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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:46 それぞれの覚悟

 
前書き
ついに決勝戦の幕が切って落とされた
長い戦いの果てにここまでたどり着いたミライたち
辛く苦しいことも力を合わせ乗り越えてきた
力を合わせ最後の戦いへと臨む 

 
花火が上がり会場付近は多くの観客でにぎわっていた
「今年も無事、この時を迎えることが出来たことをうれしく思う、U-20チャンピオンリーグ、決勝戦だ」
伊吹の言葉と共に観客は歓声を上げた
「多くのファイターがチーム名と共に頂点を目指し競い合い、高め合ったこの大会、決勝に残った2チームを紹介する」
伊吹が腕を掲げると煙が噴き上げミライたちフォーチュンライトとミキたちクロニクルハーツが入場してきた

Turn:46 それぞれの覚悟

「で、どう?」
会場の中心にギアースが設置されその両サイドには選手の控えるベンチが設置されていた
そのベンチの中でミライがタツマに問いかける
「うまくいくかどうかはわからねぇ、ただ俺なりに答えは出せた、ファイトで証明してみせるさ」
自らのすべきことを見つけギリギリまで調整していたタツマ
どうやら決勝までに自分なりの答えを見つけたようだ
「そう、ならまずはミツキ、いつものように切り込み隊長お願いね」
「任せてください」
デッキを片手にコンソールへと向かうミツキ
コンソールの前に立ちながらデッキを見つめていた

「決勝戦は勝ち抜き形式で行う、負けたファイターは次のファイターと交代していき、最終的に相手チーム全員を倒した方が勝ち、それでは最終戦、綺場ミツキVS美浜ユキナ」
「ユキナさんが先鋒なんですね、準決勝では次鋒だったのに」
「そっちの先鋒はきっとミツキだと思っていたからね、チグサのデッキはミツキみたいに序盤から攻めてくるデッキに弱い、だからこそ私が先陣を切る」
「だったらここで私が勝って二人抜き狙っちゃいますよ」
「出来るかしら」
デッキをコンソールにセットしながら笑みを零すユキナ
一方のミツキも笑顔でそれを見据えていた
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」

二人が降り立ったのは惑星クレイ、ズーの森林、ネオネクタールのフィールドだ
「青雲の宝石騎士 ヘロイーズ!」
「瑠璃唐草の銃士 マイ・レン」
互いのファーストヴァンガードが剣を構え相手を見据えた
「ライド!呼声の宝石騎士 クリスティーン!」
「ライド、睡蓮の銃士 ルース、更にルースをコール」
リアガードのルースが真っ直ぐ剣を構えクリスティーンに向かってくる
一直線に斬られたクリスティーンは膝をついた
【宝石騎士 そーどみー】トリガーなし
「次はヴァンガードよ!」
【白詰草の銃士 ミア・リータ】トリガーなし
ルースの攻撃でその場に倒れるクリスティーン
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
「ライド!涼風の宝石騎士 アルトガロ!シンベリンをコールしてヴァンガードにアタック!」
シンベリンの宝石から放たれた赤い光がヴァンガードのルースに向かっていくが
「リアナでガード」
その光に貫かれたのは蓮の銃士 リアナだった
「だったら!」
アルトガロが一直線にルースへと向かっていく
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし

「イゾルデが入った、あれをどのタイミングで使うか、使わせるかで勝負は決まる」
「そっか、確かあの人の切り札は………」
ユキナの切り札、姫小百合の精華銃士 マイラ
リアガードの全体強化を狙える強力なGユニットだ
その強力な攻撃を防げるイゾルデの存在はこのファイトを大きく左右する

【鈴蘭の銃士 レベッカ】トリガーなし
「ライド!竜胆の銃士 アンテロ、ルースでヴァンガードにアタック」
「バートラムでガード」

「ガードすんのか?リミットブレイク狙いに行けるだろ」
「クリティカルトリガーが出ることを警戒してるのよ、ただでさえ2対1、これ以上ダメージが広がるのはよくないわ」

