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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:45 新生の猛虎

 
前書き
決勝戦に向けて少しでも強くなりたいタツマ
ミライと共に三号店で強敵に挑む
かつて彼女のライバルであったタイガ
このファイトでタツマは答えを見つけられるのか 

 
「特訓?」
「ええ、ミキは本当に強くなっている………少しでも追いつきたくて出来ることをしたいの」
ミライたちはこの日カードキャピタル3号店を訪れていた
「そうだな、お前とは1勝1敗のままだし、いっちょやるか」
意気込んでデッキを構えるカズヤ
ファイトを始めようとするミライの姿を見てタツマも周囲を見回す

Turn:45 新生の猛虎

「お、気合入ってるな、ミライは」
丁度その時店に入ってきたタイガの姿を見てタツマは彼に駆け寄った
「あんた、あいつのライバルだったんだってな」
「お、おお、まあ、そういうことになるかな」
突然話しかけてきたタツマに困惑するタイガ
「俺とファイトしてくれ、もっと強くなりてぇんだ」
そう言ってデッキを突き付けるタツマに目を丸くしながらもタイガは突き付けられた手を制しながら彼を見据えた
「わかった、つっても俺もヴァンガード歴はそんな長いわけでもねえ、だから教えるなんて柄じゃねえし………手加減出来ねぇぞ」

