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普通だった少年の憑依&転移転生物語

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【ハリー・ポッター】編
  226 6年目の夏休み


SIDE アニー・リリー・ポッター

魔法省での一件から1ヶ月近くが経過していた。

かの戦いの顛末(てんまつ)だが──簡単に言えば、魔法省に侵入した≪死喰い人(デス・イーター)≫は殆どが逮捕された。……〝殆ど〟と付くように逃げ仰せたやつらも何人か居て、その筆頭はベラトリックス・レストレンジである。

……シリウスの話では、どうやらベラトリックス・レストレンジはロンに掛けられた〝全身金縛り呪文〟は仲間に〝解呪〟してもらえたらしく、身体の自由が戻った時点でその時の残っていた≪死喰い人(デス・イーター)≫を纏め上げ撤退したのだとか。

その逆に捕まったやつも居て──むしろ捕まった人数の方が多く、その筆頭はルシウス・マルフォイである。

そもそもの話、≪死喰い人(デス・イーター)≫達が魔法省で醜態を晒す事になった切っ掛けはルシウスの──もとい、その息子ドラコからの情報によるところが多少なりだがあると云える。


―とんでもないことをしたな──お前達のせいで父上が…っ! 絶対に(ゆる)さない…っ!―


ルシウス・マルフォイがアズカバンに送られて漸く嵌められていた事を悟ったドラコは帰りの〝ホグワーツ特急〟に乗る前にそう怨嗟を込めた決意をボクとロンに聞かせてくれた。

……ぶっちゃけ、ルシウスが捕まったのは自業自得他ならないのだが…。

閑話休題。

ファッジはアンブリッジをホグワーツから離職させたのち、大臣の座から退いた。後任はルーファス・スクリムジョールと云う人物らしいが、ボクがその人物についてあまり知らない。

ボクがスクリムジョールについて知っている事と云ったら〝闇祓い局〟の元局長なだけあって、ファッジよりはマシ。……それからダンブルドア校長先生とはソリが合わないと云うくらいなもので──要は新聞に載っている様な事くらいなものしか知らなかった。

ダンブルドア校長先生は〝ロンの忠言通り〟、このイザコザのどさこさに紛れ魔法法が保管していた全ての〝逆転時計(タイムターナー)〟を破壊。……万が一の事があった場合、をヴォルデモートに利用されるのを恐れてのことだ。

「ん…」

「……っ、やば、ちょっと寝かけてた…」

とある金曜日の夜、時刻は今22時30分を回ったところ。とりあえずここひと月の回顧を終え、うとうと、としかけていた意識を、ジニーの寝息で浮上させる。

いくら仮眠出来たとは云え、たかが1時間半程度だったので、あと少しで寝落ちしていたところだ。

ボクの現在地はブラック邸で、≪不死鳥の騎士団≫のメンバーや、ジニーが居ることから判ると思うがウィーズリー家もシリウスの厚意に甘え、去年に続き〝騎士団〟の本部として使っていた。

……ちなみに〝ウィーズリー家〟と一口に云ったが、実際にウィーズリー家でこのブラック邸に居るのはロンとジニー、おじさんとおばさんだけだったりする。

フレッドとジョージは、ちょっと前まではブラック邸に居たが、今は親元を発ってダイアゴン横丁で店を構えた。……当初ウィーズリーおばさんは難色を示したが、その盛況具合を見て、最終的にはフレッドとジョージに口を出すのを諦めた。

その店は【ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ】と云う店名で、。

パーシーとチャーリーは変わらず、各々の職場で働いている。

そしてビルだが、意外な人物と婚約した。、なんとフラー──〝三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)〟でボクやロンと競い合ったフラー・デラクールだ。

フラーに聞いた二人の仲の始まりは、(くだん)の〝トーナメント〟時にフラーがビルに一目惚れしたとの事で、フラーは超絶美少女なのでビルも満更でも無い模様。今は〝隠れ穴〟でイチャイチャしていることだろう。

来年に挙式するとフラーから聞いている。

……しかしボクを除く女性陣は──特にウィーズリーおばさんはフラーが嫁に来るのは反対らしく、気に入っいるトンクスを事あるごとに〝ビルへの伝言の依頼〟とかなんとかと理由付けては〝隠れ穴〟に遣わしているが、それは徒労に終わるだろうとボクとロンは見ていたりする。

閑話休題。

いつもなら既にベッドに入っている熟睡している時間なのだが、今日の23時、ダンブルドア校長先生からの手紙が正しいのならダンブルドア校長先生がここを訪れるらしい。……どうにも、ボクに頼みたいことがあるらしい。

(さて、そろそろ23時か)

