝てない。」
「どうしてそんなことがはっきり言えるんですか!」
「ダーティネスは元々課金することで倒せるように作られている。お前たちでいう所のゲムデウスみたいなものだ。同じダーティネスリバースの土俵で戦う以外の選択肢は無い。そして、終わりのないゲームで戦うなら、制作者である俺がやるしかない。」
「ですが…」
「大丈夫だ。ダーティネスのデータは俺達で作った。観ていろ。」
《ステージ セレクト》
プロットはダーティネスのゲームエリアに移動した。

「漸く相見えた、我が創造主。」
「漸くって、本気で言っているのか?」
「無論、その為に我がゲームを使用出来るように仕組んでおいた。」
「だったら、前置きは要らないな。変身、ログイン!」
《ガ セット ロード  レベルマックス》
プロットは仮面ライダープロット ソーシャルゲーマー レベルマックスにレベルアップする。
「行くぞ!」
《マッスル化 マッスル化 マッスル化 ジャンプ強化 回復 マッスル化 硬質化 伸縮 伸縮 高速化》
仮面ライダープロットは超強化した拳をダーティネスバグスターに放つがダーティネスバグスターはまるで何事も無かったかのように仮面ライダープロットを剣で切り裂く。
「グッ!」
若干の防御上昇など焼け石に水がごとく仮面ライダープロットは大ダメージを受け、変身が解除される。
「やはり無課金で勝つのは不可能か。仕方ない…課金開始、変身!」
プロットはダーティネスリバースをセットし、マウスカーソラーを2回スライドさせてダブルクリックする。
《ガ セット ロード ロード  ランクマックス ♪どんどん注ぎ込め運営膨らめトップランカー!》
プロットはソーシャルゲーマー ランクマックスにパワーアップする。
「これならどうだ!」
《剛力化 金剛化 神速化 神速化 剛力化 全快 分身 風 火 剛力化》
仮面ライダープロットは更に強化した拳に速度と属性をのせてダーティネスバグスターを攻撃するが、ダーティネスバグスターは剣に力を込めて分身した仮面ライダープロットを薙ぎ払い、仮面ライダープロットの本体が放つ拳を受け止め、捻りあげる。
「グァァァッ!」
「どうした?そのようなせこせこした戦術では我に勝てぬぞ!」
ダーティネスバグスターは仮面ライダープロットの拳を掴みながら蹴り飛ばす。
「グッ!」
仮面ライダープロットはすかさずガチャを回す。
《全快 金剛化 金剛化 タカ 透明化 金剛化 ジャンプ強化 高速化 マッスル化》
仮面ライダープロットは姿を消して上空からダーティネスバグスターに向かい、クロノスフェイタルプレートでダーティネスバグスターを攻撃しようとする。しかし、
「そこか!」
ダーティネスバグスターは風の音で仮面ライダープロットを察知し、クロノスフェイタルプレートによる攻撃を剣で受け止め、暗黒の魔法を唱え、仮面ライダープロットを吹き飛ばす。
《ガ セット ログアウト…》
吹き飛ばされた衝撃でプロットの変身は解除されてしまう。
「やはり、創造主といえど我には敵わぬか…」
ダーティネスバグスターはプロットに近づく。
「それは無いな。」
倒れ込んでいたプロットは軽いステップでよける。
「何を愚かな。あれほどのレアエナジーアイテムを使いなお我に歯が立たなかった。これ以上の恥の上塗りは見るに耐えん。」
「ダーティネス、お前は一つ勘違いをしている。」
「何?」
「俺は確かにお前を最強に作り上げた。だが、勝てないように作ってはいない。」
「何が言いたい?」
「お前を倒せるインチキのような技が、俺達プレイヤーにはある。それは─」