「ドライブチェック」
【鈴蘭の銃士 レベッカ】トリガーなし
アンテロの剣がアルトガロを正確に射貫いた
【熱風の宝石騎士 シンベリン】トリガーなし

「ダメージは3対1、大会初出場ながらこれまで勝ち残ってきたミツキ選手ここは苦しい展開か?」
「あ?初出場?あいつ大会出たことなかったのか?」
「ミニ大会くらいなら何度か出てるけど、U-20みたいな大きな大会は初めてね」
「意外だな、あいつ落ち着いてるし結構ベテランかと思ってた」
「今更この話することになるのね………ほら、ミツキはモデルをやってるでしょ、時間を合わせるのが大変で、クエストとかもあまりできないでいたみたいだし」
そう言ってミツキが出ている雑誌を見せるミライ
それを受け取って軽く流し見するタツマだが
「決勝についてのインタビューも載ってっけど、これいつのだ?」
「一昨日くらいに出た週刊誌よ、ミツキ、忙しい中で必死に時間を見つけて頑張ってたみたいだから」
その小さな体に一体どれだけの想いを抱えているのか
「強いわよ、ミツキは」

「(ユキナさんの手札は4枚………あとはこのドロー次第)」
ドローしたトレーシーのカードを見て笑みを零すミツキ
「(いける、うまくいけばこのターンで一気に勝負を決められる)」
ミツキがカードを掲げるとそのカードが表になる
「闇を照らす一筋の光!運命を切り開く希望の輝き!ライド!導きの宝石騎士 サロメ!」
剣を掲げたサロメがアンテロを見据える
「エスペシャルカウンターブラスト!そーどみー!来て!」

「そーどみーを呼んだってことは………」
「ミツキは一気に決めるつもりよ」

「さばるみー!お願い!更にシンベリンを後ろへ、トレーシーをコール」
トレーシーの列はパワー19000
パワー9000のアンテロでは防ぐのに二枚必要になる
更にクリティカルが上昇するサロメ
ダメージ差をひっくり返しこのターンに勝負を賭ける
「(ずっと考えていた………私がこのチームにいる理由、ミライさんに誘ってもらった時は嬉しかった、でも力が足りず、何度も悔しい思いをした)」

それは決勝前に行われた雑誌の撮影でのことだった
指示通りのポーズをこなしOKを貰うミツキ
「よし、今日の撮影はここまで、よかったよミツキちゃん」
「ありがとうございます」
「ミツキちゃん、決勝戦も頑張ってくれよ、俺達も応援しているから」
カメラの男性の言葉に他のスタッフたちも続いた
照れくさいやら嬉しいやらで笑顔になるミツキ
「ミツキちゃん、優勝したらチームメイトの二人と一緒に写真撮ろうよ、オジサン応援頑張るからさ」
「えへへ、一応頼んでみますね」
自分を応援してくれる笑顔にミツキは気づかされた
モデルとしていつでも笑顔をモットーにしてきた彼女
それをファイトに生かすことで初めての大きな大会での支えにもなった
それは同時に多くの人に笑顔を与えているんだということも

「だから私は、ヴァンガードとモデル!両方でたくさんの人を笑顔にする!それが私の道!」
剣を掲げたサロメの剣先に立つアンテロ
そのアンテロめがけてそーどみーが一直線に飛びかかった
「くっ」
アンテロの腕に噛みつくそーどみー
【タンポポの銃士 ミルッカ】トリガーなし

「っしゃあ!トリガーなし!」
「次のサロメはクリティカル2!これが通れば次のトレーシーのアタックが生きる」
ミツキのデッキはクリティカル重視の超攻撃型デッキ
ツインドライブ次第では一気にダメージ6まで持って行ける展開だ
「いっけぇ!」
サロメの剣先から放たれた光がアンテロを飲み込む 
 

 
後書き
次回予告
「俺はずっとあいつらに助けられてきた」
「初心者の俺を仲間に誘ってくれて」
「そんで仲良くしてくれて
「女2人に俺だけ男なのに、居心地は悪くなくて」

turn:47 探し出した答え

「ありがとうな、お前らに会えてよかった」 
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