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異世界にやってきた俺は、チート能力を駆使して全力でスローライフを楽しむ!

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朝になる

 こうしてプロセルピナはこの世界のお仕事をするために、帰っていった。
 実はこのプロセルピナとハデスという二柱の女神さまはこの世界によく遊びに来ていたらしい。
 そして今回あったこのハデスという女神さまは俺が元に戻るまで責任をもってついてきてくれるらしい。

 責任を感じてくれたらしい……しかも美少女。
 こうしてゆっくり見るとやはり、通常とは違うような雰囲気を感じる……そう思っているとそこでそれまで話を聞いていたエイダが、

「では……しばらくよろしくお願いします。ハデス様」
「様づけであなたに呼ばれると、正体が気付かれてしまいます。ハデスとお呼びください」
「ですが」
「一国の姫に様づけされるような存在と思われるのは困るのです。こっそり地上に降りてくることもできなくなってしまいますし」

 そうハデスが言う。
 それにエイダは黙ってしまうが……今の話を聞いていて俺は、何か引っかかるものを感じた。そう、つまり、

「……姫?」
「そうよ。言っていなかったかしら」

 エイダが俺に返してくるが、そういえば先ほどの“闇ギルド”の人達も姫がどうのこうのと言っていた記憶がある。
 まさか。
 これはあの、異世界に転移した所で貴族の令嬢を助けてしまうという何処かの物語の主人公パターンに俺は入ってしまったというのか?

 いや、それはないだろう。
 もしそっちに入ってしまうとこれから戦闘が大変になり、どこかのモブのようにスローライフをしてゆっくりこのよく分からない拘束を解きつつ何事もなく戻りたいという俺の希望が果たせない。
 しかもそんな主人公格になったら、俺は目立って沢山戦闘をしないといけなくある。

 ただでさえ、“英雄”だと思われたり……おそらくは別人だと思うがそんな風に言われたり色々しているこの状況だ。
 できる限り俺は、目立ちたくないのだ。
 なのに気づけばこんな事になっていた。

 そう衝撃を受けているとそこでエイダが、

「……姫だから、手伝うのをやめる?」
「やめはしないよ。約束だから。でもなんで転移してすぐにお姫様を助けるような事件に遭遇するんだ俺? ! ま、まさかこれもプロセルピナの陰謀だったのか!?」
『違うわよ。そこそこ町に近い場所で、人気があまりない場所を選んだだけよ』

 そこで俺が衝撃の事実に気づいたと思いながら告げると、どこからともなくプロセルピナの声が聞こえた。
 どうやら適当であったらしい。
 もう少しこの世界の女神様は、考えるべき所がある気がする。

 前の世界の女神様なんて、頭を抱えながら異世界転移者などの配置を考えていたのだから。
 そう俺が思いつつそこで日がだいぶ上ってきていて、しかも外で人のざわめきが聞こえる。
 そろそろ仕事が始まるのかもしれない。

 そこまで考えた俺は何かを忘れているような気がした。つまり、

「しまった、日雇いのアルバイトが今日一日あったんだ。……それをやってから移動でいいか?」

 そう俺が聞くとエイダが、

「日雇い? どんな?」
「水を作るアルバイトだ。俺の能力は水を作るものだし?」
「……それでは説明付かない魔法を使っていたわよね」
「……」
「でもこちらが頼んでいる側だからそれ以上追求しないわ。手伝ってあげるから、早く終わらせて移動しましょう。“闇ギルド”の人達が襲ってきた件もあるしね」

 エイダがそう俺に言ったのだった。

  
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