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麗しのヴァンパイア

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第四十九話

                  第四十九話  二人で出して
 華奈子と美奈子はクラウンのメンバーとして七人が揃った時に二人で顔を見会わせて頷き合ってからだった。
 歌詞と曲を出した、そのうえで他のメンバーに言った。
「一応出来たわ」
「私もよ」
 こう言うのだった。
「それで改める場所があったらね」
「どんどん言ってね」
「わかったわ」 
 リーダーの梨花が応えた。
「それじゃあね」
「ええ、今からね」
「見てね」
 二人も梨花に応えた、そしてだった。
 他のメンバーが華奈子の詞と美奈子の曲を見た、その間結構な時間がかかったが。
 五人共だ、二人に笑顔でそれぞれ言った。
「いいと思うわ」
「これでいきましょう」
「歌詞も曲もいいわ」
「この二つを組み合わせてね」
「それでやっていこうな」
 こう言うのだった、そしてだった。
 梨花は二人にだ、今度はこう言った。
「後はね」
「楽器でどう演奏するか」
「そのことね」
「ヴォーカルでどう歌うかはね」 
 そのヴォーカルの二人に言うのだった。
「二人のサックスとフルートもあってね」
「どうするかはね」
「私達で考えてっていうのね」
「歌詞と曲見たら華奈子ちゃんメインかしら」
 彼女の方がいいというのだ。
「これはね」
「あたしなのね」
「ええ、これポップスでしかも」
 このジャンルの音楽でというのだ。
「かなり明るい感じだから」
「ポップスの中でも」
「だからね」
「あたしメインの方がいいの」
「そう思うし。ただそれだと」
「それだと?」
「いえ、この曲はね」
 どうもとだ、梨花は歌詞と曲をまた目で読みつつ言った。
「サックス合いそうなんだけど」
「サックスをよく使うといいっていうのね」
「華奈子ちゃんがメインで歌うと」
 華奈子はサックス担当だがというのだ。
「サックス使えないかも」
「あっ、そう言われると」
 その華奈子も否定出来なかった、歌はいいがここで一つの問題点が浮かび上がってしまったのだった。


第四十九話   完


                    2018・5・9 
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