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オズのトロット

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第六幕その一

               第六幕  ハイランドとローランド
 潜水艦は朝になると海の上に出ました、そうして海の上で日の出を見ますがモジャボロはにこにことして言いました。
「いや、いいね」
「そうだね、海の上で見る朝日もね」
 教授もにこりとしています。
「いいものだね」
「うん、海面が朝日できらきらもしていて」
「素敵な光景だよ」
 海から出て来ている様に見えるお日様を見て言うのでした。
「海の景色はね」
「そうだね、じゃあ今からね」
「港に入るよ」
 キャプテンが二人に笑顔でお話しました。
「そうなるよ」
「港だね」
「そして今からだね」
「ドウ一世に会おう」
 ハイランドとローランドの王様にです。
「これからね」
「それで贈りものを渡すけれど」
 トロットが言って出したものは帽子でした、ですが普通の防止ではありませんでした。
 クッキーの帽子です、チョコレートを入れた見事なシルクハットです。カルロスはそのシルクハットを見て言いました。
「チョコレートクッキーですか」
「ドウ一世への贈りものよ」
「ジンジャーブレッドの人だからですね」
「そう、この帽子にしたの」
 シルクハットにしたというのです。
「いいでしょ」
「はい、あの王様が一番喜んでくれるものですね」
「相手の人が喜んでくれるものをプレゼントしないとね」
「だからですね」
「このシルクハットにしたの、それとね」
 さらにお話するトロットでした。
「チックとブルーインにもね」
「プレゼントがあるんですね」
「そうなの」
 こうお話するのでした。
「これがね」
「そうですか、お二人にもですか」
「チックにシルクのパジャマ、ブルーインにはゴムの子熊のおもちゃよ」
「お二人のそれぞれ好きなものですね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「それでなのよ」
「パジャマとおもちゃですね」
「その二つを用意したの」
「そうですか」
「じゃあ今からね」
「入港してですね」
「一緒に行きましょう」
 こうお話してでした、そしてです。
 潜水艦はハイランドの港に入港しました、カルロスは潜水艦から出て波止場に入ってそこから街を見てこう言いました。
「何か昔の欧州の港町みたいな」
「そんな感じだね」 
 ジョージも見事な煉瓦の街を見て言いました。
「オランダ辺りかな」
「運河もあってそこにも船が行き来していてね」
 神宝は街の中の運河と船達を見ています。
「そんな風だね」
「運河のところも煉瓦で素敵ね」
 ナターシャはそこにもある煉瓦を見て笑顔になっています。
「本当に昔ながらの場所ね」
「ハウステンボスみたいね」
 こう言ったのは恵梨香でした。
「日本だと」
「そうだね、ハウステンボスだね」
 カルロスは恵梨香言葉を聞いて頷きました。
「ここは」
「言われてみればそうだね」
「建てものも街並みもね」
「運河とその周りもね」
「ハウステンボスみたいね」
「そうだね、奇麗な港町だよ」
 笑顔で言うカルロスでした。 
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