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ジーンは転生してもジーンだった

作者:正博
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ジーン伍長少しは活躍する

 
前書き
 何で書きたくなったか分かりませんが、ジーン伍長が転生します。 

 
 ジーン「デニム曹長、うわぁああああ」
 
 俺は連邦の白いMSにやられ、死んでしまった。
 そして今白い世界に居た、これが死後の世界なのか。
 
 神「違うぞ。ここは転生の間じゃ」
 ジーン「あなたは誰です。転生?」
 神「私は神と呼ばれる存在。転生とはもう1度生まれ変わる事が出来る事だ」
 ジーン「そうですか。俺は誰に転生出来るのですか?」
 神「残念だがお前は雑魚キャラだったから、元のジーンにしか転生出来ない」
 ジーン「俺が雑魚キャラ・・・・」
 神「落ち込む事は無い。元に戻れる者は普通いない、やり直しが出来るのだぞ」
 ジーン「やり直し!」
 神「それに転生者には転生特典を、5つやる事が出来る」
 ジーン「転生特典とは?」
 神「少し待て。知識を直接頭に入れるぞ」
 ジーン「な、なんだ。これが転生特典・・・・・分かりました」
 神「選ぶのに時間が欲しいだろう。そこの部屋でゆっくりと考えるが良い」
 ジーン「ありがとうございます。神よ」
 
 ジーンは奥の部屋に入って行った。
 6時間程して扉が開き、ジーンが出て来た。
 
 ジーン「お待たせしてすみません」
 神「なにわし等にとって、ほんの少しの時だ」
 ジーン「特典を決めてきました」
 ・1年戦争の知識
 ・全ての物の操縦が超エースパイロット級
 ・ニュータイプ能力(バナージ並み)
 ・身体能力強化(鍛えれば100倍で強化される体)
 ・冷静沈着な判断力
 
 神「これでいいのだな?」
 ジーン「はい」
 神「では特典を与える・・・・・どうだ」
 ジーン「凄いです。成程俺はあれでは勝てないのか。ありがとう、神よ」
 神「では転生させる」
 
 ジーンは意識が薄れて行った。
 
 デニム「ジーン大丈夫か」
 ジーン「えっ。すみませんデニム曹長。考え事をしていました」
 デニム「コロニー内に降りるぞ。スレンダーはここで待機しろ」
 スレンダー「了解しました」
 
 ザクⅡ2機がコロニー内部に降下した。
 
 デニム「どうだ」
 ジーン「車が1台・・・・・在りました。連邦軍の施設です」
 デニム「凄い物だな」
 ジーン「やるなら今!」
 デニム「ジーン命令違反だぞ!」
 
 ジーンは聞いていなかった。
 アムロがガンダムに乗り込む前に、ガンダムを潰さないとまた殺される。
 時間との勝負だから。

 ジーン「何処だ、ガンダムは・・・・・あっ!あれはアムロ、ではその先にあった!」

 ジーンはガンダムではなくそこへ走って行く、アムロにザクマシンガンを撃った。
 アムロに命中しなかったが、その爆風で遠くへ吹き飛ばした。

 ジーン「今の内にコックピットを潰してしまえば」

 ジーンのザクⅡがガンダムに近づき、ザクマシンガンをコックピットに撃ち込んだ。
 120mm弾が内部に入り、ガンダムは動かせなくなった。
 
 ジーン「まだだ! コアファイターがある限り、こいつはまだ動かせる」
 デニム「ジーンもう良いだろう、撤退するぞ」
 ジーン「まだです。こいつは3段ブロック式で、パーツを残すと復活してしまう」

 そうだ、あいつはスーパーナパーム弾を使った筈、何処かに置いてあるはずだ。
 ジーンはそこら中の倉庫を、虱潰しに探して回った。
 
 ジーン「見つけた。これさえあれば」

 ジーンはザクⅡにスーパーナパーム弾を、持たせるとガンダムの上に置いた。

 ジーン「デニム曹長。下がってください。連邦のMSを全部消滅させてやる」

 ジーンのザクⅡがスーパーナパーム弾を撃ち貫いた。
 辺り一面が業火に包まれて、流石のガンダムも溶解していった。

 ジーン「これで良い。これでジオンが勝つ」

 ジーンは残っていたガンキャノンの腕のパーツと、ビームライフルを取るとようやく撤退した。


 シャア「デニム貴様には偵察を命じた筈、誰が破壊して来いと言った!!」
 デニム「申し訳ありません」
 シャア「ジーンそんなに手柄が欲しければ、最前線でも何処へでも行くと良い」
 ジーン「手柄に興味はありません。少佐それより急いで、持ち帰った物を調べてください」
 シャア「何故だ?」
 ジーン「あれはMS用ビームライフルとルナ・チタニウムだと思われます」
 シャア「何だと!」
 ジーン「連邦がそんな物を量産すれば」
 シャア「分かった。貴様の処分は一時保留だ。デニム独房へ入れておけ」
 デニム「はっ!」

