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【完結】猫娘と化した緑谷出久

作者:炎の剣製
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猫娘と入学編
  NO.010 爆豪との戦い、新たな個性

 
前書き
本日三度目の更新。 

 
訓練が始まって先に爆豪と飯田が中に入っていき、その5分後に出久たちが屋内へと入っていった。
さらにはその地下フロアでオールマイトと生徒たちがモニターで様子を窺っている。
もし何かの不祥事が起きたらいつでも訓練を停止できるようにオールマイトも逐一チェックは欠かさないでいるのだ。

「(さて、緑谷ガール……今は一生徒として採点させてもらうぞ? とは言え、カッコいいところを見せてくれよ?)」

オールマイトの見るモニターの先では中へと侵入してさっそくなにかを試している出久の姿が映し出された。
出久は猫耳を動かしているみたいであり、おそらく音などを確認しているみたいだ。

「なんか、見ていて可愛いよな緑谷。ああやって耳を動かしているところも萌えるぜ!」
「だよなだよな!?」

上鳴がそう言って笑みを浮かべて和んでいて、峰田も同調したのか何度も頷いていた。
女子たちもそんな緑谷の動きに癒しを感じていたり。

「ですが……緑谷さん、大丈夫でしょうか? 爆豪さんとはなにかの因縁があるご様子ですが……」
「だよね。個性把握テストでも突っ掛かっていたしね」

八百万の発言に他のみんなも同じ気持ちだった。
あれはかなりのものがあると誰から見ても明らかであるからだ。

「まぁ君達。今は様子を見ていようか。爆豪少年がなにか不祥事を起こすかもわからんが、いざって時は中止にすればいいからな」

オールマイトの言葉に全員は頷いた。






室内へと入っていった出久とお茶子はさっそく調べようとしていた。

「デクちゃん。ここからどうしよう?」
「待って。今から音を確認するから……」

出久は猫耳をピーンと伸ばして爆豪と飯田の現在位置を割り出している真っ最中だった。
そして分かった事は、

「飯田君はここから五階のフロアの中心にいるね」
「って、ことはそこに核爆弾があるんだね!」
「多分……そしてかっちゃんは……もうすぐそこに来てるね! 多分奇襲をしてくると思う」
「どうして分かるの……?」
「良くも悪くも長年の付き合いだからね。僕が相手をするから麗日さんは隙を見て上に向かって僕が来るまで隠れていて!」
「うん。わかった! 頑張ってねデクちゃん!」

そして二人は先へと進んでいき、思った通り曲がり角で爆豪がいきなり飛び出して真っ先に出久へと攻撃してきた。
だが出久は先読みしていたので危なげなく爆豪の腕をかわして腕を掴み、そのまま力をこめて壁へと投げ飛ばした。
投げ飛ばされた爆豪は壁にぶつかる直前に爆破をして激突を免れたが、その目つきは怒りに燃えていた。

「てめぇデク……。俺の動きを読んでやがったのか!?」
「忘れた? かっちゃん、今の僕は猫なんだよ? 音に敏感になっているからかっちゃんの居場所なんてすぐにわかっていたよ」
「てめぇ……」

もうすでに爆豪の目には出久しか映り込んでいなかった。
それを見越して、

「麗日さん、行って!!」
「うん。待ってるねデクちゃん!」

お茶子はそれで上の階へと進む道を上っていった。

「よそ見とは余裕だな、デクゥ!!」
「そんな事はないよかっちゃん。でも……」

出久は爪を伸ばして硬質化させて構える。

「言っておくよ、かっちゃん。僕はもう『雑魚で出来損ないのデク』じゃない! 『頑張れって感じのデク』なんだ!」
「そうかよ……。それになんだぁその爪は……? それも個性ってか? ふざけてるぜ。むかつくなぁ! デクのくせして!! ぶち倒す!!」

こうして爆豪は出久へと爆速で突っ込んでいった。
だけどその時、出久は妙な違和感を覚えていた。

「(かっちゃんの動きが、遅い……?)」

そんなまさか、と出久は感じていたがそれは当然のことであった。
猫の個性が発動した事によって瞬発力、反応速度が底上げされている為に、本来爆豪だけが得意とする『見てから動ける』を出久も知らず知らずのうちに会得していたのだ。
さらには個性が発動してからというものの体を鍛えるという事はやってきたものの、オールマイトは敢えて対人戦の経験を積ませなかった。
それが帰結して今の出久の違和感の正体に繋がる事になった。
となれば話は早く。
爆豪が大振りの右手の大振り(いつもの癖)を振ろうとした時には、出久はすでに爆豪の背後に移動していてきついパンチをお見舞いしていた。

「ぐおっ!?」

しっかりと調整されているワン・フォー・オールのためにしっかりとダメージは通っていて爆豪は思わずもんどりを打つ。
しかしなんとか片足で踏ん張る爆豪は出久に憎しみのこもった視線を浴びせながら、

「そうかよ……てめぇがそこまで強くなってんならもう手加減は不要だよな?」

そう言って爆豪はまるで手榴弾のような籠手を出久に向けて構える。
出久は何が来るのか警戒しながら見ていたが、観察していたオールマイトは使用法を知っていたために思わず叫んだ。

『爆豪少年! それは今は使ってはいけない!』
「うるせぇ! 当たんなきゃ死なねぇだろ!」

そうして籠手についているピンを抜こうとしたのを確認した出久は、悪寒が走って逃げ場を探したが一直線の道で防ぎようがない事を悟って、また例のスローモーションの感覚に陥る。

「(どうする!? きっとあれは遠距離用の武器だ! あれを防ぐためには!)」
『イズク、空気をめい一杯吸い込んで!』
「え!?」
『いいから早く!』

出久は条件反射のように息を吸い込んだ。

『大きく叫んで! 猫のように!!』
「にゃあああああああああーーーーーーー!!!!」

爆豪がピンを外して爆発の衝撃波が迫るのと同時に、出久の叫びによって発生した衝撃波が衝突して相殺し、場は沈黙が支配した。
当然それを見ていたオールマイト達は驚愕の顔をして、勝つ自信があった爆豪はなおの事一瞬呆けてしまった。
しかし、出久だけはその動揺の中ですぐに思考を復帰させ、すぐさま確保テープを手に取って高速移動をし、爆豪の周りの壁を何度も跳躍しながら次々に巻き付けて行った。そして、

『ば、爆豪少年……確保されたためにリタイア!』
「はぁはぁ……やった!」
「うぐぐ……デクてめぇ……」
「かっちゃん。今回は僕の勝ちだね」
「……………」

それでもう爆豪は何も言えずに俯いてしまっていた。
そんな爆豪の姿を見たかったわけでもない出久は罪悪感に襲われるが、

「先、行くね……」

出久はその場をあとにしたのであった。
その後はお茶子と合流した出久は二人で挑んでいき、出久は難なく飯田を確保してお茶子が爆弾を回収していた。
その結果を持って、


『ヒーローチーム、WIIIIIIINッ!!』

オールマイトの叫び声で緑谷・麗日チームの勝利で訓練は終了したのであった。
そんな中で出久は先ほどの新たな個性について考え込むことになったのは当然のことだった。


 
 

 
後書き
新たな個性はさしずめ『猫の叫び(キャッツシャウト)』ですかね?

次回はかっちゃん回にしようかな。 
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