メグミとミツキが見守る中二人のファイトが始まった
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
二人は惑星クレイ、ダークゾーンの工業地帯に降り立つと最初のユニットを憑依させる
「秘められし力 ルート!」
「クロノ・ティガー!」
タイガのファーストヴァンガードを見据えるタツマ
「(クロノ・ティガー………ミライのデッキと同じ十二支刻獣か、一体どんなファイトをすんだ?)」
「ライド、スチームリンクス エンメ」
「ライド!竜刻魔導士 ニーズ!更にアビサル・オウルをコール、アビサル・オウルのスキル、山札の上から7枚確認して覚醒を待つ竜 ルアードを手札に、手札からエデルンをドロップ」
手札を交換して堅実にファイトに臨むタツマ
序盤から速攻を仕掛ける得意のスタイルだ
「アビサルでアタック!」
アビサル・オウルがエンメに体当たりする
【スチームスカラー エメルアンナ】トリガーなし
『続け!ニーズでヴァンガードにアタック!』
「ノーガード」
「ドライブチェック!」
【竜刻魔導士 モルフェッサ】トリガーなし
「(モルフェッサか、かなり動きが速いな、デッキも回ってる)」
【夜に啼くギアタビー】クリティカルトリガー
「っと、意味ねえか、まあいい、スタンドアンドドロー。ライド!スチームリンクス アダドアブラ」
蒸気仕掛けの砲を抱えた少年の姿のユニットにライドしたタイガ
「いくぜ、アタックだ!」
「ノーガード」
砲から放たれた攻撃が一直線にニーズへ向かっていく
「ドライブチェック」
【スチームスカラー エメルアンナ】トリガーなし
攻撃を受けふっ飛ばされたニーズが何とか着地して立ち上がる
【竜刻魔導士 ウスキアス】トリガーなし
「ライド!竜刻魔導士 リア・ファル!更にアビサルを後ろへ!モルフェッサをコール!ヴァンガードにアタックだ!」
リア・ファルが杖を振るってアダドアブラに攻撃を仕掛けようとする
「(リアガードのパワーは十分とみてヴァンガードからのアタックに切り替えてきたか)」
「ドライブチェック」
【ハウルオウル】ドロートリガー
「ドロートリガー、一枚引いてパワーをモルフェサに」
「(げぇ、マジかよ、リアガードの攻撃はガードしようと思ってたんだけどなぁ)」
リア・ファルの攻撃がアダドアブラを直撃し吹っ飛ばす
「ダメージチェック………お?」
【刻獣 スラスター・バイソン】クリティカルトリガー
「パワーはアダドアブラへ」
「モルフェッサでアタック!」
「ガード」
剣を携えた狼のようなユニット、刻獣 スラッシュ・ドッグに阻まれモルフェッサの攻撃は届かない
「くそっ、ターンエンドだ」
「(あっぶねぇ、序盤から4ダメージとかシャレにならないからな)」
カードを引きながら困ったように笑うタイガ
「けど、こっちもそろそろエンジンかけさせてもらうぜ」
一枚のカードを掲げるタイガ
「行くぜ!我を導け!信じる世界をその手に!ライド!クロノファング・タイガー!」
タツマにとっても見慣れた存在である赤い猛虎のユニットがヴァンガードサークルで咆哮を上げる
「クロノファング………けど、あいつのスキルは確か」
「クロノファング・タイガーのスキル、手札を一枚バインドして相手のリアガードを一体選択、そのユニットを山札に送り、代わりにグレードの二つ低いカードを相手はコールする」
「は?あれ?そんなスキルじゃなかったような………」
「よく見なさいよ」
困惑するタツマの前に差し出されるクロノファング・タイガー・Gのカード
タツマはそれを手に取って
「え?あれ?………あ、よく見ると微妙に違う」
「確かに同じクロノファングだけど、違うカードなのよ」
ミライの指摘でようやく合点が言ったらしいタツマ
「あ、あ~、なるほどな、つかお前自分のファイトは?」
「終わったわよ、てかそれ返して」
タツマの手からクロノファングのカードを抜き取ったミライはそれを自分のデッキに戻すと盤面を見る
「続けていいか?」
「あ、わりぃ」
「じゃ、ルートを選択して山札に、グレードの2つ低いカードをコールしていいぜ」
「いねーよ!ルートグレード0だぞ!」
「その場合はコールできずそのまま山札だ」
「(ストライドスキルのコストにするつもりだったのに………)」
タツマのデッキには天空を舞う竜 ルアードを始めソウルをコストとするカードが多い
だからこそソウルに入るルートの存在は大きいのだが
「じゃ、次はクロノ・ティガーのスキルだ、相手のリアガードが山札に送られたとき、このカードをソウルに送ってバインドゾーンの表のカードを一枚、リアガードへスペリオルコール、スチームスカラー ジジ、この効果で呼んだユニットのパワーは+4000」
「ジジ、っつーことは………」
「ああ、ソウルブラストで1枚ドローだ」
「出た、タイガの得意のコンボ」
このコンボは以前からタイガが使っていたもの
相手のリアガードを除去しながら自身は手札を増やし盤面を整える
「さらにエンメをコール、クロノファングでヴァンガードにアタック」
「っく、ノーガードだ」
「ツインドライブ」
【刻獣 リボルバー・ドラコキッド】トリガーなし
【スチームリンクス アダドアブラ】トリガーなし
「ダメージチェック」
【イビルリフューザー・ドラゴン】トリガーなし
「次はエンメのブーストしたジジでヴァンガードにアタック」
「それもノーガードだ!」
【ハウルオウル】ドロートリガー
「トリガーの効果で1枚ドロー、今度はこっちの番だ、ストライドジェネレーション!」
カーニバル・ドラゴンが咆哮を上げて姿を現す

「(カーニバル・ドラゴンか………)」
ミライは盤面を見回した
確かにカーニバル・ドラゴンならタイガのリアガードを一掃できる
だがダメージゾーンのカードを見ると
「(さっきの攻撃で追いつかれて3対3………これは………)」
続けてミライが視線を送ったのはグレード3が2枚ある状態のタツマのドロップゾーン
「(原因はこれか………タツマの今後の課題ね)」

