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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:50 これからの道

 
前書き
長かったU-20の戦いが幕を閉じた
大会前と明らかに変化した日常
チームの今後を話し合うミライたち
そんな中トコハからある誘いが 

 
U-20チャンピオンシップはミライたちチームフォーチュンライトの優勝で幕を閉じた
会場や中継を見ていた多くのファイターたちが拍手を送る
受け取ったトロフィーをミライが掲げ花束を持ったミツキとタツマが両隣りに立つ
報道陣がその姿をカメラに映していく
3人は笑顔で並び立っていた

Turn:50 これからの道

数日後
「ええ~!こんなに~!?」
ミツキのもとに届いた雑誌などの出演依頼
テーブルから零れ落ちんばかりの量に開いた口がふさがらなかった
「すごい人気だね、ミツキちゃん」
そのうちの一つを拾い上げながら遊びに来ていたコユキは唖然としていた
「多少なりと影響はありそうだと思ってはいたけど、まさかここまでなんて」
「すげぇな、てか。こっちとかテレビやラジオの出演依頼もあるぜ、ほら」
ハジメが差し出した封筒を見つめる
「とりあえずヴァンガードに関係ありそうなのだけ厳選して………あとのは………全部やっちゃおうか!」
「あの欲張りなとこ、本当シオンそっくりだわ」
「いやいや、やると決めたらとことんなあたりは君譲りだと思うな」
そんなミツキを見てアムは頭を抱えシオンはニコニコとした表情を崩さないまま意見を述べた

「アタック!」
ルアードの攻撃がアニスとスターを飲み込む
「うぅ、また負けた」
テーブルに項垂れるタツミ
あれから何度もファイトしているがタツマの勝率が高い
「でもこうして、家で普通に姉貴とファイト出来る日が来るなんて思わなかったな」
「フフ、ミライちゃんたちには感謝しないとね、ね!もう一回!今度こそ勝つんだから」
「わあったよ、なんかすっかり立場逆転してんなぁ」

「クロノファング・タイガーでアタック」
「くっそぉ、もう一度だ」
「ちょっとは休ませてくれよ」
タイガとカズヤがファイトしているのをメグミとハルカが微笑ましく見ながらファイトを続ける
「私たちも負けられないわね」
「よーし、私のスタンドアンドドロー」

ミライはカードキャピタル2号店で小さな子供たちへデッキのアドバイスをしていた
「ソロウディバイダーを使うならアッガーやタイムピースで必要なカードを加えて、後はドロートリガーも………」
「ジジは?」
「それでもいいけど、ソウルブラストのカードが多くなっちゃうから、私のおすすめはウルニンかな」
そんなミライの姿をシンとトコハが見守っていた
「U-20で優勝して以来、ミライちゃんすっかり子供たちの人気者ですね」
「本当に、ミツキも仕事の依頼が増えて大変だってアムから聞きました」
「こうしてると、クロノ君の学生時代を思い出しますね」
「そういえば、クロノ昔から子供にだけは好かれてましたっけ」
「だけは余計だよ」
トコハが笑っていると丁度入ってきたクロノが苦言を呈した
「今日仕事だったわよね?まさかサボり?」
「んなわけあるかよ、お前に用があってきたんだ、仕事の話」
そう言って何かの書類を取り出すクロノ

「こんにちは~!」
夕方近くになってミツキがカードキャピタル2号店にやってくる
そこではちょうどミライとタツマがファイトしてるところだった
「あー!ずるい!二人だけ」
「ふふっ、お仕事お疲れ様」
「次どっちか変わってくださいよ」
「なんだかんだここに来ちまうよな」
「ええ、家で家族とするファイトもいいけど、やっぱりこうやって友達とするファイトは格別ね」
ギアネクストにミライがストライドするとタツマは青い顔で自分の手札を見た

デッキをシャッフルしてファイトの準備を進めるミライとミツキ
シャッフルの終わったデッキを互いに差し出して受け取るともう一度シャッフルする
「そういえば、次の大会どうします?」
「そうね………シーズンファイナルで二人とファイトしてみるのもいいかもしれない」
「私もなんとか予定合わせたいなぁ………あ、私が先行だ」
じゃんけんを終えると手札を確認し2枚を戻すミツキ
「その辺のことは帰ってからでいいんじゃねえの?」
「ああ、そうよね、今はファイトを楽しみましょう」
「後でたくさんできるのに今もこうしてファイトしてるあたり、私たちって相当なヴァンガードバカですよね」
「今更じゃない、そんなの」
苦笑するミツキの言葉に答えながらミライが自身のファーストヴァンガードに手を伸ばす
「スタンドアップ!ヴァンガード!」

