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ロボスの娘で行ってみよう!

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第4話 アッテンボローの受難


話数をアラビア数字に変えました、他の執筆と紛らわしくなるからです。

ロボスの階級が曖昧なので大将から提督へ変更しました。
アッテン爺さんも提督へ変更しました。
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第4話 アッテンボローの受難

宇宙暦786年1月

 この所士官学校ではある噂が流れていた。
所謂、士官学校始まって以来の才媛であり女傑である、リーファ・ロボスに関する噂である。どちらかが優れた人物は今までも居たが、2つも持っている凶悪な人物は彼女だけで、その為に士官学校始まって以来と言う枕詞がついているのである。

その、リーファ・ロボス候補生のお見合いの話と、
クリスマスに、ある候補生を両親に紹介したという話があっという間に流れまくった。

そんなこんなで、お馴染みの事務局次長室では、
アッテンボローがキャゼルヌ達にからかわれていた。

「よっ未来の元帥閣下」
「元帥とまで行かなくても此で艦隊司令官までは確実だな」
「私もジェシカと、ゲフンゲフン」

上から、ラップ、キャゼルヌ、ヤンのチャチャである。
「なんで知ってるんですか?それに何も、やましいことはしてないですよ」
アッテンボローは、キスはしたが、それは無理矢理だったからと理論武装する。

「それはそれ、あのコッパーフィールド提督の孫とロボス提督の令嬢が婚約したって話は、統合作戦本部から宇宙艦隊まで、軍全体で噂になってるぞ。
783年度士官学校首席卒業、新進気鋭のウィレム・ホーランド中尉を破った候補生だとな」

「何ですか、その噂と広がりは」
「何でも、ロボス提督が嬉しそうに喋りまくってるそうだぞ」
「リーファも大胆だね」
「そうだね」

「キャゼルヌ先輩、ラップ先輩、ヤン先輩、面白がらないで下さいよ」
ほとほと困った顔のアッテンボローである。
「大体ライバルの校長を酒に誘って奢った上に、家の婿を宜しく頼むって言ったそうだからな」

「マジですか」
「アッテンボロー、外堀が完全に埋められたね」
「もう両親にも伝わってるんじゃ無いか?」

「しかし、リーファは策士だな。
惜しいのは、あの素晴らしい戦略戦術眼を碌でも無い事にしか使わない事だがね」
笑い出すキャゼルヌ、ヤン、ラップと慌てているアッテンボローであった。


事実、士官学校だけでなく、宇宙艦隊司令本部でも噂が流れっ放しであった。

「知ってる?ロボス提督の令嬢が婚約したって話」
「知ってるわよ、士官学校始まって以来の人物だって」
「相手は、コッパーフィールド提督のお孫さんだって」

「へーやっぱエリートはエリートにつくのね」
「同じエリートでも、あの人は、自意識過剰だものね」
「そうだよね、敬遠するよね」
「フフフ」



そう言う噂話が流れる中、1人面白くなく歩いている男が居た。
彼の名は、ウィレム・ホーランド中尉、所謂リーファの見合い相手である。
彼としては軍内部でも実力があるロボス提督とのがりが持てるという算段からリーファの婿になる気があったのだが、その前に破談にされた為に非常に頭に来ていたのである。

自分が優れた人間であるのに、単なる第二次ティアマト会戦で活躍しただけの、
人間の孫にかっ攫われたのであるから、怒り心頭であった。

くっそー。ロボスめ!俺のことを目をかけてるとか言って、
娘婿に成るかとか言いながらそれを反古にしやがって!あーむかつく!!
この俺こそ、帝国を滅ぼす男!ウィレム・ホーランド元帥なのに!

俺が統合作戦本部長と宇宙艦隊司令長官になった暁には目にモノ見せてやるぞ!!
あはあははは、オーディンを長駆し皇帝を処刑するのは、この俺だ!!

コッパーフィールドの孫が下に来たら、特攻させてやるか。
いや、俺が元帥になり優雅な生活を送る中で、最果ての駐屯地で惨めな飼い殺しの方が、
一生後悔するだろうから其方にしよう、はははは、何にしても楽しみだ!!