ジニーを起こさない様に準備を済ましていたりしたら、もう22時50分をまわっていた。もうすぐダンブルドア校長先生が来るはずなのでベッドから降りて階下に向かう。

………。

……。

…。

「こんばんは、アニー」

「こんばんは、ダンブルドア校長先生。早いですね。一瞬寝坊してしまったかと思いました」

「いいや、年寄りと云うものは得てしてせっかちなものなのじゃよ。ゆえにアニーが気にすることはない」

「アニー、こんな遅くから可哀想に──まだ眠いでしょうにねぇ。……ほら、眠気覚ましのコーヒーよ」

「いただきます、ウィーズリーおばさん」

居間に向かえば、既にダンブルドア校長先生が来訪していてシリウスやウィーズリー夫妻とお茶を飲んでいた。ボクも眠気覚ましにコーヒーを貰い口を付けてから、ダンブルドア校長先生に(たず)ねる。

「……で、どこへ向かうんですか? もしかして新しい〝闇の魔術に対する防衛術〟の先生でもスカウトしに行ったり?」

「当たらずとも遠からずと云ったところかの。……アニーの言う通りスカウトしたい者が居る。ホラス・スラグホーンと云う男で、儂の(ふる)い同僚じゃ」

「ホラス・スラグホーン…」

聞いた名前を復唱しているとクリーチャーから紅茶を受け取ったシリウスが会話に入ってきた。

「スラグホーンか、私達も彼から学んだものだ。スラグホーンは気に入った生徒達を──こう言ってはなんだが、贔屓するところがあったな。私達の代ではリリーが特にお気に入りだったようだ」

「母さんが?」

「そうだ。だが、それだけじゃない。特に面白いのが、そのスラグホーンがスリザリンの寮監だったてところだ」

「……ん? あれ? 確か母さんってグリフィンドールだったよね?」

どこかで聞いた話だった。ボクの知る限り、スネイプ先生からグリフィンドール生で加点した事があるのはボクだけだ。

「ああ」

「そうなんだ」

「さて、これ以上おしゃべりに興じておったらホラスが寝入ってしまう。アニー、手をお取り」

面白そうな顔で頷くシリウス。……もっと詳しい話が聞きたかったが、そこでダンブルドア校長先生からストップが掛かる。確かにもう時刻は11時30分近くになっていた。

「アニー、いってらしゃい」

ボクはダンブルドア校長先生の何の変哲も無い手を取って、ウィーズリーおばさんの見送りの言葉を聞きながらブラック邸から〝姿をくらました〟。

ホラス・スラグホーン──スラグホーン先生のスカウトに成功する約30分前のことである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「……で、どうだった?」

「スラグホーンの事?」

「いいえ、ダンブルドアとの内緒話の事よ」

(ロンめ…っ)

スラグホーン先生と出会った翌日。ボクは当たり前の様にハーマイオニーから詰問(きつもん)されていた。話題はホラス・スラグホーンについて──ではなくダンブルドア校長先生との内緒話についてだった。

ボクとダンブルドア校長先生が内緒話をしていたと察していたであろう人物(ロン)を見るが、ロンはボクの視線なんかなんのその。

(ま、いっか…)

眠る前にダンブルドア校長先生から聞かされた話は、ロンとハーマイオニーになら話して良いことになっているので、二人には──ロンは〝知識〟から大方知っているだろうが、話しておく事に。

「……なんかダンブルドア校長先生、ボクに〝個人授業〟を受けてもらいたいらしいよ」

「〝個人授業〟っ!?」「〝個人授業〟ねぇ…」

自分でも簡潔過ぎたとは思ったがロンとハーマイオニーからのリアクションは異なっていた。ハーマイオニーからは興奮混じりでロンからはどこか納得した反応だった。

特にロンからの反応で得心がいった。……これはきっと、云うところの〝原作イベント〟なのだろう。

「どんな内容なのかしら、私達が知らないような呪文でも教えてくれるのかしら?」

「ダンブルドア校長特製の独自呪文(オリジナル・スペル)だったりしてな──それかヴォルデモートへの対抗策って可能性もあるか…」

「あり得そうね」

「確かに」

つい、ハーマイオニーの言葉に追従してしまう。それだけロンの言葉にはそこはかとない真実味があった。

「まぁ、ダンブルドア校長先生の〝個人授業〟もホグワーツに行けば判る話だよ」

「まぁ、目下の問題は…」

一旦そう区切りを着け、ロン会話を締めようとすると、それを見越していたかのようにドアの向こうからウィーズリーおばさんからとある通達がなされる。……それはボク達──特にハーマイオニーが気になっていた事であった。

――「三人とも下に降りてらっしゃい! 〝ふ・く・ろ・う〟の結果が来たわよ!」

「……目下の問題は〝ふ・く・ろ・う〟の結果だよな──っていった時にこれだよ」

ボクとハーマイオニーは、そうぶっきらぼう語るロンに対して苦笑しながら一階に降りていった。ハーマイオニーは〝落第したら〟と気を揉んでいたがそれは杞憂だった様で──ボク、ロン、ハーマイオニーの成績はオール〝O:大いによろしい〟と云う空前絶後の成績を叩き出したのであった。

SIDE END 
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