今日はミライの家にミツキとタツマがお泊りに来ていた
トコハの発案でU-20の祝勝会だ
トコハが鍋をコンロにセットして準備する
「この時期に鍋………」
「うちじゃ結構当り前よ」
絶句するタツマにミライが声をかける
「大会の話だけど、当分はU-20優先で行こうと考えてるの」
「いいんじゃねえの、俺まだグレ2だし」
「あ、グレードあがったんですね」
「ああ、こないだ受けたクエ結構ポイント高くてな」
卵をかき混ぜながら応答を繰り返す3人
「そうですね、チャンピオンシップも興味あるっちゃあるんですけど………そういえば、今年ってサーキットの年じゃありませんでした?」
「ああ、もうそんな時期だっけ?」
「なんだ?サーキットって」
「4年に一回、普及協会と協賛してる企業が主催してる国際大会、結構大きい大会なのよ」
「普及協会と協賛してる企業、ってお前んちじゃねえよな?」
「違いますよ、まあうちとも親身にしてるところですけど」
「そういえばタツマは将来どうするの?ミツキはお仕事続けるだろうし、私はプロ」
「ん~、協会かプロかで悩み中」
「タツマさん伸びしろ凄いですからね」
「なんか姉貴もおんなじこと言いながらぼやいてた」
「サーキットの話に戻るけど、あれは招待制だし、出れるかどうかは正直微妙なのよね」
「けど、出てみてえな、世界中のやつらと戦えるんだろ?」
「日本だとアジア圏内ですけど、それでも香港とかシンガポールには強豪がたくさんいますよ」

食事とデザートを終え思い思いに過ごす3人
「はーい、ちょっと集合」
そんな3人にトコハが声をかけた
「なんだ?まさかさっき話してたサーキット?の招待状が来てるとか?」
「でもあれって参加チームの決定もうちょっと先よ?大体今から招待されるつもりでいるわけ?」
「言ってみただけだよ」
「まあまあ、本当にそうなったらちゃんと教えてあげるから、そうじゃなくて、ちょっと協会からお誘いの話が来てるの」
ミライとタツマを宥めながら話を続けるトコハ
「協会から?何かのイベント?」
「そ、新型のギアースが完成したからそのお披露目だって、実際に使われるとしたらサーキットからだろうけど」
「その、こけら落としに私たちもいけると?」
ミツキの問いかけにタツマの頭上には疑問符が浮かびハンマーで台座を飛ばしていくイメージが脳内に浮かんだ
「「それはだるま落とし!」」
※こけら落とし=一番最初の催しの事、主に新造された劇場などで使われる言葉

「いけるっていうか、そのギアースのお披露目であるチームとファイトしてほしいって企画、協会から私の方に話が来たんだけど」
「ちょっと日付確認したいんですけど………スケジュールの都合が」
「お前どこに手帳持ってたの?」
いつの間にか手帳とペンを片手にトコハに問いかけるミツキ
「ああ、そこらへんはアムにもう確認してあるから大丈夫」
トコハの方で手は既に回してあるようだ
後は当人たちの意欲の問題だが
「当然やるに決まってんだろ!新しいギアースってので真っ先にファイト出来る上に相手も相当強いんだろ!」
「そうね、やろうか」
「決まりですね」

ミツキとミライは布団に入りながら先の特別試合のことを話していた
「楽しみですね、どんなチームが相手になるんだろう」
「FFNGとか………ジーテク関連ならフロントランナーかも」
「クラッシュチャージやエドラリッターってこともあり得ますよね、でもやっぱり一番戦いたいのは」
「「クレストロード!」」
二人同時にあげたチーム名に揃って笑う
「やっぱり戦いたいですよね」
「チャンスがあるとしたらシーズンファイナルか………サーキット」
「向こうは呼ばれる可能性大ですけど、私たちは今年結成したばかりですし」
「でも、行きたいよね、3人で」

そしてファイト当日
協会本部の特設会場には多くの観客が集まっていた
リフトで上昇しながら入場するミライたち
と同時に相手チームもリフトで上がってくる
「え!?」
「な!?」
「ちょ、えええっ!?」
トコハ、クロノ、シオン、チームトライスリーの面々がそこには立っていた
「さあ、全力で来い」
「君たちがこの1年でどれだけ成長したか」
「見定めてあげる」 
 

 
後書き
次回予告
「まさかお父さんたちが相手なんて」
「ミキが聞いたら泣いて羨ましがるわね」
「ま、勝ったやつの特権ってことだな」

turn:51 立ちはだかる光輝の剣

「つか、来てたぞあいつ、観客席の奥の方」
「えっ!?」 
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