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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第六幕その十一

 オーフェルさんとお別れをしてからご自身の研究室に戻りました、するとそこで動物の皆に言われました。
「薔薇の騎士ねえ」
「あれは確かに名作よね」
「私達も先生と一緒に観たけれど」
「あんな素敵な歌劇はそうそうないわ」
「楽劇となってるけれど」
「歌劇って言ってもいいわね」
「音楽も脚本も登場人物もね」
 その全てがというのです。
「最高に奇麗で素敵でそれでいて悲しくて」
「喜劇の要素もあったりして」
「それでね」
「見応え聴き応えもあるし」
「本当に素敵よね」
「あの作品は」
「そうだね、僕も大好きだよ」
 先生はばら戦争の論文を書きつつ答えました。
「実際に、ただ」
「ただ?」
「ただっていうと」
「いや、あの作品は凄くね」
 こうも言ったのでした。
「妖しい魅力があるね」
「あっ、多分それはね」
「主人公の一人がが男の子ってなっててもね」
「演じる人は女の人だから」
「そのせいでね」
「凄く魅力的なんだね」
「それで」
「そうだね、男装の麗人だね」
 ここでこう言った先生でした。
「だから妖しい魅力があるんだね」
「それってベルサイユの薔薇と一緒だね」
「あの作品もオスカルさん男装の麗人だし」
「そう思うとね」
「薔薇の騎士もそうだね」
「男装の麗人が出ていて」
「その魅力があるんだね」
 二人でお話するのでした。
「何というかね」
「男装の麗人って薔薇のイメージあるの?」
「そうかしら」
「それで妖しい魅力があるのかな」
「そうなのかな」
「そうだね、あの作品ではね」
 先生は薔薇の騎士のお話をさらにしました。
「あの登場人物は完全な男の子だけれど」
「そうした設定だよね」
「けれど演じる人は女の人なんだよね」
「そこはしっかりと決められていて」
「絶対だから」
「その魅力がね。凄いんだよね」
 本当にというのです。
「僕もそう思うよ」
「成程ね」
「だからあの作品にはそうした魅力があって」
「皆観るんだね」
「男装の麗人の魅力があるから」
「そうだね、確かに薔薇にはね」
 先生は考えながら言っていきます。
「男装の麗人というキーワードもあるのかもね」
「そうなんだね」
「妖しい魅力として」
「そうしたものもあるのかしら」
「薔薇はただ奇麗なだけじゃない」
「香りも素敵なだけじゃないのね」
「そう、食べられるうえに」
 さらにと言う先生でした。
「不思議な位妖しい魅力があるのかもね」
「だから愛されているのかな」
「人々にここまで」
「ベルサイユの薔薇にしても薔薇の騎士にしても」
「そして薔薇戦争でも」
「そうかも知れないね、そう思うと余計にね」
 まさにと思ってお話する先生でした。
「薔薇は本当に不思議なお花だよ」
「本当にそうよね」
「しかも棘もあるしね」
「奇麗な薔薇には棘がある」
「そうも言うし」
「そう、その棘のこともね」
 薔薇には付きもののこちらのこともというのです。
「薔薇の特徴でね」
「触ると確かに痛いけれど」
「それで気をつけないといけないけれど」
「それでもね」
「それもまた薔薇の魅力の一つね」
「棘も」
「そうだよね、本当に考えれば考える位ね」
 まさにというのでした。
「薔薇は魅力的なお花だよ」
「本当にそうね」
「何かとね」
「素敵なお花よね」
 皆も言います、本当に薔薇はその魅力で人を魅了しているのでした。 
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