 シャアは整備兵にジーンの持ち帰った物を、調査させたところ間違いないとの事であった。

 シャア「ドズル閣下。連邦のV作戦を捉えたのですが・・・」
 ドズル「何だ、歯切れが悪いな。どうした?」
 シャア「新兵が勝手に攻撃を仕掛けてしまい、破壊してしまいました」
 ドズル「ガァハハハ、仕方あるまい。貴様の下では活躍出来んからな」
 シャア「はぁ。しかしとんでもない物を、持ち帰ってきました」
 ドズル「連邦のMSでも奪ったか」
 シャア「いえ。MS用ビームライフルとルナ・チタニウムの装甲の一部です」
 ドズル「何!連邦はMS用のビームライフルを完成させたのか」
 シャア「はい。調査の結果間違いなく」
 ドズル「シャア。それを大至急本国に、持ち帰り解析させろ」
 シャア「はっ、ただちに」
 ドズル「それとその新兵階級は?」
 シャア「伍長でありますが、何か?」
 ドズル「俺の特例で少尉にしてやる。貴様の部隊は2階級昇進だ。いいな」
 シャア「プロパガンダに使われるのですか」
 ドズル「こういう時は英雄が必要だからな」
 シャア「分かりました。ありがたく頂戴します」
 ドズル「では、頼んだぞ」

 通信が切れた。

 ドレン「おめでとうございます。シャア大佐」
 シャア「何がめでたいものか。伍長から少尉だぞ、ますますジーンが調子に乗るぞ」
 ドレン「その時は一人で死んでもらいたいですね。巻き沿いは御免です」
 シャア「全くだ」
 ドレン「最大船速、サイド3へ」


 ジーンは独房から出され、少尉に昇進と告げられた。
 だがその顔に嬉しさは、みじんも感じられなかった。

 シャア「どうした? 少尉だぞ、喜べ」
 ジーン「大佐喜べると思いますか」
 シャア「どういう事だ?」
 ジーン「いくら連邦でもルナ・チタニウムで、量産機を作れる筈がありません」
 シャア「それはそうだな」
 ジーン「奴らは既に別の所で、量産機を製造している筈。それがビーム兵器搭載型なら、ザクⅡでは対抗が難しいと思いませんか?」
 シャア「・・・・・・」
 ジーン「俺は道化でも何でもやります。だから一刻でも早くジオンにも、量産型ビームライフルを普及させて下さい」
 シャア「ジーン。技術者達も急いでいる、だが新技術はそう簡単に出来んのだ」
 ジーン「何か対抗手段は無いのですか?」
 シャア「無い。言えるとすれば、躱せとしか言えん」
 ジーン「それはエース級パイロットだから、言えることですね。失礼します!」

 ジーンは部屋を出て行った。

 シャア「ジーンの奴。増長どころか先を見られる男に、なっているでは無いか。だが痛い所を突いて来るな」

 シャアは苦笑いをしていた。


 そしてジーンが言っていた事が、現実に起き始めていた。
 地球の各戦線に連邦軍の、量産型MSが現れたのだ。
 その武器はビーム兵器で、ザクⅡの性能を上回っていた。
 各地の戦線が押し込まれ、後退を始めた。
 ジオンも新型MSグフを投入しているが、効果は余り良く無かった。
 

 この頃からジーンが余り部屋から、出て来なくなった。
 実は図面を書いていたのだ。
 そう1年戦争末期になって作られた、ゲルググのビームライフルの設計図を。
 それだけでは無い最後のジオン公国製MSガルバルディαの図面まで。
 ジーンは自重を止めた。
 使える能力を全力解放し出した。

 図面を書きあげるとジオニック社に、持ち込んで検討してもらった
 最初は英雄が勘違いで書いた遊びと、思っていた技術者は驚いた。
 理論的にも技術的にも、完成されているのだ。
 すぐに試作ライフルが製造され、性能面で問題は無かった。
 ただコスト面に問題があり、軍部で検討して貰う事になった。
 答えは直ちに量産に入れだった。
 