「やめろプロット!それは使うな!」
CRにいるレイズが通信でプロットを止めようとする。
「竜城さん、どうしたんですか?」
「プロットは、あのゲームの正当な、最も卑劣な方法を使おうとしている。」
「一体、何ですか?」
「少しは考えろ。ダーティネスリバースはソーシャルゲーム。だからこそ出来る魔法のようなパワーアップはたった一つだけだろ?」
永夢が悩んでいると、
「分かった!課金でしょ!」
ニコが大きな声で言った。
「…そうだ。ダーティネスリバースにはソーシャルゲームの醍醐味であり麻薬のように危険な一面のある課金システムをドーズフロップに搭載している。現にプロットは既に課金システムを微量使った。」
「でも、あれの危険な部分って何ですか?」
「無論、課金というからには支払うものがある。あのドーズフロップによって支払われる代償は、正常な大脳皮質だ。」
永夢の質問にレイズは答える。
「それって!」
「ああ、微量でも危険なものだ。プロットはフルパワー、つまり廃課金をしようとしている。だから止めようとしたんだ!」
「でも…どうしてそんなものを作ったんですか!」
「あれは元々全てのバグスターを消し去る為に作ったドーズフロップ。プロットがバグスターウイルスの根絶の為に命を賭けていた証だ!俺達だって止めた。けど、プロットはお前たち無能な衛生省に出来ない代わりに自分でやると言って聞かなかった。」
『…レイズ、助六、悪い。こいつを倒さないとバグスターが増え続ける。だから、こいつは俺が倒す。あとは、2人に任せる。』
「…お前の覚悟、よく解った。存分にやれ!俺達バグスターウイルス研究所の、本気を見せてやれ!」
「ちょっと、竜城さん何を言っているんですか!」

「─課金だよ、課金。それが、お前を倒す切り札だ!」
《Dirtiness Rebirth》
「廃課金、変身!」
《ガ セット ロード ロード ロード………リミットブレイク ♪裏切り上昇!蹴落としゲット!コングラチュレーション!》
プロットは禁断の力を使い仮面ライダープロット コングラチュレーションプレイヤーに変身する。
「まずは、これを購入!」
《友情》
仮面ライダープロットは超レアエナジーアイテムを使用。五種類のガシャコンウェポンを出現させる。
《フェイク シンフォギア Double critical finish!》
仮面ライダープロットは音のエネルギーを纏った紅蓮の龍でダーティネスバグスターは攻撃。
《Kimewaza!戦姫絶唱critical finish!》
仮面ライダープロットはガシャコンソードから蒼い雷を放つ。更に、
《Kimewaza!戦姫絶唱critical finish!》
ガシャコンマグナムから赤い矢を複数放ち、
《Kimewaza!戦姫絶唱critical finish!》
ガシャコンスパローから緑色のエネルギーの刃を放つ。しかし、ダーティネスは正面からぶつかり、それらをかき消す。
「これならどうだ!」
《正義》
仮面ライダープロットは更に超レアエナジーアイテムを使用しダーティネスバグスターに猛ラッシュをかける。
「んじゃ、課金ガチャでも回すか!」
《暴走 終焉 終焉 終焉 液状化 神速化 神速化 逆転 幸運 幸運》
「チッ、ハズレかよ!」
液化した仮面ライダープロットはダーティネスバグスターと互いの防御、ライダーゲージを逆転させ、無数の天変地異の中で悪態をついていた。無理もない。ダーティネスバグスターはそんな中をまるで舞うように回避していたからだ。
「仕方が無い。もう1回回すか。」
《破壊者 記憶 欲望 希望 戦極 フルスロットル 開眼 先輩 分身 剛力化》
仮面ライダープロットはエナジーアイテムの複合効果が発揮され、ディケイド最強コンプリートフォーム、ダブル サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム、オーズ スーパータトバコンボ、ウィザード インフィニティードラゴンゴールド、鎧武 極アームズ、ドライブ タイプトライドロン、ゴースト ムゲン魂が出現する。
「いいねぇ。がんばれ。」
出現した平成最強フォームの仮面ライダー達はダーティネスバグスターを攻撃してゆく。