「ストライドスキル!アビサルを退却してニーズとソードブレイカーをコール!ソードブレイカーのスキルで1枚ドロー、ソードブレイカーとニーズをコール、、手札からコールしたソードブレイカーをカーニバル・ドラゴンのスキルで退却」
「ジジとエンメを退却」
リアガードサークルからドロップされたエンメのカードに手を伸ばすタイガ
「エンメのスキル、リアガードかガーディアンのこのユニットがドロップゾーンに置かれたとき、このユニットをバインドゾーンへ」
「(バインド………こいつのデッキ、さっきのティガーといいあそこを使うデッキになっているのか?)」
唇をかみしめるタツマ
「ウスキアスの儀式!パワー+7000!そのウスキアスでアタックだ!」
ウスキアスが振り下ろした腕がクロノファングに直撃する
「ダメージトリガーチェック」
【スチームリンクス エンメ】トリガーなし
「ソードブレイカーのブースト!カーニバル・ドラゴンでアタック!」
「エメルアンナでガード!スキル発動!クインテットウォール!」
タイガのめくったガーディアンはヒールトリガーの刻獣使い アンネムが2枚とグレード2のスチームテイマー ナニ、刻獣使い マニシュ、そしてグレード1のリボルバー・ドラコキッド
「(シールドの合計は35000、クロノファングと合わせて46000、こっちのパワーが32000だから、3枚でねえと通らねえ)」
【竜刻魔導士 リア・ファル】トリガーなし
「くそっ、だがまだだ、俺にはまだモルフェッサのアタックが残ってんだ、セカンドチェック
【デスフェザー・イーグル】クリティカルトリガー
【ベリアルオウル】クリティカルトリガー
「エメルアンナのスキルでドロップゾーンのエンメをバインド、そしてドロップゾーンのアンネムとスラッシュ・ドッグを山札に戻してシャッフル」
「モルフェッサでアタック!」
「ガード!」
マニシュ、ギアタビー、アダドアブラ、リボルバー・ドラコキッド
これでタツマのアタックはすべて終了となる
「くそっ、だがただじゃ終わらせない、ニーズの効果でモルフェッサを退却して1枚ドロー」
「それじゃあこっちの番だな………新たな光よ、我が道を照らしだせ、ストライドジェネレーション!クロノタイガー・GG」

