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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第8章 日常編
  謎の殺人集団

時は遡り、朝、出発したコージは・・・








「まさか、ここに久々に来る事になるなんて・・・」

俺は依頼に書いてあったこの場所・・・ワーズ樹海に着いたのだった。
7年前、ここでニルヴァーナを止める為に頑張ったよな・・・・・・
そして、マスター達と・・・・・・・・・

「・・・・・・・・・・・・。」

色々あったと、思い出してしまったな・・・。

「ここは化猫の宿(ケット・シェルター)から近い。
 最近は、大魔闘演武だったり、仕事だったりで、帰って来なかったとはいえ、
 こんな所に殺人集団がいるなって・・・許せねえ!!!!」

俺は最初の依頼の『謎の殺人集団退治』を行う事にした。

「まずは探さないとな。」

俺は早速、その殺人集団を探す事にした。




































「一体何処に居るんだ・・・?」

俺は空からその集団を探していた。



























その時だった・・・!!!


バッ!!!!


「!?」

下から何か飛んできた。

「おっと!!!!」

俺はすぐにかわした。

「何だ!!?」

俺はそれを見る。

「!?」

それは何と人であったが・・・この国では見た事もない恰好をしていた。
濃い紫色の着物っぽい服で、個性的な黒い帽子を被っていた。
だが、1番の特徴は、顔に1枚の紙が貼っていた事。

「な、何なんだ・・・一体・・・・・・ん!?」

俺はそいつの姿に驚くしかなかったが、もう1つ驚く事があった。

「(何だこの臭い・・・・・・!?)」

臭いの事だ・・・これって・・・・・・


ヒュン!!!!


「ん!?」

何かの音が聞こえて、俺は下を見た。
刀や槍などが俺に向かって飛んできた。

「よっと!!!」

今度は高速の速さでかわしたから余裕だった。

「もうすでに会ったって奴か!!!!」

どうやら、さっき飛んで来た奴とこの武器を飛ばして来た奴らが、
例の殺人集団に違いない!!!!

「とっとと終わらせてやるぜ!!!!」

俺はすぐに下へ向かい、急降下する。


ドン!!!!


「!!!」

そこに見えたのは、先ほどの奴とは違う色の着物や帽子だが、
顔に1枚の紙が貼っていた者が多くいた。

「一体こいつら何なんだ・・・っ!!!!」

俺がそんな事を思っていると、1人が刀を持って、攻撃して来た。


ブン!!!


「っ!!!」

次々に俺に襲い掛かってくる殺人集団達。
魔法は使ってこないが身体能力は高い。
強化魔法でも使っているかと思うが・・・・・・

「いい加減に、しろ!!!!」

俺は光を拳に纏い殴った。


ドン!!!


「!!?」

殴った時、俺には驚く事がわかった。

「つ・・・冷たい・・・・・・。」

光速の速さとはいえ、人の感触などはわかる。
けど・・・こいつ等の1体に触れた時・・・・・・冷たかった。
まるで死体の様な・・・・・・

「(もしそうなら・・・この臭いも納得だけど・・・・・・。)」

俺はそんな事を思ってしまった。
本当にしたいなら、あの冷たさ、そしてこの臭いですべて納得してしまうが・・・

「こいつ等・・・・・・本当に一体何なんだ・・・・・・!!?」

俺はそれに驚くしかなかった。
だが奴らは、そんなのお構いなしに、俺に襲い掛かってきた。

「くそ!!!白魔光竜拳!!!!」

俺は光を纏った拳で、集団を連撃した。


ドドドドドドドドドド!!!!


「こいつら全員冷たかった・・・。」

全員、死体の様な冷たさで、俺はそれを少し恐れた。

「・・・・・・。」

倒せたか・・・と思ったら・・・!!!!


ムクリ、ムクリ


「!!!」

光速の速さで放った拳を受けたのに、奴らは起き上がった。

「どうなってるんだ・・・一体・・・!!?」

ただの殺人集団じゃないのはわかったが・・・どうするか・・・!?


