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蛍の光

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第三章

 それで家に帰ってからだ、理恵子はイギリスの寿司について自宅のパソコンで検索をして調べたのだが。
 翌日だ、理恵子は部活で友人達に眉を顰めさせて話した。
「お寿司じゃなかったわよ」
「イギリスのお寿司は」
「そうだったの」
「ええ、天婦羅握りなんてね」
 これはというと。
「天むす、店長さんがドヤ顔で出した握りも」
「握りじゃなかったの」
「そうだったの」
「マンゴーか何も入っていた」
 果物のそれがというのだ。
「そうしたね」
「訳のわからないもの」
「そんなに酷いものだったの」
「お寿司とはね」 
 到底という口調での言葉だった。
「思えなかったわ」
「そんなに酷いの」
「イギリスのお寿司って」
「いや、ビーフシチューが肉じゃがになったけれど」
 イギリスではというと。
「それがね」
「イギリスのお寿司ってうと」
「天むすだったの」
「あと何かわからないもの」
 理恵子はこうも言った。
「御飯は使っているけれどね」
「そんなのだったの」
「よくわからないものだったの」
「イギリスのお寿司は」
「手巻き寿司なんかよりもね」
 理恵子はさらに言った。
「変なものよ、絶対に美味しくないわ」
「イギリスのお料理は色々言われてるけれど」
「まずいってね」
「それで実際になのね」
「まずそうなのね」
「そう思ったわ、あれじゃあ本場のビーフシチューも」
 肉じゃがの元になったこの料理もというのだ。
「多分だけれど日本で食べる方がね」
「美味しいっていうのね」
「そう言うのね」
「カレーもね。まあ紅茶はね」
 イギリスの代名詞と言ってもいいこの飲みものはというと。
「どうかわからないけれど」
「まあ流石に紅茶はね」
「イギリスもまずくはないわよね」
「流石にね」
「そう思うわ」
 理恵子にしてもだった、この考えは。
「幾ら何でも、じゃあ今日の部活は」
「ええ、クッキー作るのよね」
「お菓子ね」
「クッキーもイギリスだけれど」
「日本に入ってきたけれど」
「イギリスのクッキーはどうかしら」
 理恵子はこれから作るその料理のことをここで思った。 
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