 ガルバルディαの性能も凄いものであった為、エースパイロット用の量産指示が出た。


 次にジーンはシャアがフラナガン機関と、繋がりを持っているのを利用した。
 そう自分を被検体として、売り込んだのだ。
 フラナガン博士も最初期待はしていなかった。
 だがニュータイプ能力の検査で、今迄の誰より高いサイコミュ能力に驚いた。
 サイコミュの研究が、急加速で進んでいった。

 そんなある日フラナガン機関の研究者が一人殺された。
 名前はクルスト博士と言った、犯人は分からず迷宮入りになった。
 犯人はもちろんジーンであった。
クルスト博士はもうじき亡命を企てているのを、知っていたので殺したのであった。

 ジーンはニュータイプ専用MAエルメス、ブラウ・ブロ、ジオングを書いた。
 キシリアが予算を出し、製作に取り掛かった。


 遂にジーンの書いた量産型ビームライフルが、戦場に出回り始めた。
 戦線がようやく膠着状態に戻った。


 ジーンはガルバルディαを1機貰って、サイコミュ回路を取り付けシャアの部隊へ戻った。
 ジーンは既に少佐にまでなっており、ニュータイプとして正式認定されていた。
 
 ジーン「シャア大佐。今まで私の我儘を受け入れて貰い、ありがとうございました」
 シャア「君は今や本当の英雄だ。要件の一つや二程度何時でも言ってくれ」
 ジーン「貴方がララァ少尉ですね。澄んだ心の色が見えます」
 ララァ「ジーン少佐物凄い、サイコエナジーを感じます」
 シャア「何だか私が取り残されているな」
 ジーン「大佐貴方も、もうすぐ覚醒します。貴方の父君が言われた、人の革新が近いのです」

 シャアの雰囲気が変わった。

 ララァ「大佐。安心してください、彼は心から貴方の味方です」
 ジーン「大佐。信用出来ないのであれば、どうぞこの場で殺してください」
 シャア「ララァが保証している。信じるよ」
 ジーン「ありがとうございます。しかしシャリア・ブルには気を付けてください」
 シャア「それもララァに言われた。実直過ぎてギレンの犬になっていると」
 ジーン「ララァ少尉。これからも大佐の事を、宜しくお願いします」

 三人は何故か笑いあった。


 しかしジーン少佐はすぐに、オデッサへ異動となった。
 遂に連邦軍がオデッサ奪回に動くと情報が入り、戦力補強の為ジーンが引き抜かれた。

 マ・クベ「貴様がジーン少佐か。せいぜい頑張ってくれ」
 ジーン「はっ!」

 ドズル中将、シャア大佐の部下であった、俺が気に食わない様だな。
 

 ジーンの仕事はレビルを殺せと言う、不可能に近い任務であった。
 それも部下無し、ファットアンクル1機すら渡さないと徹底していた。
 ジーンは別に困りはしなかった、予想の範囲内であったので。
 しかも1年戦争の知識でレビルの通るコースを、知っているので待ち伏せた。
 
 オデッサ作戦5日目、目標が遂に視認出来た。
 同じ迷彩のビックトレーが2台とMS部隊、61式戦車無数と言う大部隊であった。
 だがジーンはどちらにレビルが、乗っているか既に分かっていた。
 ガルバルディαのビームライフルが、右のビックトレーの艦橋を貫いた。
 レビルが死んだイメージが、ジーンに届いた。
 だがそれと同じく自分もここで最後という、イメージが浮かんできた。

 ジーン「最後ぐらいは昔の俺に、戻ってもいいだろう」

 ガルバルディαは大部隊に、突撃していった。
 ジーンは撃破されるまでにMS23機、61式戦車35台、ビックトレー2台、レビル将軍を死に至らしめるという大戦果を残した。

 オデッサはマ・クベの指揮の、まずさにより結局陥落した。
 これ以降ジオンが戦局を挽回する事は無く、ジオン公国は敗北しザビ家は滅亡した。


 シャアはララァと共に、アクシズに逃げ延びた。
 2人の後ろにジーンが居たと言う噂があったが、事実確認はされていない。

 
 

 
後書き
 何故ジーン書き終わっても理由が分かりません。
 ロングバージョンの話も作ったのですが、ジーンが活躍し過ぎたのでショートバージョン投稿。
 最近マイナーな話ばかり浮かぶな。 
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