「タイガさんの新しいGユニット!?」
「クロノファングの新たな可能性の姿」
初めて見るユニットに驚くミツキとミライ
このGユニットこそタイガのデッキの新たな切札

「クロノファング・タイガーをコール、まずはエンメのスキルだ、カウンターブラスト、バインドゾーンのこのカードをドロップして、山札の上から2枚バインド」
【刻獣 スラスター・バイソン】
【推し進めるギアタイガー】
「そしてクロノファング・タイガーとギアグレアにパワー+3000、同じスキルをもう一度」
【夜に啼く ギアタビー】
【推し進めるギアタイガー】
「これでバインドゾーンは4枚、ギアグレアのスキル、ソウルブラスト、相手のリアガードをグレードの合計がバインドゾーンの枚数と同じになるまで選び、山札の下へ」
「くそっ、今のスキルはそのためか」
タツマのリアガードのグレードの合計は4、タイガのバインドゾーンも合計で4枚
そのためにエメルアンナからエンメへとつないでバインドゾーンの加速を狙った
「(こいつやっぱ半端じゃねえ)」
「クロノファング・タイガーでアタック」
「デスフェザーでガード!」
クロノファング・タイガーの拳の直撃を受けて消滅するデスフェザー
さらにギアグレアが両肩の砲門から攻撃を放つ
「トリプルドライブ」
【刻獣 スラッシュ・ドッグ】クリティカルトリガー
【刻獣使い マニシュ】トリガーなし
【刻獣使い アンネム】ヒールトリガー
「くっ」
光線を浴びて怯むルアード
【覚醒を待つ竜 ルアード】トリガーなし
【秘められし力 ルート】トリガーなし
「って何でルートが入ってんだ!?」
「いや、それ多分クロノファングのスキルで………」
「あ、あの時か、まあいいや、ストライドジェネレーション!」
天空を舞う竜 ルアードが腕を突き付けクロノファングを見据えた
「まずは天空を舞う竜の儀式、アビサル・オウルをスペリオルコール、そしてストライドスキル、アビサル・オウルを退却してニーズとアビサルをコール、退却したアビサル・オウルの儀式でカウンターチャージ」
更にコールされたリア・ファルが真っ直ぐクロノファングへ向かっていく
「ノーガードだ、ダメージチェック」
リア・ファルに蹴られてよろめくクロノファング
【スチームリンクス ナディン】トリガーなし
「天空を舞う竜 ルアードでアタック!」
「ジェネレーションガード!ハイブロースチーム ラファンナ、クロノファングをデッキに戻し、シールド+10000」
「トリプルドライブ」
【竜刻魔導士 リア・ファル】トリガーなし
【竜刻魔導士 ウスキアス】トリガーなし
【争奪の騎士 エデルン】トリガーなし
「まだだ!アビサル・オウル!」
「ガード!」
スラッシュ・ドッグに阻まれこのターンの攻撃も終了
「(さて、耐えたのはいいけど、ちょっと手数が足りないな………どうするか、お?)」
ドローしたカードを見たタイガは目を丸くした
「こいつはいいもんを引いたぜ、クロノファングのジェネレーションブレイク、手札のナディンをバインドすることでストライド出来る、ストライドジェネレーション!」
無数の砲門を抱えたクロノファングのまた異なる姿が降り立った
「突き進め!我が心のままに!運命に抗い、信じる世界を切り開け!クロノタイガー・リベリオン!」
リベリオンの登場したことでミライは少し位置をずらしてタイガのバインドゾーンを見た
「(5枚か………多いとは言えないけど十分すぎるくらいね………タツマの手札は………あーあ)」
タツマの手札は枚数が多いもののシールドは結構まばら
「ナディンのスキル、カウンターブラスト、1枚バインド」
山札の上を1枚めくってバインドゾーンにカードを置くタイガ
置かれたカードはスチームテイマー ナニ
「(ナニのスキルは確か………)」
「ナディンをリアガードへ、バインドゾーンの枚数分パワー+1000、バインドゾーンの枚数が3枚以上なのでソウルチャージ、5枚以上なので1枚ドロー、ラッキーポッド・ドラコキッドをソウルへ、ナディンのパワー+3000、マニシュをコール!アタック時にスキル発動!パワー+2000」
「リア・ファルでインターセプト!」
「ナディンでアタック!」
「ベリアルでガード!」
リアガードの攻撃を上手くさばいていくタツマ
手札の枚数がうまく作用してくれている
「次だ、クロノタイガー・リベリオンのアタック、ナディンと手札1枚をバインド、クリティカル+1、ドライブ+1、更にこのユニットはバインドゾーン2枚ごとにパワー+5000」
「バインドゾーン8枚………40000のパワーアップ!?」
パワー66000、シールドの合計を確認するタツマだが
「だめだ、ノーガード」
「クワドラプルドライブ」
【スチームスカラー エメルアンナ】トリガーなし
【刻獣 リボルバー・ドラコキッド】トリガーなし
【スチームテイマー ナニ】トリガーなし
【夜に啼くギアタビー】クリティカルトリガー
リベリオンの攻撃がルアードを飲み込んでいく
【竜刻魔導士 ニーズ】

「だぁ!だが見えたぜ、俺に足りないもの」
「勝敗を分けたのがどこか、タツマもわかるわよね」
「最初のストライド………カーニバル・ドラゴンで後手に回った分序盤の速攻を生かしきれなかった」
「結果として攻めきれず、タイガに反撃のチャンスを与えた、と」
肩を落として大きくため息を零すミライ
タツマは自分のデッキを手に取って真剣な表情で見つめていた
「(俺のすべきことは見えた、後は決勝までに間に合うか………)」 
 

 
後書き
次回予告
「にしても結構危なかったなぁ」
「ふふっ、でもタイガも強くなってるわ」
「あいつも強くなるぜ」

turn:46 それぞれの覚悟

「じゃなきゃ意味ないもの、今日は楽しかった、久々にタイガのファイトも見れたし」
「………もしかして、あいつをけしかけたのお前か?」 
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