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徴兵制

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第二章

 それを実行に移しとにかく与党批判を続け国防政策でもそうした。国防政策では彼等は特に力を入れた。
 元々彼等は国防政策自体に極めて批判的でかつては非武装中立なぞ唱えていた位だ、だから余計に民自党の国防政策には批判的で。
 強い決意でだ、彼等は言った。
「国防政策は完全否定だ」
「とにかく何から何まで批判するぞ」
「どんなことでも言うぞ」
「そしてその政策実現を阻止する」
「議会の通過も防ぐぞ」
「強行採決だの何だの言ってな」
 もう何が何でもという口調だった。
「邪魔でも何でもいい」
「ネットでの批判なぞ構うか」
「マスコミがバックにいるんだ」
「もうマスコミのゴリ押しでいくぞ」
 マスコミの力が落ちていること自体は意識しなくなっていた。
「嘘でもこじつけでもいい」
「何でも言ってやる」
「国防は特にだ」
「そうして我々の存在をアピールしてだ」
「最後はもう一度政権だ」
「夢よもう一度だ」
 彼等も彼等なりに必死になっていた、それで国会やテレビで盛んに主張ネットから見れば喚きを行った。
「戦前に戻すのか!」
「安保反対!」
「政府は暴走している!」
「一党独裁を許すな!」
 こう主張した、マスコミは彼等の主張をゴリ押ししていった。ある意味見事な連携、マッチポンプだった。
 勿論ネットでは彼等の主張はわかっていだ。それで。
 冷ややかかつ侮蔑的にだ、こう書いていった。
「完全に会社党の主張だな」
「冷戦の頃の主張じゃねえか」
「今こんなこと言うとか思わなかったぜ」
「何処まで退化してんだよ」
「戦前って何だよ」
「御前等日本の歴史まともに知らねえだろ」
 全くの不勉強だというのだ、実際にそうである。
「安保反対って何だよ」
「日本の現状わかってねえだろ」
「国防のこと本当にわかってねえな」
「これじゃあ駄目だな」
「ああ、本当にな」
「政権奪取とか無理だな」
「有り得ないな」
 彼等はわかっていた、そしてだった。
 彼等の主民党への支持はどんどん低くなっていた、しかし主民党はもうネットでの支持なぞ気にせずだった。
 新聞やテレビだけだった、そちらで言ってだった。
 まさに一点集中突破を目指していた、それで今度はだった。
「これでいくか」
「ああ、徴兵制復活だな」
「この政策をしようとしているとな」
「政府はこう考えている」
「教え子や子供が戦場に行く」
「そうなってもいいのか」
「こう主張するか」
 彼等はこう話してやはり実行に移したのだった。
「徴兵制反対だ!」
「徴兵制復活を許すな!」
「政府はそう考えているぞ!」
「政府の横暴を許すな!」
「我々は許さないぞ!」
「子供を、教え子を戦場に送るな!」
「戦争反対!」
 こう言いだした、新聞やテレビで言うとだった。 
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