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オズのトロット

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第十一幕その七

「これは」
「うん、美味しいね」
「串に刺しているものだけじゃなくてチーズもね」
「とても素敵な味だわ」
「これは幾らでも食べられそうよ」
「この国にはとてもいい牧場が沢山あるのよ」
 トロットも食べながら五人にお話します。
「それでなの」
「こうしてですね」
「こんな美味しいフォンデュが食べられるんですね」
「チーズもお肉も他のものも美味しい」
「そうした素敵なフォンデュが食べられるんですね」
「素晴らしい牧場が一杯あるから」
「そうなの、だから食べてね」
 女王もまた言います。
「我が国の自慢のお料理の一つだから」
「乳製品とお肉がいいんだよね」
 モジャボロも食べながらにこにことしています。
「この国は」
「だからよね」
「僕もこの国のチーズが大好きだよ」
「そう言ってくれて嬉しいわ」
 モジャボロにもにこにこと返す女王でした。
「じゃあどんどんね」
「頂くね」
「そうしてね」
「いや、ワインもいいよ」
 教授はワインも飲んでいます、そのワインは赤ワインです。
「フォンデュの中にも入っているしね」
「ワインを飲むとね」
 女王がワインについてお話することはといいますと。
「これもまた幸せな気分になるのよね」
「そうだよね」
「チーズと最高に合うし」
 女王はグラスの中にある赤ワインを優雅な仕草で飲んでいます、その上品さはまさに女王のものでした。
「素敵なお酒よね」
「それで女王もだね」
「大好きよ」
 チーズと同じだけというのです。
「本当にね」
「フォンデュもワインも楽しんで」 
 キャプテンが言うことはといいますと。
「ここでも最高の気分だよ」
「それは何よりも」
「いつも素敵なおもてなしをしてくれるね」
「それが私の趣味になったから」
 だからとです、女王はキャプテンににこりと笑って答えました。
「それでよ」
「そうだね」
「けれどどの国もよね」
 ここでこうも言った女王でした。
「皆をおもてなししてくれたわね」
「それぞれの国のおもてなしだったわよ」
 トロットが女王に答えました。
「素敵だったわよ」
「そうよね、だからね」
「イッソスの国でもっていうのね」
「負けていられないから」
「こうしてなのね」
「フォンデュを楽しんでもらってね」
 大人にはワイン、子供には葡萄ジュースが出されています、どちらもとても甘くて素敵な味で幾らでも飲めます。
「牧場にも案内させてもらうわね」
「牧場でもよね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「おもてなしさせてもらうわ」
「そちらも楽しみよ」
「牛に豚に羊に山羊がいて」
 にこにことしてお話する女王でした。
「賑やかでのどかで素敵よ」
「それがオズの国の牧場でね」
「この国の牧場よ」
 イッソスの国のというのです。 
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