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【完結】猫娘と化した緑谷出久

作者:炎の剣製
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猫娘と入学編
  NO.006 結果と告白

 
前書き
更新します。 

 

雄英高校教師陣達は本日行われた試験の結果を見ながらそれぞれ満足そうに頷き合っていた。

「いやー、今年は豊作かもしれませんね」

とは一人の教師の言葉。
そして映像に映し出されるのは出久の姿であった。

「過去に立ち向かったものはいましたけど、あそこまで見事にあの仮想ヴィランを粉々にするなんて……。
彼女はヴィランポイントもさることながらレスキューポイントも断トツの一位ですから総合で一位確定ですね」
「爆豪勝己という少年もヴィランポイントは高かったのだがレスキューポイントが0というのもある意味すごいですな」
「この二人は資料によれば同じ中学だそうで……」
「ほう。それはそれは……」

全員がこの二人の資料に視線を向けていた。
他にも向ける子はたくさんいるのだけどやはり二人の戦果があまりにも大きいので後回しになってしまっているのは仕方がない事だ。

「ですが他にも興味深い事が……緑谷出久という少女は約一年前までは無個性だった。さらに言わせてもらえば性別も男性だった。
個性の発動とともに性転換をしてしまったというのは可哀想な事実だろう。
しかし、この年頃だと男女の意識の違いで悩むものだろうがそれも踏まえてこの一年であそこまで個性を仕上げたのは相当の努力をした事が窺えるというものだ。きっと彼女はいいヒーローとして成長してくれる事だろう」
「俺も彼女のあの一撃を見た時には大声で叫んじまったぜ! ありゃ磨けば光る原石だぜ!」
『違いない!』

ほぼ全員一致の意見だった。
ただ、一人だけ言葉を発していなかった教師……イレイザー・ヘッド もとい相澤消太はプレゼンで出久が話した複数の個性一覧の中に『猫との会話ができる』という点で良好な関係が築けたらいいな……という思いをしているのであった。










一方、出久は家で結果が来るのを今か今かと待っていた。

「出久ぅー……少しは落ち着いたらどうなの? 満足な結果を出せたんでしょ?」
「そうなんだけど、やっぱり結果が来ないと落ち着けなくて……」

それで気を紛らわすために猫耳やしっぽのお手入れなどをしている出久だった。髪の手入れをしない辺りどうなのだろうか……?
まぁそんな感じで日にちは過ぎて行ってある時に母・引子が慌てた感じで一通の手紙を持ってきた。
出久はすぐに受け取って部屋で投影マシンを起動させた。

『私が投影された!!』
「オールマイト!?」

いきなりドアップで投影されたオールマイトの顔に驚きの表情をする出久。
そしてオールマイトはこの春から雄英高校で教師をすることになったという話をして、出久はこれからも教えを乞うことができると内心喜んだ。

『さて、少し早いが君の結果を話そうじゃないか』

それを聞いてゴクリッ…と喉を鳴らす出久。

『筆記試験はいい成績だった。グレートだ。
さらには実技試験ではヴィランポイントは一番の75ポイント。それに加えてレスキューポイントという隠された項目があるのだが、君は女子を救うために0ポイント仮想ヴィランを倒した。
それが採点されたために60ポイント。
合計135ポイント……よって緑谷元少年……いや、もうこれからはこう呼ぼう。緑谷ガール!
君は雄英試験トップ通過だ。おめでとう!!
来いよ、緑谷ガール! 雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!』
「ッ、はい!!」


晴れて出久は雄英高校への進学が決まった瞬間だった。
すぐに引子にその事を話してその晩は盛大にパーティを振る舞われた。






そしてその夜にあの時に電話番号を交換しておいた麗日お茶子と電話で話し合っていた。

「麗日さん! 僕、合格できたよ!」
『そっか! うちもなんだけどなんとか合格できたんよ。なんか怪我してる子がいたんで運んであげたのが幸いしたのか合計でギリギリでいけたよ!』
「そっか! それじゃ春から雄英でよろしくね!」
『うん!』

しばらくそれから話し合っていた二人だったけど、ふと出久は隠し事はしたくないという気持ちで、

「麗日さん、ちょっといいかな?」
『うん? どうしたん、出久ちゃん?』
「うん。麗日さんには話しておこうと思って……僕ね、今はこんな女の子だけど実は元は男だったんだ」
『ええ!? 嘘やん!?』
「ホントホント……今からその時の写真を送るね」

送った後にしばらくして、

『た、確かに面影があるね……でも、なんで?』
「うん。ヘドロ事件の事を知っているかな?」
『あ、オールマイトが活躍した事件だね』
「そう。その時に僕は幼馴染を助けようとして無個性だったのに飛び出しちゃったんだ」
『出久ちゃん、無個性だったの!?』
「あはは……うん、まぁ。で、その時になんか眠っていた個性がいきなり出てきちゃって今の姿になっちゃったんだ」
『そうだったの……』

不思議そうな声が電話先から聞こえてきた。

「それでね、もう友達だと思っているけど、だから聞いておきたいんだ。僕の事気持ち悪くないかな……?」
『そんな事ありえへんよ! 昔はどうあれもううちと出久ちゃんは立派な友達だよ! 気持ち悪いなんて思わないからね!』
「そっか……。えへへ、ありがと麗日さん」
『うん! もしこの話をこれからクラスメイトになる人達に話すようだったらうちを頼ってね。力になるから!』
「うん!」

そんな感じでお茶子との友情がもうすでに出来上がっていることに出久は喜んだ。
新生活が楽しみで仕方がないと思う出久だった。


 
 

 
後書き
八時過ぎからチョッパや一時間で書いたんですけどキリがいいところで文章量が短い事に悩む悩む。

お茶子さんとはもう親友にしときます。 
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