「見ろ。あれが、ゲームに取り憑かれた姿だ。衛生省、お前たちは花家先生に散々誹謗中傷したが、どうだ。」
レイズの言葉に永夢達は黙ってしまった。

そんな中でも仮面ライダープロットはダーティネスバグスターとの戦いを楽しんでいる。
「どうしたどうした!最強のバグスターじゃねえのか!?」
「馬鹿な!(われ)が圧されるなど!」
「次はこいつだ!」
《停止 平面化 暴走 剛力化 剛力化 切り札 蠍座 天才化 金剛化 金剛化》
仮面ライダープロットはダーティネスバグスターの攻撃をかいくぐりダーティネスバグスターの動きを止めて強力なキックを放つ。
「くっ、このような輩に!」
「なんだっ!大したことねえな!」

「あの力…レベルでいうと50万といったところか…」
モニターを観て黎斗など呟く。
「レベル50万!?そんなんレベルなんて無いようなものじゃん!」
黎斗の言葉にニコは驚く。
「それでも、ダーティネスは互角に戦っている…」
「研修医、俺達は今はサークル主を観ているしか出来ない。」
飛彩の言葉を聞き、永夢はモニターを観ることしか出来なかった。

「さて、こいつで終わりだ!」
《ガ セット ロード ロード ロード……リミットブレイク Dirtiness Rebirth!クリティカルフィニッシュ!》
仮面ライダープロットは必殺技を発動する。それにより、仮面ライダープロットの両足が金色に光り、
「トドメだ!」
見事な両足蹴りをダーティネスバグスターに放つ。
「…馬鹿な!これは…何かの間違いだぁぁぁ!」
ダーティネスバグスターは最後まで己の敗北を認めないまま撃破される。
《ストーリーモード クリア》
渇いた効果音がゲームエリアに響き渡る。そして、ダーティネスリバースのドーズフロップはオーバーフローを起こし、破損。プロットの変身は強制的に解除され、ゲームエリアから追放される。

ゲームエリアから戻ってきたプロットを見てレイズ達は驚いた。そこにいたのは、目の焦点が定まらず、髪はグレーになり、何か譫言を呟いているプロットがいたからだ。
「どうしてこんな…」
「言ったはずだ。プロットは人生を課金したんだ。廃課金ともなれば、変身しただけで真っ当な脳神経は死滅する。」
「どうしてそんなことが言えるんですか!」
「プロットが言っていただろ。後は俺達に任せると。だからだ。」
「…そうだ…イベント回さないと。」
レイズと永夢のやりとりなど眼中に無いプロットはダーティネスリバースを開く。
「ちょっと、プロット!あの2人止めなくていいの?」
「うるせえ!今ランキングを上げているんだ!黙ってろ!」
近づくニコをプロットは突き飛ばす。
「無駄だ。今のプロットにまともな脳神経は残っていない。ゲームの為の神経が残り、プロットはゲーム中毒とゲーム依存症の末期状態だ。救いようが無い。」
レイズが説明していると、
「見つけたぞ!仲里竜城、西原香野子、そして大園卓弥!衛生省にまで来てもらう!」
衛生省の役人がCRに入ってくる。
「お前、やっぱり俺達の居場所を!」
レイズはニコを睨む。
「ちょっと!私じゃないんだけど!」
「じゃあ誰が!」
レイズとニコが口論を広げると、
「私が伝えた!」
ドヤ顔をした灰馬がやってくる。
「親父!?」
飛彩は驚く。
「彼らが、バグスターウイルス研究所に属する犯罪者です。」
灰馬は役人達をレイズ達に向かわせる。
「ちょっと待って下さい。」
永夢は止めようとするが、
「宝生君。君はCRを潰すつもりかい?」
灰馬に嫌みったらしく言われた永夢は抵抗を辞める。すると、
「仕方がない。どうせデッドリィトゥルースも調べられているだろう。助六、新設のオフィスに行くぞ!」
レイズはプロットからパーソドライバーを奪い装着。そして、
《トゥルーアドベンチャー♪ ステージ セレクト》
トゥルーアドベンチャーのゲームエリアに逃げる。
「やべえ、全然ランキングが上がらねえ。」
そこには、自分の行動に誇りを持っていたプロットなど、何処にもいなかった…
go to next game.

次回、仮面ライダープロット 最終回
終わらないバグスターウイルスによる被害。レイズはプロットの意志を継ぎ─次回『終わり向かうGame』 
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