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恐怖の秋田美人

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第一章

               恐怖の秋田美人
 結城蜜を面接で見てその瞬間にだ、その面接の担当官は彼女本人に仰天して叫んだ。
「君は駄目だ!」
「えっ、どうしてですか?」
 蜜は思わず面接官に聞き返した。服装はごく普通のリクルートスーツで露出はない。だがそれでもだった。
 黒く長い艶のある髪の毛、切れ長で奥二枝の流れる様な目、細く奇麗なカーブを描く眉、紅の薄めで微笑んでいる様な唇、細面で白い顔、大きめの耳にスーツの上からでもわかる白い肌と見事なスタイル。何よりも恐ろしいまでの色気と自然と漂う花の様な身体の香り。その全てを見てだった。担当官は蜜に言ったのだ。
「色気があり過ぎる、そんな君が当社に入社したら」
「セクハラや愛人騒動が起こってしまう!」
 別の面接官も言ってきた。
「だから駄目だ!」
「他の会社を当たってくれ!」
 こう言って蜜はこの会社の採用は何と面接の場で断られた、しかし世の中捨てる神あれば拾う神ありでだ。
 秋田県の教育委員会で教員採用試験を受けた蜜の経歴だけ見てだった、採用担当の者達は驚いて言った。
「この結城蜜って娘凄いな」
「ああ、国立大学の教育学部首席卒業か」
「教員免許も小学中学高校持ってるしな」
「それも数学、理科、英語、国語、社会、体育、美術、音楽だ」
「家庭科まで持っている」
「調理師免許まで持ってるぞ」
「図書館の書士に博物館の学芸員の資格もある」
 そうしたものまで持っていることも注目された。
「秘書の資格までな」
「論文の評価も高い」
「これは凄い娘だ」
「こうした娘が来てくれたならな」
「しかも生まれは地元だぞ」 
 秋田県出身であることも注目された。
「こんな娘雇わないと駄目だ」
「将来有望だぞ」
「性格もいいらしいしな」
「こんな娘は採用だ」
「採用しないでどうするんだ」
 こうして蜜は秋田県の教員に採用された、そうしてすぐにある中学校に勤務となったのだがごく普通のスーツ姿の蜜を見てだった。
 即座にだ、主に男子生徒達が騒ぎだした。
「何だあの先生」
「新任の結城先生って何だよ」
「あんなエロい先生いるのかよ」
「やべえ、俺好きになったぜ」
「あんな人と結婚したいな」
「というか見てるだけでな」
「ああ、我慢出来ないよな」
 彼等は思春期の欲情を蜜に抱いた、それでだった。
 彼等は自宅等でその抱いた欲情を思いきりぶちまけた、それこそ一日に何度もだ。そうしてこんなことを言うのだった。
「何度でも足りないな」
「もう頭の中結城先生だけだぜ」
「普通にジャージでもエロいんだよな」
「妙にな」
「膝までのスカートでも」
「胸元が見えていなくても」
 蜜の服装自体は露出が少ない、夏場でも半袖だがガードは堅い。
「それでもな」
「雰囲気だけでもな」
「もうエロ過ぎだぜ」
「俺昨日家に帰って五回だったよ」
「馬鹿、俺六回だぞ」
「俺も六回だぞ」
 何かの回数も競う始末だった。
「先生が教えてあげる」
「何から何まで」
「赤ちゃんプレイとかな」
「保健室で白衣着た先生とか」
「水着姿よくないか?」
「何か昔の体操服ブルマ着てくれたら最高だぜ」
「バニーガールだろ、あの先生なら」
 コスプレの妄想の話にもなっていた。 
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