ブン!ブン!!


「よ!はっ!!」

投げてきた武器を俺はかわし、考えていた。

「(まずこいつらが本当にしたかどうか調べないとな・・・。)」

こいつ等を調べない事には、簡単に依頼は達成できないからな。

「1人捕まえてみようか!!!」

俺は接近して来た奴を捕まえる事にした。

妖精の球(フェアリースフィア)!!!!」

俺はそいつを、妖精の球(フェアリースフィア)で囲み、捕まえた。

「そして・・・一旦撤退だ!!!!」

俺は(エーラ)を出し、空を飛び、退却した。



































化猫の宿(ケットシェルター)跡にて・・・


「ちょっと連絡してみるか。」

俺は連絡用魔水晶(ラクリマ)でギルドの方に連絡してみた。

「出てくれるかな・・・・・・。」

皆もしかしたら忙しくって出れない可能性もあったが・・・・・・



























『だーれだ?』

「シャンディー!」

出てきたのはシャンディーだった。

『わぁー!!コージがさっそく連絡して来た!!!!』

『ぬぅ?意外と早いのぅ。』

さらにはマスターまで出て来た。

「実はですね・・・」

俺は捕まえたこいつを見せて、殺人集団の事を話した。

『成程・・・話には聞いていたが、う~~~む・・・
 ワシも詳しくは知らんのう・・・・・・。』

マスターはそう言うのだった。

『これ僕知ってるよ。』

「『!』」

そう言ってきたのはシャンディーであった。

『それは“キョンシー”って言うんだよ。』

「キョンシー?」

『この国じゃあ知らないのも無理ないかもね。
 キョンシーは東洋の妖怪で、元は死体なんだよ。』

『死体じゃと!!?』

シャンディーの言葉にマスターは驚く。

「やっぱりなのか・・・。」

俺はそれに納得する。

『うん。』

『詳しく説明してくれ。』

『いいよ。キョンシーって言うのはね、
 ゾンビみたいなものだよ。
 おまけにそのキャンシーは札を貼っているね。』

「ああ。」

『実はね、キョンシーはその札で動く。つまり・・・』

「誰かが操っている事か!!!」

『そういう事。』

シャンディーのおかげで、色々とわかったぜ。
さらに詳しい事も話してくれた。

『キャンシーは本来ね、旅先で死んだ人々の遺体を
 歩けるだけの術を使って、お墓に埋めてあげるんだ。』

『それが何故、この様な使いように?』

『恐らく、戦闘要員としてできる事がわかって・・・』

「・・・そうか。」

それ以上は言わなくてもわかる・・・・・・。

『兎に角、キョンシーを止めるんなら、貼っている札を外す事。
 そして操っている奴を探すんだよ!!
 あ、それと、キョンシーの中には魔法も
 使える奴もいるから気を付けて!!』

「わかった。わざわざありがとうな。」

『うん!!』

『気を付けるんじゃぞ。』

「はい!!!!」

俺はそう返事し、切った。

「取りあえず、このキョンシーの札、外そう。」

俺はそう言い、妖精の球(フェアリースフィア)を解除させた。

「ふん!!!」

そして光速の速さで、札を取った。


ベリっ!!!バタン!


キョンシーはそのまま倒れた。

「本当に札を外しただけで動かなくなったな・・・ん!?」

俺はすぐにある事に気づく。

「来る・・・!!!!」

臭いでわかった。あのキョンシーの集団がこっちにやって来ている・・・!!!!

「決着付けてやる・・・!!!!」

俺はそう決める事にした。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。
予定通り今週中に出す事が出来ました。
まずは最初の依頼、『謎の殺人集団退治』。
正体はキョンシー。
本来のキョンシーにはもっと細かい記述がありましたが、
この世界では、シャンディーが説明した通りの設定にしました。
次回はキョンシー達との戦いになります。
速くても来週になります。お楽しみに!! 
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