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戦国異伝供書

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第一話 語ることその四

「酒も好きですが」
「そちらもじゃな」
「好きであります」
「結局どちらでもよいか」
「酒は酒で好きで」
 そしてというのだ。
「茶そして菓子もです」
「そちらもじゃな」
「好きであります」
「全く、それではじゃな」
「今よりですな」
「二つ共出す」
 茶そして菓子をというのだ。
「では出そうぞ」
「そうしてですな」
「その二つを楽しみながらな」
 そのうえでというのだ。
「昔話を楽しもうぞ」
「それではそれがしもですな」
「お主も話すとよい」
 かく言う慶次もというのだ。
「存分にな」
「そうさせて頂きまする」
「さて、どの家の話からはじめるか」
 ここで平手は腕を組み述べた。
「一体な」
「そのことならば」
 これまで黙っていた毛利元就が言ってきた、その後ろには三人の息子達がいてそうしてその場に控えている。
「もう人が多いということで」
「それでか」
「はい、織田家の家臣の方々からでいいのでは」
 幕府でも多い彼等でというのだ。
「そうされては」
「ふむ。では我等から」
「はい、お話をということで」
「それではそうさせてもらうか」 
 平手は元就のその言葉を受けて頷いてだ、そしてだった。
 自身を含めた織田家の者達に告げた。
「ではな」
「はい、これより」
「我等からはじめますか」
「これまでのことを」
「そうしようぞ」
 こうしてだった、まずは織田家から話をはじめた。天下統一までの彼等のことを。


第一話   完


                 2018・5・8 
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