気の毒なことに、アッテンボローは、ホーランドに一方的な敵視をされたのだった。


その原因を作った、当の本人は相変わらず、
校庭の隅で読書しながら、考え事をしていた。

んー、カリンが一昨年生まれたばかりだから、母親が亡くなるのが何時なんだろうか、
出来れば事故に遭わないようにしてあげたいんだけどな。
シェーンコップは今年ローゼンリッター小隊長任官か、今の内にがりを作っておくかな。

791年にはリューネブルクが亡命するけど、信頼関係作って於いて此方の戦力にならないかな。
あとは、艦隊運動のフィッシャーのオッさんにビュコック爺さんとかゲリラ戦のビューフォートとかに教えを請えれば良いのだけどね。

卒論で、並行追撃と無人艦突撃とD線上のワルツと死角からのミサイル艦攻撃とかの利点と欠点を事細かく書いてだそうかな、そうすれば、下手な人死にが減るからな。
ヤンのイゼルローン奪還方法を出すと、占領できるんだけどな。

問題は帝国領侵攻作戦が始まるかも知れないことなんだよな。
まあ、今の状態だと同盟の戦力は充実してるし、
ラインハルトも未だに軍にいないから成功する確率は高いんだけどね。

或いは791年7月頃に攻略すれば、ラインハルトとキルヒアイスをカプチュランカで捕虜にすることが出来るんだどけど、或いは793年に占領すれば、ロイエンタールとミッターマイヤーを捕虜に出来るんだが難しいかな。

問題はローゼンリッターなんだよなー。シェーンコップは信頼出来るんだけど、
それ以前の指揮官が裏切るかも知れないからなー。
12人中半数が裏切ってるからなー。

そうなると、ヤンが落とすまで待つしかないが、サンフォードやウィンザーがうざいし、
親父も馬鹿だし、フォークが一番厄介だ、
士官学校在校中に精神錯乱起こさせて退校処分にするかな。

仮に帝国領侵攻作戦があったとしても、私が親父の元に配属させて貰って。
作戦会議でフォークを人事不省にして、作戦を変えれば何とか出来る筋書きは用意してあるんだけどね、
支持率アップすれば良いわけだから、策なんて幾らでもあるじゃない。

まあ、それまで私が生きているか、親父が失脚してなければの話だけどね。
今なら、トリューニヒト暗殺も結構簡単なんだけどね。
あとは地球教が問題か、何とか出来ないかな、カルト集団として取り締まれないかな。

ん?時間だ、授業でなきゃ。


■士官学校 教室

「ねえねえ、リーファ」
「ん、なにカスミ?」

此奴はアザイ・カスミ(E)同期生で仲が良いが、パパラッチだ。
戦国武将浅井長政の子孫だと自称しているが2000年ほど前なのでわからんじゃん。
それでいて学校内で地下新聞作って居る活動家だが、
東スポ並のいい加減な記事が多いので校長も苦笑いで許しているそうだ。

「婚約したって本当?」
「あー、それに近いことはしたけど」
「何をしたのかな?」

「家族との食事に連れてっただけだよ」
「ふむふむ。ではアレはしたのかな?」
「まだだよ。キッスは奪ったけどね」

「おー、スクープじゃん、でお味は?」
「んー、レモンの味じゃ無いのは確かだよー」
「なるなる、では今後の予定は?」
「親父には卒業後と言ってあるよ〜」

「了解だ、良い記事が書けそうだよ、サンキュー」
「はいはい、授業真面目に受けなさいよ」
「了解だよー」

んーダスティー包囲網が縮まってきたね、親父もやるときにはやるじゃん。
最近益々太ってきたし、親父臭がするんだけどね。
まあ、及第点として評価してあげますよ。

あとは、アッテンパパと姉上達に認めてもらう事が肝心だね。
そうそう、ヤンに貸す本の目録も作らなきゃ駄目だね。
自分で覚えている知識を纏めた自費出版本もあるから、
此はヤンも読んでないからね、良い品になるはずだよ。

キャゼルヌ先輩に貸した、旧日本軍関係の補給軽視作戦集や通商破壊戦の補足集は受けたからね。
今度は、どんな本を書きますかね。

その頃、事務局次長室では、キャゼルヌが真剣にリーファの貸した本を読んでいたそうだ。
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アザイ・カスミに名称変更
 
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